ビジネスパーソン悩ます

ビジネスパーソン悩ます"サブ・ノンコア業務"、半数近くが「やりたくない」

人材不足が問題になっている昨今、勤務先の会社でサブ業務に追われているビジネスパーソンも少なくないと思われます。このたび、BPOテクノロジーが実施した「会社員の業務実態調査」によると、ビジネスパーソンの約3人に1人が、1日の平均労働時間における最大6割もの時間を、サブ業務・ノンコア業務に割いていることがわかりました。

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調査は2022年12月12日~14日、20代~60代のビジネスパーソンを対象にインターネット上で行われ、600人から有効回答を得ました。

1.約3人に1人が最大6割の時間をサブ業務・ノンコア業務に従事

それによると、ビジネスパーソンの約3人に1人にあたる35%が、1日あたり約30分~5時間サブ業務・ノンコア業務に従事していることが判明しました。

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(【画像出典】BPOテクノロジープレスリリース)

厚生労働省が実施した「令和3年就労条件総合調査」では、1日の所定労働時間は企業平均7時間47分であることを踏まえると、所定労働時間の約10~60%はサブ業務・ノンコア業務を行っていることになります。

また「令和2年版 厚生労働白書」によると、2019年の一般労働者(正社員・正職員)の平均時給は1,939円となり、月給換算では約2万9,860円~17万9,163円がサブ業務・ノンコア業務に充てられていることが明らかになりました。

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2. 行うことが多いサブ業務・ノンコア業務、1位「調べもの、リサーチ業務」

日々の業務の中で行うことが多いサブ業務・ノンコア業務を聞くと、最も多かったのは「調べもの、リサーチ業務」(44.9%)。以降、「レポート業務(日報など)」(40.1%)、「来訪者の受付対応/電話対応」(29.8%)と続きました。

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(【画像出典】BPOテクノロジープレスリリース)

サブ業務によって、「コア業務」の時間が削られてしまうことが「ある」と答えた割合は7割近い67.2%に上りました。

サブ業務に対する考えに最も近いものを尋ねると、45.8%「やりたくない」と回答しました。

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(【画像出典】BPOテクノロジープレスリリース)

サブ業務・ノンコア業務をやらなければいけない理由については、1位「業務領域が明確化されていない」(30.9%)、2位「コア業務とサブ業務・ノンコア業務を切り分ける時間がない」(30.5%)など、自社の業務体制に言及する回答が多く見られました。

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(【画像出典】BPOテクノロジープレスリリース)

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3.約6割が「自社の人材不足を感じている」

日々の業務の中で、自社の人材リソースの不足を感じている人は約6割(59.3%)に上りました。

一方、サブ業務・ノンコア業務を外部組織に委ねるオンラインアシスタントサービスの利用経験がある人は2.7%でした。

しかし、利用者の約7割は業務効率の向上を実感していました。

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(【画像出典】BPOテクノロジープレスリリース)

オンラインアシスタントサービスの活用が進まない理由を質問したところ、1位「採用費、人件費などのコスト問題」(28.5%)、2位「トラブルが起きた際に連携がしづらい」(20.7%)、3位「費用対効果が期待できない」(19.5%)となりました。

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(【画像出典】BPOテクノロジープレスリリース)

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4.まとめ

今回の調査では、コア業務ではないサブ業務・ノンコア業務に対応するため、現場に多大な負担が掛かっていることが明らかになりました。このような状況を改善するためには、オンラインアシスタントを導入するなどの対策が求められているではないでしょうか。

(【記事出典】BPOテクノロジー「会社員の業務実態調査」プレスリリース)

(記事執筆:御木本千春)

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