ASAP(アサップ)とは?基本的な意味と使い方、言い換え方法を解説

ビジネススキル・マナー

「ASAP(アサップ)」は、「できるだけ早く」という意味を持つビジネス用語です。相手に迅速な対応を求めたいときに、メールやチャットなどでよく使用されます。しかし、使い方によっては相手に失礼な印象を与える可能性もあるため注意が必要です。本記事では、ASAPの基本的な意味や具体的な使い方、ビジネスシーンでの適切な言い換え方法について詳しく解説します。

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1 ASAP(アサップ)の意味は?

ASAPとは、「As Soon As Possible(できるだけ早く)」の略で、同僚や部下に対し迅速な対応を求める際に使われる表現です。

「なるはやで!」という意味のカジュアルな表現のため、社内メールやチャット、プロジェクト指示などで緊急性を示したり、優先度が高い業務で早急な対応を促したりする際に使用します。

日本では「アサップ」と読まれるのが一般的ですが、英語圏では「エイ・エス・エイ・ピー」や「エイサップ」と読まれることもあります。また、小文字で「asap」と記載したり、ドットで区切って「A.S.A.P」と表記することもあるものの、どれも意味は同じです。

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2 ASAPの使用例

実際、ASAPはどのように使用されるのでしょうか。ここでは、ビジネスシーンにおけるASAPの使用例を紹介します。

2.1 「ASAPで資料を送ってください」

急ぎの資料が必要な場面で使用されます。例えば、「クライアントから急ぎの問い合わせがあり、早急に資料を用意して回答する必要があるとき」、「打ち合わせの資料が不足しているとき」などのシーンが挙げられます。

2.2 「明日締め切りなのでASAPで対応して」

締め切りが迫り、時間が限られた状況で使われます。具体的には、「クライアントへの納品や社内報告書の提出など、期限に間に合わせるため急いで対応する必要があるとき」、「予算申請など、期限を逃すと機会を失う場面」などが考えられます。

2.3 「Please reply asap(できるだけ早く返事をください)」

英文のメールやチャットで、急ぎの返答が必要な場合に使用されます。例えば、「次の作業に進むための確認や承認が必要な場面」、「相手の回答が遅れると他のタスクに影響が出るとき」などのシーンで、文末に記載します。

なお、「I will reply asap(できるだけ早くお返事します)」という表現で、相手に返事をすることもできます。

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3 ASAPを使用する際の注意点

ASAPには「なるべく早く」「できるだけ急いで」など相手を急かす意味があるため、使い方を間違えると相手を不快にさせてしまう可能性があります。ビジネスシーンでASAPを使用する際は、失礼にあたらないよう十分注意しなければなりません。

3.1 目上の人には使用しない

ASAPは日本語で「なるはや」と訳されるなど、ビジネスシーンで使用する言葉の中でもかなりカジュアルな表現の言葉です。そのため、上司や先輩、取引先など目上の人に使用するのは避けましょう。

また、短い言葉で「できるだけ早く」と急かすのも、目上の人には失礼にあたります。目上の人に急いで欲しい場合は、ASAP以外の丁寧な言葉を使用するのが賢明です。

3.2 相手のスケジュールも考慮する

ASAPを使用する際は、相手のスケジュールも考慮しなければなりません。作業や返答が遅れているのには、「緊急性の高い仕事が重なっている」「負担の大きい仕事を任されている」など、何らかの事情があるかもしれません

そういった事情を考えずに「ASAP」を濫用すると、相手に負担をかけるだけでなく、「人の状況を考えない自分勝手な人」という印象を持たれてしまう恐れもあります。

3.3 急を要する場合は具体的な期限を示す

ASAPを使用する際は、相手のスケジュールや業務状況を把握したうえで、「いつ頃までに対応可能か」などの具体的な期限を伝えると、負担を減らしつつスムーズな対応を促せます。

また、緊急性が高いことの背景や理由も共有すれば、相手も優先度を理解しやすくなるでしょう。ASAPは相手に配慮を持って使うことで、信頼関係を保ちながら迅速な対応を得られる可能性が高まります。

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4 ASAPの類語と言い換え方法

上述したように、ASAPを目上の人に使用するのは失礼にあたります。では、目上の人に急ぎの作業や返答を求める際は、どのような言葉を使えば良いのでしょうか。ASAPの類語や言い換え方法には、以下のような表現が考えられます。

【ASAPの類語】

  • 至急
  • お早めに
  • 早急に
  • なるべく早く
  • できるだけ早く
  • 可及的速やかに

【ASAPの言い換え方法】

  • 「お忙しいところ恐れ入りますが、できるだけ早めにご対応いただけますと幸いです」
  • 「お急ぎいただく形になり恐縮ですが、明日までにご確認いただけますでしょうか」
  • 「大変恐れ入りますが、本案件の進行上、お早めにご回答をいただきたく存じます」

目上の人に対しては、「忙しいときに恐縮です」という言葉を前置きしたうえで、「~と幸いです」「~でしょうか」「~存じます」など、命令口調と捉えられないような表現を使用しましょう。

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5 ビジネスでよく使用される略語

ASAP以外にも、ビジネスで使用される略語は数多く存在します。ここでは、英語表現を略して使用される主なビジネス用語をいくつか紹介します。

5.1 B2B・B2C・D2C

企業(Business)と消費者(Consumer)の関係性を略語で表したビジネスモデルです。

・B2B(Business to Business)
企業から企業に商品やサービスを提供するビジネスモデルです。例として、企業向けの製品販売やコンサルティングサービスなどがあります。B2Bは取引の規模が大きく、長期的な関係が重要視されることが多い傾向です。

・B2C(Business to Consumer)
企業が一般消費者に商品やサービスを提供するビジネスモデルです。例えば、ネットショッピングや飲食店のように、企業が個人顧客に直接販売することがB2Cに当たります。一般消費者向けであるため、商品の魅力やブランド価値が重要視されます。

・D2C(Direct to Consumer)
メーカーやブランドが直接消費者に販売するビジネスモデルです。流通業者を介さず、自社のECサイトや店舗で直接販売することで、消費者との関係を深めたり、商品開発用のデータを収集したりします。

5.2 KGI・KPI

目標達成のための指標を表す用語です。

・KGI(Key Goal Indicator)
最終的な目標の達成度を測る指標であり、日本語では「重要目標達成指標」と訳されます。会社やプロジェクト全体で設定されることが多く、「売上〇億円」や「新規顧客数〇名」といった、達成すべきゴールそのものを指します。

KGIは最終的な成果を評価するもので、ビジネスの成功を判断するための基準として用いられます。

・KPI(Key Performance Indicator)
KGIを達成するために設定する中間的な指標であり、日本語では「重要業績評価指標」と訳されます。例えば、「週に〇件の問い合わせ数を達成」や「月ごとの売上成長率」など、目標達成に向けたプロセスの進捗状況を評価します。

KPIはKGIに向けた日々の達成度を測り、改善に役立てる指標として使用されます。

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5.3 PDCA

PDCAサイクルとも呼ばれ、「Plan・Do・Check・Act」という4つのステップから構成される業務改善のための管理手法です。

・Plan(計画)
目標を設定し、達成するための具体的な計画を立てます。現状分析や問題の特定を行い、改善策を考える段階です。

・Do(実行)
計画に基づいて実際に行動を起こし、設定した施策を実行します。この段階では、計画通りに作業が進められているかを確認します。

・Check(評価)
実行した結果を評価します。設定した目標に対して、実績がどの程度達成されているかを確認し、問題点や改善点を分析します。

・Act(改善)
評価の結果をもとに、次のアクションを決定します。問題点を解決するための改善策を講じ、必要に応じて計画を修正します。このステップが完了したら、再び最初のステップであるPlanに戻ります。

5.4 DAU・WAU・MAU

主にデジタルサービスやアプリの利用状況を測るための指標です。

・DAU(Daily Active Users)
日次アクティブユーザー数を指します。特定の日にサービスやアプリを利用したユニークユーザーの数を示し、ユーザーのエンゲージメントやアクティビティのレベルを把握するのに役立ちます。DAUが高いということは、日常的にサービスを利用しているユーザーが多いという意味です。

・WAU(Weekly Active Users)
週次アクティブユーザー数を指します。DAUと同様ユーザーのエンゲージメントを評価する指標であり、特定の週にサービスを利用したユニークユーザーの数を示します。WAUは、短期的な利用傾向や季節性を把握するのに役立ちます。

・MAU(Monthly Active Users)
月次アクティブユーザー数を示します。特定の月にサービスを利用したユニークユーザーの数を表し、長期的なユーザーのエンゲージメントや成長を測定するために使用されます。MAUが高いということは、サービスが広く受け入れられていることを意味します。

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6 まとめ

ASAPは「As Soon As Possible」の略で、「できるだけ早く」という意味を持つビジネス用語です。主に、仲間同士のメールや口頭でのコミュニケーションの中で、急ぎの対応を求めたいときに用いられます。

相手に緊急性を伝えたいときに便利な言葉ですが、カジュアルな表現のため、目上の人に使用するのは避けるべきです。また、ASAPを使う際は、相手のスケジュールを配慮したり具体的な期日を伝えたりして、高圧的にならないよう注意しましょう。

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