リモートワークが浸透する中、顔を合わせた直接的コミュニケーションの量は、働く人の気持ちにどのような影響を与えているのでしょうか。このたびプラスが実施した「職場の居心地WEB調査」によると、オフィスで充分なコミュニケーションを「取れていない」と答えた人のうち、63.2%は「職場で必要とされている」という実感を持てていないことがわかりました。
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調査は2022年9月7日~8日、従業員数100人以上のオフィスで働くデスクワークを含む業務を行う会社員・公務員を対象にインターネット上で行われ、500人から有効回答を得ました。
1.リモートワーク時、半数以上が「コミュニケーションが取れていない」
職場メンバーとのコミュニケーションが充分に取れていると思うか、「オフィス出社時」「リモートワーク時」それぞれについて聞いたところ、オフィス出社時では「取れていると思う(充分+どちらかというと)」と答えた割合は78.8%に上りました。
他方、リモートワーク時では「取れている」との回答は48.6%にとどまり、半数以上がコミュニケーションを充分取れていないと感じていることが明らかになりました。
(【画像出典】プラスプレスリリース)
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2.職場への信頼感、コミュニケーション量で違い
オフィス出社時のコミュニケーション量が働く人の気持ちに与える影響を調べるため、オフィス出社時にコミュニケーションが「取れていると思う」と答えた人と「取れていないと思う」と答えた人に分け、自分の職場には困っているときに助け合える風土やチームワークがあるか尋ねたところ、「ある」と答えた割合は、コミュニケーションが「取れている」人では83.8%に上ったのに対し、「取れていない」人では42.5%にとどまりました。
(【画像出典】プラスプレスリリース)
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3.コミュニケーション不足の63.2%が「必要とされている実感がない」
日々の中で、「自分は職場のメンバーから必要とされている」「信頼されている」と実感できることはあるかとの問いには、オフィス出社時にコミュニケーションが「取れている」人の80.2%が「ある」と回答しました。
一方、オフィス出社時にコミュニケーションが「取れていない」人で「ある」と答えた割合は半数以下の36.8%にとどまり、63.2%が職場で必要とされている・信頼されていると実感できていないことがわかりました。
(【画像出典】プラスプレスリリース)
3.1.「職場のメンバーから必要とされている」「信頼されている」と実感することが「ある」人のコメント
- 「迷ったとき、相談したいときなど、すぐにコミュニケーションをはかってくれるから」
- 「上司が日頃から自分に仕事の進め方について自由に裁量部分を与えてくれるので、信頼されていると感じます」
- 「チームリーダーがこまめに話しかけてくれて、『これどうしたらもっと効率良くなると想う?』とか『それいいね!めっちゃ面白い』とか、会話を盛り上げてくれるから」
3.2.「職場のメンバーから必要とされている」「信頼されている」と実感することが「ない」人のコメント
- 「テレワークでコミュニケーションがあまりない」
- 「完全に別の仕事をしているためお互いの苦労や困っていることがわからない。親身になることができない。信頼されない」
- 「自分のアクションに対してのリアクションがないのでチームからまたは職場から必要とされていないと感じます」
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4.まとめ
今回の調査では、オフィス出社時の直接的コミュニケーションの有無が、信頼感や自己評価に大きな影響を与えることが浮き彫りになりました。
同調査では「リモートワークも選べる時代だからこそ、オフィスに出社した際には従業員同士の『何気ないコミュニケーション』が生まれやすくなるような空間づくりがより大切になってきそうです」と推測しています。
(【記事出典】プラス「職場の居心地WEB調査」プレスリリース)
(記事執筆:御木本千春)