【株式会社SHIFT】 チームづくりの秘訣は、「挑戦」と「信頼」のバランス感覚
▶︎ プロフィール
株式会社SHIFT
ビジネストランスフォーメーション事業本部 エンタープライズ産業・流通統轄部
エンタープライズソリューションビジネスユニット SAPグループ長
深津 彩(Fukatsu Aya)
新卒で大手コンサルティングファームに入社し、SAP導入プロジェクトにてコンサルタントとして従事。2016年にSHIFTに入社後、2019年3月からSAPグループ長に就任。
株式会社SHIFTの深津彩さんは、グループ長として、70名に及ぶ規模の大きなグループを率いて、企業活動になくてはならない基幹システム「SAP」の導入もしくは移行プロジェクトの品質を向上するための支援を行っています。管理職として、マネジメントを行うのはもちろん、1年前の発足当初は十数名でスタートしたSAPグループをこれまでの規模に拡大し、自身の成長と課題を感じながら、新しい組織を自らがリーダーシップを発揮して成長させていくことにやりがいを感じています。
組織を大きくしながら率いていくポイントは、「信頼」であると、深津さんは言います。
「信頼」をもって業務を任せていくことで、今以上の更なる組織の拡大を実現するとともに、ご自身のワークライフバランスを実現することにも繋がると考えています。
「自分の仕事の成果を直接見届けたい」仕事に対する思い
ーー現在、SHIFTの社内でどんな業務を担当しているのでしょうか?
SAPグループの責任者をしています。SAPの中でも主にERP製品の導入や移行プロジェクトの品質保証に携わっています。ちなみに、ERPとは、会計、物流、販売、人事などのデータを一元化して扱うことができ、リアルタイムでの分析が可能になるソフトウェアパッケージです。
私たちSAPグループの主なミッションは、2027年に予定されている現行ERPの保守切れに対応するためのS/4HANAへの移行プロジェクトにおいて、プロジェクトの効率化と品質向上を同時に実現し、多くのユーザー企業様の業務・システムの移行の支援をすることです。例えば、プロジェクトの上流工程から下流工程まで一貫して品質管理を行うことでQCDのコントロールを実現し、SAP専門テスト部隊が標準化された手法でテストを実施します。
さらに、業務マニュアルの作成や操作教育、稼働後の問い合わせ対応や運用保守を行うなど、本番運用までを考慮した形で幅広い支援を行なっています。
ーーSHIFTに転職する前は、どんな業務に携わってきたのでしょうか?
大学を卒業後、コンサルティング企業に入社し、SAPの導入コンサルティング業務を5年間担当しました。要件定義から稼働後サポートまでのフェーズを一通り経験しています。
ーーなぜ転職を考えるようになったのですか?
導入プロジェクトのフェーズを一通り経験した後、新しいことにチャレンジすることで自己の成長スピードを高めていきたいと思い転職を考えるようになりました。
ーー転職をして、どういうことに挑戦しようとお考えになったのでしょうか?
前職では、導入した企業の運用保守に携わる機会がほとんどなかったため、稼働後にシステムがどのように使われたか、導入の効果があったかなどといった、自身の携わった仕事の成果を実感しづらいと感じていました。
そのため、転職する際には、自分の仕事の成果をダイレクトに感じることができる、自社の成長に目線が向いている立場で仕事をしたくなりました。自社で新しくサービスを構築する、あるいは自社の業務改善をする。そういう立場であれば、自分で提案をして何かを実行し、その成果を直接見届けることができるのではないかと思ったのです。
ーーなるほど、そんなときにSHIFTに出会ったんですね。
はい、そんなときに出会ったSHIFTは今よりもまだ規模が小さいながらもどんどん成長している、勢いのある企業でしたね。だからこそ、自分次第で新しいことにどんどんチャレンジし、目に見えるかたちで自社や自身の成長に繋がる仕事ができるのでは、と感じました。
ーーしかしなぜ、SHIFTでも再びSAPを担当することに?
SHIFTに入社した時点では再びSAPに携わることは想定していなかったのですが、2027年の保守切れの問題もあって世の中のニーズが非常に高いにもかかわらず、これまでSAPの品質保証を専門でやる会社はなかったため、前職の経験を活かしつつSHIFTとしても世の中的にも新しいチャレンジができる、今までにないサービスを作り出せるということに大きな魅力を感じました。
SAPの領域は会社として注力している領域の一つのため、会社全体でバックアップをしてくれていますし、今後のさらなる拡大に向けて、大きな期待を寄せられているのも肌に感じています。
信頼をし任せてサポートに徹する、より強い信頼関係の構築へ
ーー現在、SAPグループはどのくらいの規模なのでしょうか?
マネージャーが10数名、メンバーが70名以上です。
ーーそのくらいのチームを率いるのは大変なことも多いのではないでしょうか?
正直、いろいろ課題もあります。例えば、チームの規模がまだ小さかった頃は、隅々まで自分で状況が把握できていたのですが、今の規模になるとそれは現実的に難しいので、主にマネージャーとやりとりをし、リーダー会議やグループウェアの連絡ツールを使って、状況把握をしています。ただ、それにより、マネージャーからの報告の内容や鮮度、お客様も含めたコミュニケーションのスピード感が落ちるという状況が発生します。
ーーそのような状況にストレスを感じないですか?
ストレスを感じないわけではないですが、今後さらに組織を大きくしていくことを考えると、自分一人で見ることのできる範囲には限度があります。組織としての方針は私がしっかり持ちつつも、個別のプロジェクトではそれをもとにマネージャーたちが自ら能動的に動いてくれる状態にしないといけないと思うので、彼らを信頼し任せていくということが大事だと考えています。
ーー業務を任せられるということは、チーム内に信頼関係が築けているということですね?
そうですね、ただ無防備に信頼しきるというより、信頼と割り切りのバランスが重要だと思います。業務を任せる時に、「まずは任せてやりきってもらう前提で、但しこの状態になったら自分も入ってリカバリが必要」というラインをあらかじめ引いています。そのラインに届かないうちは信頼をして任せて、状況を確認しながらまずは任せた相手が自分でやりきることを目指してサポートに徹する。それが、より強い信頼関係の構築に繋がっていくのだと思います。
「挑戦するのが好き」、さらに成長していく組織に
ーーSHIFTで働くことの魅力はどこにありますか?
自分の意思で仕事が進められることですね。上司からああしろ、こうしろと指示される社風ではないので、自分で考えて仕事を進めていけます。上司は命令をするというのではなく、信頼し任せてくれたうえで、より高い視点からアドバイスをしてくれたり、私の業務をサポートしてくれる感覚です。もちろん、結果は問われますが、自分の意思で仕事をして、成果を出したいと考えている人にとっては、ものすごく働きやすい職場だと思います。
ーー女性の管理職ということに難しさを感じることはありますか?
まったくないですね。SHIFTで働いていて、男女の差を感じたことはまったくありません。
ただ、女性の管理職が少ないことは課題だと思っています。SAPグループ以外でも女性の管理職はごく僅かですし、中途採用でも管理職経験者もしくは管理職候補となるような方の応募は少ないのが実態で、もっと増やしていきたいと考えています。
先程も述べましたが、SHIFTは風通しの良い社風なので、業務内容だけでなく、働き方に関しても提案をすればどんどん変えていくことができます。柔軟性の高い会社だと思います。
ーーSAPグループの組織づくりの後は、どのような展望を描いていますか?
今は、もちろん、SAPグループの組織づくりに注力しています。SAPグループは成長中で、毎月3~5名ほどの入社があり、この4月には、100名を超える組織となりました。以前より大規模なグループを見ていくことになるので、権限を委譲できるメンバーを増やし、さらに成長していく組織にしたいですね。
そのあとで、次のキャリアを考えたい。チャレンジできる社風なので、キャリアはつくっていくことができると考えています。そのままSAPグループにいるかもしれませんし、SAPグループを卒業して、全く新しい事業を手掛けているかもしれません。いつも新しいことに挑戦していきたいですね。結局、私は挑戦するのが好きなんだと思います。
70名以上に及ぶグループを率いて、責任を持つというのは簡単なことではありません。深津さんがその重責をこなせている秘訣は「挑戦」と「信頼」のバランス感覚なのだと感じました。
組織づくりも含めて、自分で提案をしてそれがいいものであればどんどん実行させてくれる風通しの良い社風に惹かれて、新しいことに挑戦することが好きな人が集まるSHIFTで、次の深津さんが続々生まれていくんだろうなと感じました。
(編集部)
株式会社 SHIFT
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