【単純接触効果とは】繰り返し会うと好きになる、ってホント!?

【単純接触効果とは】繰り返し会うと好きになる、ってホント!?

みなさんは、最初は特に好きではなかったのに、TVで繰り返し聞いているうちに、なぜかその曲やアイドルを好きになってしまった、ということはありませんか?

繰り返し同じ刺激に接触することで、その刺激に親近感を感じてしまう現象のことを、心理学では『単純接触効果』と呼びます。この記事では、「単純接触効果」はどんな時に使えるのか?その効果と注意点を、心理学的な観点から解説していきます。

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1.単純接触効果の定義と説明

1.1. 単純接触効果とは?

「単純接触効果」とは、接触する機会が増えると、その相手に親しみが増す効果のことです。1968年にアメリカの心理学者ロバート・ザイアンス(Robert Zajonc)によって提唱されたため、「ザイアンス効果」と呼ばれることもあります。

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1.2.単純接触効果の定義

単純接触効果は、繰り返し見たり、会ったり、接触する回数が増えるほど、警戒心が薄れていき、親しみや親近感を感じるという効果です。その対象は人だけでなく、モノや、音楽、味や匂いなどの目に見えないものでも起こります。

そのメカニズムは未だ全て解明されてはいませんが、ある一説では、見たり聞いたりしたときにできる潜在記憶が影響しているのではないかと言われており、無意識の時ほど単純接触効果は強く働くと言われています。

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2 ビジネスに使える単純接触効果の活用法

2.1.営業での活用法

単純接触効果は目にする機会が多いほど、親しみが増すという効果なので、例えば営業先に今後この商品を買ってもらいたい、お客さんにこの商品を売りたいというときには、顧客やお客さんの目に触れる回数を増やすということが効果的です。

商品を店内などの目につくところに何箇所も貼るようにしたり、広告やチラシを何度もお渡ししたりすることなどで親近感が増すようにすると、商品への警戒心が薄れて、購入意欲が湧く可能性が高まります(※ただし、新型コロナウイルスの感染はまだ終息していませんので、マスクを必ずする、ソーシャルディタンスを意識するなどの配慮が必要です)。

2.2.広告での活用法

広告においては、例えば、一度そのサイトや情報に触れたことがある場合、そうしたユーザーに広告を繰り返し配信することで、だんだんと警戒を薄めることが可能かもしれません。

また、電車やバスなどの車内広告は、通勤や通学などで毎日繰り返しその広告を見る可能性が高いため、より接触回数を増やすことができます。

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3.単純接触効果を使った恋愛テクニック

3.1.相手と会う回数を増やす

一番基本的な方法は気になる相手と「会う回数」を増やすことです。例えば職場で気になる相手がいる場合、相手がよく行く休憩スペースや相手のデスクに行って挨拶する回数を増やすなど、とりあえず顔を合わせる回数を増やすにしましょう(※ただし、新型コロナウイルスの感染はまだ終息していませんので、マスクを必ずする、ソーシャルディタンスを意識するなどの配慮が必要です)。

また、ただ顔を合わせるだけではなく、顔を合わせるたびにニコッと笑顔を見せるなどポジティブな印象を与えるとより効果的でしょう。

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3.2.SNSを活用

単純接触効果は会うことが最も効果的ですが、職場が違っていたり、コロナ対策でテレワークが続いたりするなどなかなか会えないことも多いかもしれません。

そんなときには、SNSでの接触回数を増やすのも効果的です。もし頻繁に連絡を取れる相手ならば、LINEなどのメッセージツールで連絡をするのもいいでしょう。単純に接触回数を増やすことが重要なので、ここでは短い内容で構いません。むしろ長すぎる文を送って相手に鬱陶しく思われないように気をつけましょう。

また、TwitterやInstagramなどのアカウントを交換しておき、自分の投稿を見てもらうことも接触回数を増やすことにつながります。この際の内容も、ネガティブな内容やどうでもいい独り言ではなく、何か趣味や面白い出来事などを共有する方が相手の印象に残りやすいでしょう。

4.単純接触効果を活用する際の注意点

4.1.回数に注意

しかし、接触する機会を増やすといっても、ただ闇雲に多くすればいいというものではありません。実は、接触する回数を増やして効果があるのは10回までと言われています。

また、一説ではマイナスのイメージを与える場合は回数に上限はないと言われています。つまり、接触回数を増やしすぎ、相手から「またか」、「しつこい」と思われてしまうと、逆にどんどん悪い印象になってしまいます。

4.2.間隔に注意

また、単純接触効果は接触する間隔も重要です。例えば、以前より接触回数を増やせたとしても、2ヶ月で5回会えた、などでは接触回数の増やし方がゆっくりしすぎて相手への印象が強くなりません。

もし増やすときは、1週間での会う回数を増やすなど、短い期間で接触回数を増やす方が効果的でしょう。また、この際に無理に回数を増やしすぎて相手に不快に思われないように気をつけましょう。

5.まとめ

以上、単純接触効果について解説をしてきました。

ただ接触回数を増やすだけで、相手の警戒心を下げて好感を上げる可能性があるのは非常に魅力的な効果ですが、一方で相手に不快に思われてしまうと回数を増やすほどネガティブに働いてしまうなど、使い方に注意が必要でもあります。

みなさんもやり方に気をつけて、ぜひ一度、仕事相手や気になる人にトライしてみてください。

原稿:緒方万里子
東京大学大学院教育学研究科教育心理学コース博士課程に在籍中。感情心理学、認知心理学を専門とする。