新型コロナウイルスの影響により、私たちの暮らしは激変し、働き方は会社勤務から自宅で仕事をするスタイルのテレワークが浸透しています。おうち時間が増える中、お部屋の模様替えやインテリアを自分流にアレンジして楽しむDIYが注目されています。
本連載『【おうち時間の過ごし方】初心者でもできるDIY「テレワークアイテム編」』では、テレワーク環境を充実させる便利なアイテムを中心に、おうち時間を快適にすごせるインテリアなどを簡単なプチDIYで作れるアイテムを紹介します。
DIYを教えてくれるのは、DIYのテレビ番組の監修やセミナーの講師を務めるなど、多方面で活躍しているDIYアドバイザーの山田芳照さん。山田さんはDIY情報サイト「DIYCITY」も運営しています。
高度なテクニックなどが必要なく、ホームセンターや100円ショップなどで手軽に材料を揃えて誰でも気軽に始められます。
第5回目のDIYは、お部屋の雰囲気に合わせて世界に一つだけのオリジナルの壁掛け時計を作ります。
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1.オリジナル壁掛け時計
(サイズ:φ270mm×厚み9mm)
(製作時間:約60分)
5回目のテレワークに役立つDIYは、壁掛け時計です。お部屋にマッチしたデザイン時計を探しているけど、なかなかいいものが見つからない。そんなお困りの場合は、DIYでおしゃれな壁時計を作ってみませんか?
時計の心臓部といわれているムーブメントは市販のキットを使えば、誰でも簡単にオリジナルの壁時計を作ることができます。作業の手順も少ないのでDIY初心者でもトライしやすいアイテムです。
2.材料と準備する道具
■材料
- フレーム/集成材(φ270mm×厚み9mm)
- 数字パーツ
- 壁掛け用ムーブメント(クオーツ)キット(長針、短針付き)
- プリント用紙(サイズはA3相当)
- 吊り金具
- マホガニー(幅9mm)×厚み1mm
- 角材(4個)
- 単三電池(2本)
■準備する道具
- 電動ドリルドライバー
- 千枚通し
- プラスドライバー
- マイナスドライバー
- 木工用接着剤
- スプレーのり
- ニススプレー(油性)
- 定規
- 分度器
- カッター
- 筆
- 両面テープ
- マスキングテープ
3.実際に作っていきます!(1)--フレームを作る
作業(1)--フレームの中心に穴を開ける
フレームの中心の位置に穴を開けます。半径135mmにしるしを付けて中心を決め、電動ドリルドライバーで10mmの穴を開けます。市販キットのムーブメントのシャフトが8mmのため、それよりも大きい穴を開けます。作業台に穴を開けないようにフレームの下に当て木を敷くようにします。
作業(2)--プリント用紙を貼る位置を決める
フレームにお好みの写真やデザインを出力したプリント用紙の貼る位置を決めます。顔写真の場合は、数字や軸などの配置を考慮して位置を決めましょう。
作業(3)--スプレーのり
フレームにスプレーのりを吹き付けます。スプレーのりは、広い範囲に均一にのりをかけて紙がふやけにくいのでおすすめです。スプレーのりを吹き付ける前に、ムラにならないようにフレームの汚れやホコリを落としておくようにしましょう。
作業(4)--カッターでプリント用紙をカットする
フレームにプリント用紙を貼り付けたら裏面にし、フレームに沿ってカッターでカットしていきます。これでフレームのできあがりです。
作業(5)--千枚通しで穴を押す
穴が空いているところを指で確認し、千枚通しで穴の周囲に沿って押していきます。穴の部分の紙はカットすると周りも破れてしまうこともあるので、余分な部分を穴の中に押し込むようにします。
4.実際に作っていきます!(2)--文字盤の作製
作業(1)--縦軸のセンターを決めて線を引く
12時と6時の文字盤の位置を決めるため、フレームのセンターに定規で線を引きます。
作業(2)--横軸のセンターを決めて線を引く
3時と9時の文字盤の位置を決めるため、センターの線に分度器をあてて90度の位置にしるしをつけます。反対側にも同じように90度の位置にしるしを付けて定規で線を引きます。
作業(3)--12等分の線を引く
残りの文字盤の位置を決めるため、センターの線に分度器をあてて30度と60度の位置にしるしを付けます。対角線上に定規で線を引いて12等分を描きます。
作業(4)--数字パーツを固定する
描いたフレームの線上に数字パーツを配置します。初めに1と2の数字パーツを組み合わせた12の位置を決め、それを基準に各数字を木工用接着剤で貼り付けて固定させ、文字盤にします。お好みのデザインで全ての時間を配置するパターンもOKです。
作業(5)--フレームにツヤをだす
文字盤を取り付けたらウエスなどでホコリを取り除き、全体に油性のニススプレーを吹き付けます。全体に美しいツヤに仕上がり、耐久性の効果も期待できます。
5.実際に作っていきます!(3)--装飾をしてクオークを取り付ける
作業(1)--マホガニーをカットする
12等分にした線上にマホガニーの木材を貼って装飾します。マホガニーを貼る長さを決め、ハサミでカットします。
作業(2)--マホガニーを貼って装飾する
カットしたマホガニーの裏面に、筆を使って木工用接着剤を塗って貼っていきます。クオークを取り付ける穴から1mm以上離した位置から貼るようにしましょう。
作業(3)--ムーブメントのシャフトを穴に通す
ムーブメントのシャフトの根元にずれ止めのゴム製ワッシャーを通した後、ワッシャーがずれないようにしてフレームの裏面からシャフトを穴に通します。
作業(4)--ムーブメントを固定する
シャフトを通したら表面からナットをはめて、ムーブメントが動かないように固定します。ナットの縁に溝があるのでマイナスドライバーを差し込んで回転させて固定できます。針がスムーズに回転できるように強く締めすぎないよう注意してください。
6.実際に作っていきます!(4)--吊り金具と針を取り付ける
作業(1)--角材を取り付ける
時計を壁に掛けた際、ムーブメントの出っぱりで時計と壁に隙間ができてしまいます。ムーブメントよりも少し厚めの角材を4ヵ所に取り付けることで時計を掛けた時に安定します。角材は両面テープで取り付けてしっかり固定させてください。
作業(2)--吊り金具を取り付ける
12時の位置に取り付けた角材の上から吊り金具を取り付けます。吊り金具はプラスドライバデーでネジを締めます。角材の真ん中の位置は、表側の12時の真ん中の位置を裏側にしるしを付けておくようにします。
作業(3)--針を取り付ける
ムーブメントに針を取り付けます。先に時針(短針)を取り付け、その上から分針(長針)、秒針の順に取り付けていきます。針を取り付けた後、センターのピンを固定させます。
作業(4)--ゼロの位置を設定する
針を取り付けたらムーブメントに電池を入れて時間を合わせます。時針、分針、秒針を12時の位置に合わせます。これでゼロの設定ができます。
作業(5)--完成
現在の時刻に針を合わせて壁に掛けたら完成です。
7.まとめ
材料の切り出しは、ホームセンターなどでカットしてもらえます(1カット約50円)。材料は100円ショップでも揃えることができるので安く仕上げることができます。市販のムーブメントのキットは1500円ほどで購入できます。
ムーブメントの取り付け方は、キットに同封されている説明書を読めば簡単に取り付けが可能です。文字盤のデザインは今回は風景写真を採用しましたが、家族写真や好きなデザインなどお気に入りのものをプリントアウトしてアレンジしてください。
お部屋の雰囲気に合わせておしゃれなこだわりの壁掛け時計を作ってみましょう。