【多様化する寄付のかたち】日常の中で社会貢献ができる方法をご紹介

【多様化する寄付のかたち】日常の中で社会貢献ができる方法をご紹介

サスティナブルな取り組みやエシカル消費への関心が若い世代を中心に高まっています。それに伴い気軽に日常でできる社会貢献行動として、「寄付」をする人が増えています。基本的なお金を寄付する方法から、洋服や雑貨など物を寄付する、ショッピングで寄付ができる方法まで、多様化する今どきの寄付の情報を紹介します。

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1.寄付情報プラットフォームサイトを利用

寄付をする方法として最もシンプルな方法はお金の寄付です。国や地方公共団体、学校法人、NPO団体などへの寄付、災害にあった地域への寄付など、その目的に応じてダイレクトに貢献できるのが大きなメリットです。

寄付先に迷ったら寄付情報プラットフォームサイトを利用するのもおすすめです。

(1)寄付情報プラットフォームサイト

●ボラ市民ウエブ

寄付先やボランティア、チャリティーイベントの情報など、東京の市民活動の情報発信やNPO法人についての相談なども行っています。

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【「ボラ市民ウエブ」WEBサイト】

●ELEMINST

日本だけではなく、海外の最新のサスティナブル情報を発信するサイト。厳選されたエシカルな商品も販売しています。

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【「ELEMINST」 WEBサイト】

●ヤフーネット募金

またオンラインでの寄付も忙しい人には便利です。例えばヤフーネット募金では、ひとり親世帯支援やコロナで困った人への支援、保護犬猫の救済プロジェクトなど、さまざまな支援先を紹介しており、寄付先選びもしやすいのが利点です。クレジットカードで100円から寄付ができ、Tポイントを使って寄付することも可能です。

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【「ヤフーネット募金」WEBサイト】

2.洋服や雑貨、食品など物を寄付する

大掃除で出てきた不要になった洋服や雑貨、使用していない日用品や食品など、捨てる前に寄付をすることを考えてみましょう。

(2)衣類

●RE.UNIQLO

ユニクロではユニクロ、GUの全商品をリサイクル、リユースする取り組みを行っています。回収された服は難民への医療支援や代替燃料への再生などに活用されています。全国のユニクロ、GUの店舗に設置された回収ボックスに入れるだけという手軽さも魅力。

●フルクル

衣類のほかタオル、毛布、ぬいぐるみなどをあらゆる雑貨も回収。集まった品はリサイクル業者に買い取られ、収益はミャンマーやベトナムでの支援活動に使われます。

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【「フルクル」WEBサイト】

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(3)食品

●セカンドハーベストジャパン

食品メーカーや農家、個人からまだ十分食べられるにも関わらず、さまざまな理由で廃棄される食品を引き取り、児童養護施設やDV被害者のためのシェルターに届ける活動をしているフードバンク。主に缶詰やフリーズドライ食品、レトルト食品、米やパスタなどを受け付けています。

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【「セカンドハーベストジャパン」WEBサイト】

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(4)はがき、切手

●チャイルド・ファンド・ジャパン

アジアを中心に貧困層の子どもたちの支援活動を行っています。寄付はお金や古本、物品などの他、書き損じはがきや切手(未使用)も受け付けています。例えば書き損じはがき10枚で子どもたちが教室で使う座布団を1枚贈ることができます。

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【「チャイルド・ファンド・ジャパン」WEBサイト】

3.買い物やSNS投稿など、日常生活の中で自然に寄付をする

お金や物品を送るだけではなく、買い物やSNS投稿やチャリティーイベント参加など日常生活の中で、自然と貢献できる寄付のかたちも増えています。

(5)買い物

●Patagonia

アメリカ発アウトドア用品メーカーPatagoniaは以前より環境問題に取り組む団体への支援などを行っており、2002年に「1% for the Planet」を設立。売り上げの1%を環境保護団体に寄付をしています。

●アニエスb

1988年から展開している赤いマフラーは季節に応じてコットンやウールなど素材を変えて登場しており、収益はエイズ患者を受け入れる組織や病院に寄付されています。

【「アニエスb」WEBサイト】

●SARAYA

サラヤでは「ヤシノミ洗剤」をはじめ、パーム油関連ブランド「ハッピーエレファント」「ココバーム」の各製品の売り上げの1%をボルネオ保全トラストを通じてボルネオ島の環境保全に使用しています。

●SUSTAINAショッピング募金

SUSTAINAのサイトを経由し、提携サイトで買い物や予約をするだけで、寄付ができます。提携サイトは楽天やYahoo、じゃらんなど300以上あるので、いつものお買い物がいつの間にか誰かの支援につながります。

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【「SUSTAINAショッピング募金」WEBサイト】

SNS投稿で寄付ができる方法も最近では注目されています。例えば「#deleteC大作戦」は、がん抑圧月間中(今年は2021年9月)にこの取り組みに賛同する企業のブランドの商品やロゴに関する「C」の部分を消した画像や動画(消し方は自由)を「#deleteC大作戦」「#参加企業名、あるいはブランド名」をつけて、SNSで投稿すると、1投稿あたり100円ががん治療研究への寄付、啓発費用として参加企業からdeleteCに送られるというもの。

この他にもおにぎりの写真を投稿すると、アフリカ、アジアの子どもに給食をプレゼントできる「おにぎりアクション」などユニークな取り組みも行われています。

4.まとめ

コロナ禍で世界中の人が苦しむ中、助け合いの気持ちから、寄付への意識も高まっています。欧米諸国と比較し、寄付の文化はまだまだ低いと言われている日本ですが、若い世代を中心に新しい寄付のかたちが広がっています。

買い物をする時は、社会貢献度の高い企業のものを買うなど、まずは自分ができる範囲で無理なく始めてみるのもいいでしょう。

ただし寄付をする場合は、せっかくの善意の気持ちが無駄にならないよう、寄付先の団体が信頼できるものかきちんと確認をすることも必要です。

原稿:回遊舎(かいゆうしゃ)
"金融"を専門とする編集・制作プロダクション。お金に関する記事を企画・取材から執筆、制作まで一手に引き受ける。マネー誌以外にも、育児雑誌や女性誌健康関連記事などのライフスタイル分野も幅広く手掛ける。近著に「貯められない人のための手取り『10分の1』貯金術」、「J-REIT金メダル投資術」(株式会社秀和システム 著者酒井富士子)、「NISA120%活用術」(日本経済出版社)、「めちゃくちゃ売れてるマネー誌ZAiが作った世界で一番わかりやすいニッポンの論点10」(株式会社ダイヤモンド社)、「子育てで破産しないためのお金の本」(株式会社廣済堂出版)など。

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