新型コロナウイルス感染拡大を契機に、政府や自治体の呼びかけもあり、多くの企業が「テレワーク」を導入しましたが、中小企業を中心に初めて「テレワーク」を導入した企業も多くあり、会社側も従業員側も「テレワーク」に適した環境を十分に整えるのが難しいケースも多いようです。
今回は、主に従業員の視点から、「テレワーク」を快適な環境で実施するに必要なものを挙げていきたいと思います。
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目次
1.テレワーク(リモートワーク)とは!?
2.「在宅勤務」に必要なもの
- 2.1.マイクとイヤホンがセットになったヘッドセット
- 2.2.WEB会議用カメラ(PC内蔵または外付けWEBカメラ)
- 2.3.高さの調整ができ、クッション性も優れた椅子
- 2.3.1.「オフィスチェア」
- 2.3.2.「ゲーミングチェア」
3.「サテライトオフィス」での勤務や「モバイルワーク」に必要なもの
4.セキュリティには細心の注意を
5.テレワークをもっと充実させるのに必要な便利グッズ8選
- 5.1.モバイルディスプレイ(外付けディスプレイ)
- 5.2.ワイヤレスイヤホン
- 5.3.サイドテーブル
- 5.4.ノートPCスタンドと外付けキーボード
- 5.5.ブルーライトカットメガネ
- 5.6.アームレスト
- 5.7.ネックピロー
- 5.8.室内用テント(パーテーション)
6.テレワーク時の運動不足やストレス解消に役立つグッズ3選
7.テレワーク(リモートワーク)に必要なスキル・能力
8.まとめ
1.テレワーク(リモートワーク)とは!?
「テレワーク」とは、ICT(情報通信技術)を利用し、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方です。勤務先のオフィスに通勤しなくても、インターネット環境を使って仕事をすることが可能です。
テレワークのメリットとして、総務省では、「多様で柔軟な働き方の確保」 、「生産性の向上」、「地域の活性化」などを挙げ、"働き方改革実現の切り札となる働き方"と位置付けています。
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1.1.テレワーク(リモートワーク)には3種類ある
テレワークには、大きく分けて、(1)自宅で勤務する「在宅勤務」、(2)社外の専用スペースである「サテライトオフィス」での勤務、(3)会社貸与のPCやタブレット、スマートフォンなどを持ち歩き、いつでもどこでも仕事ができる「モバイルワーク」、の3種類があります。
「在宅勤務」や「サテライトオフィス」での勤務の特徴は、自宅や社外の専用スペースでの勤務ですから、上司からの呼び出しや、同僚との予定外の打ち合わせ、電話や来客などで業務を中断されることがなく、業務に集中できる点にあります。
そのため、新型コロナウイルスの5類移行後も、テレワーク型勤務を継続する企業も増えています。
以下では、テレワークに必要なものを挙げていきたいと思います。
1.2.PCと安定したネット環境が共通で必須
テレワークは、ノートPCなどのIT端末やインターネット環境の準備などが必ず必要となる点が特徴です。
スマートフォンが高性能になるにつれ、自宅にPCがないという人も増えていると思いますが、テレワークにはPCを用意する必要があります。会社によっては、テレワークの導入に伴ってPCの購入代金などを補助してくれる場合もありますので、会社の制度を確かめてみましょう。
また、インターネット環境ですが、スマートフォンのテザリングでPCに接続すればいいのでは、と考える方もいるかもしれませんが、通信量に制限がかかる可能性があるため、光回線やモバイルWi-Fiを用意した方がよいでしょう。
WEB会議などを行う場合は、安定したネット回線を利用する必要がありますので、通信速度のはやい「光回線」がおすすめです。
PCとインターネット環境の準備ができたら、リモート接続でオフィスのPCを使用する場合、PC同士の連携・接続ができるか確認しておくといいでしょう。
さらに、接続先のPCで予期しないWindowsアップデートがあると、アップデート中はPCが使用できなくなるため、事前にWindowsアップデートを手動で確認・実行しておくこともおすすめします。
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2.「在宅勤務」に必要なもの
先に述べたように、テレワークは「在宅勤務」、「サテライトオフィス」での勤務、「モバイルワーク」の3種類があります。
まず、「在宅勤務」に必要なものを以下に挙げていきたいと思います。
2.1.マイクとイヤホンがセットになったヘッドセット
在宅勤務の場合、ミーティングを行う場合、対面での会議ではなくWEB会議で行うことになりますので、ヘッドセット、またはイヤホンマイクを用意しておくと良いでしょう。
PCのマイクとスピーカーで接続できる場合もありますが、雑音が入る場合も多々あります。また、相手側の音声もはっきり聞こえますので、ヘッドセットやイヤホンマイクのほうが、WEB会議には適しているかもしれません。
2.2.WEB会議用カメラ(PC内蔵または外付けWEBカメラ)
在宅勤務ではWEB会議が行われることが多いので、自分の姿を映すためのカメラが必要です。PCにカメラ機能が内蔵されている場合もありますが、カメラ機能がない場合は外付けWEBカメラを用意するといいでしょう。
2.3.高さの調整ができ、クッション性も優れた椅子
在宅勤務では、ダイニングテーブル等で仕事をしているケースも見られますが、長時間の作業には適した椅子でないことが多く、肩が凝ったり、腰が痛くなったりすることも少なくありません。可能であれば、椅子は人間工学的な配慮がされているものを選ぶと良いでしょう。
2.3.1.「オフィスチェア」
オフィスの椅子は仕事に最適化されていますので、高さの調整ができ、クッション性も優れたものが多いです。もし、肩の凝りや腰の痛みのように、体の負担を感じるようでしたら、「オフィスチェア」などで検索すると、安価なものでは数千円程度からありますので、ぜひ検討してください。
2.3.2.「ゲーミングチェア」
また、「オフィスチェア」以外に、在宅勤務用の椅子として「ゲーミングチェア」も候補にしてはいかがでしょうか。「ゲーミングチェア」は長時間デスクに向かうプロゲーマー用に設計されているので、在宅勤務で長時間デスクワークするのにも適しています。
2.4.使いやすい高さ、広さのあるデスク
椅子と同じで、オフィスの机も高さの合わないデスクで長時間作業していると、肩や腰に大きな負担が掛かります。デスクに向かう時間が長いテレワーク中は特に注意が必要です。使いやすい高さと広さのあるデスクでテレワークを行うことが必要です。
3.「サテライトオフィス」での勤務や「モバイルワーク」に必要なもの
3.1.Wi-Fi環境
「サテライトオフィス」での勤務や「モバイルワーク」においても、安定した接続可能なWi-Fi環境が必要です。サテライトオフィスの場合、Wi-Fiスポットを利用できる場合も多いですが、事前に利用できるか確かめておくといいでしょう。
また、モバイルWi-Fiがあると便利ですが、まえもって通信可能容量を確認しておくことがおすすめです。
「サテライトオフィス」での勤務や「モバイルワーク」の場合、ノートPCを使う人場合が多いですが、在宅勤務と同様、リモート接続でオフィスのPCを使用する場合、PC同士の連携・接続ができるか確認しておくといいでしょう。
3.2.充電器、モバイルバッテリー(携帯型充電器)
外出先での仕事で忘れてはいけないのが充電器です。充電が切れると仕事ができなくなってしまいますので「サテライトオフィス」での勤務や「モバイルワーク」には必須のアイテムです。PCの充電器のほか、スマートフォンやモバイルWi-Fiルーターなどの充電器をもっておくと安心です。
また、さまざまなコネクタが付属しているモバイルバッテリー(携帯型充電器)を持っておくと、「サテライトオフィス」での勤務や「モバイルワーク」の際だけでなく、在宅勤務の際にも使えて便利でしょう。
3.3.マウス、マウスパッド
サテライトサイトのデスクでマウスが思うように動かないケースもあります。そうした場合に備えて、マウスパッドを持っていくと良いかもしれません。
4.セキュリティには細心の注意を
会社以外で仕事をする場合、最も気を付けなければいけないのが、セキュリティです。特にリモート接続でオフィスのPCを使用する場合、社内システムにアクセスする場合もあり、コンピューターウイルスなどに自宅PCが感染するなどによって社内システムから個人情報が漏洩するなど、会社の存続を脅かすような事態になりかねません。
4.1.社内コンプライアンスの遵守
各企業では、コンプライアンス(Compliance)を遵守することが求められます。コンプライアンスとは、「命令や要求に従うこと」という意味ですが、企業においては、法律や社内規則だけではなく、世の中の倫理観や道徳観に従うことなども含まれます。
【関連記事】「「コンプライアンス」の意味は"法令遵守"だけではない!? コンプラ違反の原因と対策とは?」
コンプライアンスを遵守することは、社外で業務を行うテレワークにおいても重要です。各企業では、テレワークを行う際に遵守すべきことが定められる場合が多いですので、それにのっとってテレワークを行ってください。
4.2.セキュリティソフトのインストール
セキュリティ面でまずすべきことは、自宅PCがコンピューターウイルスに感染し、社内のネットワークから個人情報が漏洩してしまったり、会社のシステムが攻撃を受けたりすることを防止することです。
そのために、セキュリティソフトを自宅PCに必ずインストールしてください。できるなら、無償版ではなく、有償のセキュリティソフトを購入し、インストールすることをおすすめします。価格は決して安くはありませんが、自分と会社の安全をはかるために、ぜひ有償のセキュリティソフトをインストールしてください。
4.3.離席時のPCロック
もし個室ではなく、他の人も入れるスペースでテレワークを行っている場合は、離席時は必ずPCをロックしてください。PCを操作されたり、画面を見られたりすることで、重要な情報を盗み取られる可能性もあります。
4.4.周囲への音漏れ防止
WEB会議や業務に関する電話などの内容も、企業秘密や個人情報にかかわることがあるため、周囲にそうした音声が漏れないようにすることが大切です。
4.5.PCの紛失
会社PCを自宅に持っていって在宅勤務を行ったり、サテライトオフィスや移動中に個人PCなどで業務を行ったりする場合、最悪なのがPCを紛失することです。
個人PCでも会社PCにリモートアクセスできるソフトを搭載するなどしている場合、会社のシステムに侵入されることで、重要な営業秘密や顧客の個人情報などを盗み取られたりする可能性があります。
自分や会社が大きな損失を被ることにつながりますので、テレワークで使用するPCは絶対に紛失しないように心がけましょう。
5.テレワークをもっと充実させるのに必要な便利グッズ8選
以下では、テレワークを充実させるために必要と思われる便利グッズを紹介します。
5.1.モバイルディスプレイ(外付けディスプレイ)
会社でデュアルディスプレイ(二画面)で仕事をしている人は、テレワークでもデュアルディスプレイで仕事をしたほうが効果的と思われます。
モバイルディスプレイ(外付けディスプレイ)をつけることで、WEB会議で参加者の顔を見ながら、もう一つの画面で資料を確認するなど、テレワークでもデュアルディスプレイが可能になり、仕事がはかどるでしょう。
5.2.ワイヤレスイヤホン
音声を聞く場合、コードのないワイヤレスイヤホンを使用すると、デスクの上が雑然とせず、快適に仕事をすることができます。ノイズキャンセリングの機能がついているものもあり、環境音などを軽減してくれるので、より音声に集中できます。
5.3.サイドテーブル
会社の机は仕事をしやすいように幅や奥行きが十分な場合が多いですが、自宅の場合、机が狭いという場合があります。その場合は、サイドテーブルを購入することをおすすめします。
PCを壊してしまうことになりかねない飲み物類や、上司や同僚、取引先からいつ電話がかかってくるかもしれないスマートフォンなど、狭いデスクには置ききれないものをサイドテーブルに載せるだけで、仕事がはかどる場合があります。
5.4.ノートPCスタンドと外付けキーボード
テレワークでノートPCを使ったことがある人はお気づきかもしれませんが、ノートPCの画面は目の位置より下にあるため、顔を下に向けたまま長時間仕事をすることになります。そうすると、目や首や肩に負担がかかり、肩こりや目の疲れといった症状が起きやすくなります。
これを防ぐために、ノートPCスタンドという、とっておきのアイテムがあります。ノートPCスタンドにノートPCを設置すれば、目線の高さにノートPCの画面を位置させることができるので、背筋を伸ばして仕事をすることができます。
ただし、ノートPCごとデスクから上に設置しますので、外付けキーボードも必要になる点に注意してください。
5.5.ブルーライトカットメガネ
テレワークは会議などもWEBで行うため、会社のオフィスで仕事をするときよりもPCの画面を見続ける時間が長くなる傾向がありますので、ブルーライトにより目の疲れが増す可能性が高いです。
これを防ぐために、ブルーライトカットメガネを使用すると、目の疲れが軽減されることにつながります。
5.6.アームレスト
アームレストとは、マウス操作やタイピングの際に前腕を支える器具のことです。肩が腕を支える負担を軽減し、長時間のコンピュータ操作に伴う疲れを緩和できますので、肩がこりやすい人にはおすすめです。
5.7.ネックピロー
ネックピローは、首を支えて理想的な寝姿勢を維持してくれるアイテムのことです。テレワークで疲れた際、リラックスする時に使うと効果的でしょう。
5.8.室内用テント(パーテーション)
テレワークで個室での作業ができない場合、仕事への集中度が低くなってしまう場合があります。こうした際に、仕事に集中できる空間を作るために役立つのが室内用テント(パーテーション)です。
室内用テントを使えば、周りが見えなくなり、より仕事に集中することができるようになります。
6.テレワーク時の運動不足やストレス解消に役立つグッズ3選
ここまでは、主にテレワークを快適に行うために必要なものを挙げてきましたが、テレワークは移動などがほとんどない分、運動不足になりがちです。
また、基本的に一人で集中して作業を行うため、心理的なストレスがたまりやすい傾向にあります。
以下では、テレワークの疲れを癒したり、運動不足を解消したりするためのグッズをいくつか紹介します。
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6.1.アロマグッズ
自宅で作業する「在宅勤務」の場合は、ぜひアロマグッズを試してみてください。自分の好きな香りに包まれることによって心地よい状態になり、精神的にリラックスすることが可能になります。
6.2.ヨガマット
ヨガマットは、床に敷いて瞑想したり、ヨガのポーズをとったりできるグッズですが、ヨガ以外にも、ストレッチや腹筋や腕立て伏せなどもできるため、デスクの前で固まりがちな姿勢をほぐすことができます。
使用後はアルコールフリーの除菌スプレーやシートを使って表面を優しく拭くことで長く使用することができるようになります。
6.3.バランスボール
バランスボールは、座るだけでなく、バランスボールの上でいろいろな姿勢をとることで、さまざまなエクササイズができます。場所をとらないので、テレワークで疲れた身体を手軽にほぐすことができるグッズといえます。
7.テレワーク(リモートワーク)に必要なスキル・能力
テレワークで仕事をする際に必要なスキル・能力があります。テレワーク初心者の方は特に確認してみてください。
7.1.コミュニケーションスキル
1つ目はコミュニケーション能力です。
テレワークは、電話やメール・チャットの文面をメインにコミュニケーションを取っていきます。
お互い対面して話す形では無いため、相手の表情が汲み取りにくくなります。
そのため、より自身の考えを正確に伝える能力が必要となります。
7.2.自己管理能力
2つ目は自己管理能力です。
テレワークは会社に出社する必要が無いため、通常よりリラックスした環境で作業できるという人もいるかもしれません。
そのため、自分自身でオンオフを切り替える能力が求められます。
自己管理能力が不足していると、締切の時間を過ぎてしまったり、モチベーションが低下したりするなど、作業工程に支障をきたす場合があります。
作業を始める前に、まずは自身で1日のスケジュールを決めて、最後まで自己管理していく必要があります。
8. まとめ
新型コロナウイルスの5類移行後も、テレワーク(リモートワーク)を継続する企業も多く、もはやテレワークは働き方の大きな流れになろうとしています。
そうした中、テレワークをいかに快適に行うかが、自分にとっても会社にとっても重要となっており、それは会社は自分の生産性、ひいては日本社会全体の生産性につながるものといえます。
また、転職を考えている方にとっては、テレワーク(リモートワーク)導入の実績のある企業に魅力を感じる人も多くいると思います。
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