忘年会に「参加する」「参加しない」拮抗--"本当に飲みたい人と飲む"の声も

トレンド・ニュース

緊急事態宣言が19都道府県で解除され、宣言下にあったお酒の好きな方にとっては、家の外でお酒を飲める機会が増えて喜んでいる方もいらっしゃるかと思います。一方で、新型コロナウイルスに対する警戒感がまだあり、飲食店での飲酒にはまだ慎重、という方もいらっしゃるでしょう。

酒文化研究所の、酒好きほぼ100人に聞くアンケート「酒飲みのミカタ」では、飲食店での制限が緩和されてからのお酒好きな方々の酒ライフの変化について、2021年10月25日~10月28日にアンケート調査を実施。お酒好きな129人から回答を得ました。

【関連記事】「"飲みニケーション"危機--大手居酒屋チェーン、コロナ前から1000店超減少」

1.飲食店で飲んだ人は45%

調査期間に、飲食店でお酒を楽しんだ方がどれくらいいるか、回答時までの飲食店での飲酒回数を聞いたところ、「飲んでいない(46%)」と「飲んだ(45%)」がほぼ同数でした。このほか、もともと外では飲まないという方も9%います。

このうち、飲食店で飲んだ方の内訳を見ると、「1度だけ」が18%でもっとも多く、「2~3回」が13%と続きましたが、「4~5回(8%)」や「6回以上(6%)」と週に2~3回のペースで外飲みを楽しんだ方も14%にのぼりました。

post585_img1.jpg

(【画像出典】酒文化研究所プレスリリース)

なお、同じ期間に旅行に行った人は24%、コロナ禍で会えなかった人と久しぶりに会った方は36%でした。

2.外飲み・旅行・再会を躊躇するが55%

『飲食店で飲む』『旅行する』『久しぶりに人と会う』ことを、躊躇する気持ちがありますか?」という質問では、「かなりある(17%)」と「少しある(37%)」が合わせて54%にのぼりました。「緊急事態宣言が全て解除されたものの、素直に外に遊びに出る気分になれない方が多いことがわかりました」(酒文化研究所)。

post585_img2.jpg

(【画像出典】酒文化研究所プレスリリース)

躊躇する理由として、「コロナ禍は完全に終息したわけではないから」という声が多く、同じ意味合いで「第6波が来るから」「緩和後に再燃している海外の事例を見ると気を緩められない」「感染した時の治療薬がまだないから」「(自分はよくても)他の人に迷惑をかけられないから」などの意見が寄せられました。

このほか「行きたい気持ちはあるが職場で止められている」や「(医療従事者なので)うしろめたさを感じる」という声がありました。

具体的な声は以下の通りです。

  • ぶり返しが怖い、不特定多数と会うのはやはり感染拡大の恐れがあり、家族に移したら...と思うと出られない(女性:30代)
  • まだ安心できない気持ちと飲食店さんを応援したい気持ちで迷う。(女性:40代)
  • 行きたい気持ちはあるが、これからまたピークを迎えると聞いており、もう少し様子を見たい。お店も友達も慌てなくても逃げないので。(女性:50代)
  • まだ完全に「安全」と宣言がなされていないから。(男性:20代)
  • 行きたい気持ちは大いにあるが、職場から禁じられている。(男性:40代)
  • 飲食店は残念ながら怖いイメージがある。感染率が低いままなら、それ以外はマスク着用で安心できる。(男性・50代)
  • 高齢で持病のある家族がおり、旅行や飲食で感染の危険性を上げたくない。(男性:50代)

3.現時点で積極的に飲みに出る人は34%

一方、躊躇する気持ちは「まったくない(9%)」と「あまりない(25%)」という方は、合わせて34%でした。その理由として、「ワクチンを接種したから」「新規感染者が増えていないから」「感染防止対策で十分対応できると思うから」という意見があげられました。「現時点では積極的に遊びに出ている(外飲み・旅行・再会)のはこの方々と見てよさそうです」(酒文化研究所)。

ただ、彼らも、「自分自身はまったく躊躇はないが、相手によって考え方が違うので、(飲みに行くことを厭わないのか)確認する必要がある(男性:30代)」という声があるように、「コロナ以前と同じように自由に飲みに出るわけにはいかないようです」(同研究所)。

4.忘年会に「参加する」と「参加しない」が4割強で拮抗

さらに今年末の忘年会に参加するかどうかを聞いたところ、「参加する」が42%だったのに対して、「参加しない」は45%と拮抗「参加する」と回答した方の内訳を見ると、「1回」が24%で最多で、「2回」が11%「3回以上」が7%という結果となりました。

post585_img3.jpg

(【画像出典】酒文化研究所プレスリリース)

寄せられたコメントから参加しない理由を酒文化研究所が探ったところ、コロナ禍が完全に終息していないことに加えて、「会社行事の色が強い忘年会や懇親会などへの参加は減り、本当に一緒に飲みたい人とのみ酒席を囲むことが多くなると思う(男性:40代)」など、「コロナ禍に伴う働き方や暮らし方の変化が反映されていることが窺われます」(酒文化研究所)。

【関連記事】「職場の人間関係「特に気にしてない」4割--コロナ禍でのコミュニケーション減少が影響か」

5.忘年会の会場選びは感染防止対策を重視

忘年会に参加した時の感染予防対策について聞いたところ、もっとも多かったのは「手指の消毒の励行(57%)」、次いで「会場の感染対策が不安なら参加しない(47%)」で、「安心して飲食できる会場であることが忘年会の店選びの最重要項目になると考えられます」(同研究所)。

「飲食しない時はマスクを着用する(41%)」「大皿料理や鍋は菜箸を使うよう促す(35%)」「一次会で切り上げる(33%)」との回答について、酒文化研究所では、「コロナが完全に終息するまで、飲み会のニューノーマルとして定着しそうです」としています。

post585_img4.jpg

(【画像出典】酒文化研究所プレスリリース)

(【記事出典】酒文化研究所プレスリリース「忘年会に「参加する」と「参加しない」が拮抗」)

この記事をシェア

  • facebook
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • X(旧Twitter)

同じカテゴリから
記事を探す

トレンド・ニュース

同じキーワードから
記事を探す

求人情報

TOPへ