テレワーク(リモートワーク)のメリットとデメリットとは!?

テレワーク(リモートワーク)のメリットとデメリットとは!?

かなり以前から、働き方改革の一環としてのテレワーク(リモートワーク)導入が推奨されてきましたが、2020年春からの新型コロナウイルスの感染拡大により、勤務先でテレワーク(リモートワーク)が導入されたという方も多いと思います。

本記事では、テレワークのメリットとデメリットについて述べると同時に、テレワーク(リモートワーク)の有効性や意義、デメリットへの対処法などをまとめていきたいと思います。

目次

1.そもそもテレワーク(リモートワーク)とは!?

2.テレワーク(リモートワーク)の4つのメリット

3.テレワーク(リモートワーク)の3つのデメリット

4.まとめ

1. そもそもテレワーク(リモートワーク)とは!?

テレワークとは、ICT(情報通信技術)を利用し、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方です。PCやスマートフォン、タブレットなどの情報機器や、インターネット環境の整備などによって、テレワークが可能な環境が整ってきています。

勤務先のオフィスに通勤しなくても、自宅やカフェなどでインターネット環境を使って仕事をすることが可能となっているのです。

【出典】総務省「テレワークの推進」

テレワークのメリットとして、総務省では、「多様で柔軟な働き方の確保」 、「生産性の向上」、「地域の活性化」などを挙げ、"働き方改革実現の切り札となる働き方"と位置付けています。

【出典】総務省「テレワークの推進」

さらに総務省では、通勤ラッシュや人混みを回避し、在宅での勤務も可能となるとして、新型コロナウイルスの感染の拡大を防止するための有効な対策の一つとしてテレワークを位置づけ、感染者との接触機会を減らす観点から、可能な限り、テレワークの積極的な活用を呼び掛けています。

【出典】総務省「新型コロナウイルス感染症対策としてのテレワークの積極的な活用について」

2.テレワーク(リモートワーク)の4つのメリット

ここでは、テレワーク(リモートワーク)のメリットについて、詳しくみていきたいと思います。

メリット1.業務が効率化され、生産性が向上する

テレワークのメリットとして、業務の効率化と、それによる労働生産性の向上が挙げられます。

2-1-1.業務を中断されにくく、作業に集中しやすい

実はオフィスでの勤務は、自分が行っている業務が中断されることがよくあります。上司から「ちょっと〇〇さん」と呼ばれたら、当然上司の席に行って、要件を聞かなければいけません。

また、上司でなくても、同僚から「〇〇さん、今大丈夫ですか」と業務の相談を受けて簡単な打ち合わせを行ったり、ちょっとした雑談をしたりすることも多いです。

こうしたことは、PCの前で張り詰めた自分の神経を休めることにもつながりますが、同時に、せっかく集中して乗りかけた自分の業務のペースを乱すことにもなることがあります。

また、勤務先のオフィスには「電話」があります。取引先や来客など、さまざまな電話がかかってきて、素早く対応することが求められます。ただ、上記に述べたように、自分のPCなどで作業がはかどっている際は、電話対応はそれを中断させることになってしまうのです。

それに対し、テレワークが「在宅勤務」や「サテライトオフィス」での勤務であった場合、こうしたことはほとんどありません。自宅や社外の専用スペースでの勤務ですから、上司からの呼び出しや、同僚との予定外の打ち合わせ、電話や来客などで業務を中断されることがなく、業務に集中できる環境となります。

その結果、業務がはかどり、成果も出しやすくなるのです。

2-1-2.すきま時間を活用できる

これは、「テレワーク」のうち、「モバイルワーク」に当てはまるメリットです。「モバイルワーク」は、会社貸与のPCやタブレット、スマートフォンなどを持ち歩き、いつでもどこでも仕事ができる働き方となります。

この場合、電車での移動中や、Wi-Fi環境があるカフェなどで仕事をすることができ、作業がはかどります。ただし注意したいのは、電車やカフェが混雑している場合などは、あまりお勧めできません。というのも、新型コロナウイルスに感染した人の咳やくしゃみ、近距離でおしゃべりをしているときの唾液(つば)に含まれるウイルスが顔にかかった場合、目の粘膜(結膜)からウイルスが体内に入り感染(飛沫感染)する可能性が指摘されているからです。

一方、「在宅勤務」の場合は、こうしたケースもなく、モバイルワーク同様、ちょっとした隙間時間にメールを見て返信するといったような時間の有効活用ができることになります。

2-1-3.通勤時間をなくすことができる

テレワークの中でも、「在宅勤務」の場合、通勤時間を減らすことのメリットはかなり多いといえます。首都圏では、ドア・ツー・ドアで往復3時間以上の通勤をしている人も少なくありません。それ以外の、関西、中京、福岡の各都市圏などでも、郊外から通勤している人の通勤時間はかなり長いものとなります。

しかも、通勤に使われる交通手段が電車である場合、ラッシュ時間帯に通勤時、帰宅時間が重なり、満員電車となるケースが多いのです。

満員電車での通勤・帰宅は、時間が無駄なだけでなく、大きな疲労感を伴うものです。さらに、新型コロナウイルスの感染が拡大している状況では、密閉、密集、密接のいわゆる「三密」の空間であり、通勤するだけで命を危険にさらしていることになります。

満員電車を避け、命と健康を守り、時間も有効活用できる。テレワークによる「在宅勤務」は、大きなメリットがあるといえるでしょう。

メリット2.さまざまなコストが削減できる

テレワークは、業務の効率化、時間の有効活用だけでなく、企業にとっても「コスト削減」という大きなメリットがあります。

2-2-1.通勤交通費・出張費などの経費、ワークスペースを削減できる

まず、完全在宅勤務となった場合は、企業は通勤手当を出さなくてよくなります。また、会議などをWEBで行うことで、これまで事業所間を行ったり来たりして行ってきた会議に伴う交通費や遠方からの出張費など、移動コストが削減できます。

また、在宅勤務を進めることで、出社する従業員の人数を絞り込むことができれば、オフィススペースの削減にもつながりますし、業務効率化による生産性向上が実現できれば、残業手当の削減なども可能となります。

2-2-2.紙の保管スペース、印刷コストも削減可能

さらに、テレワークが進み、各種文書のやり取りをデータで行うことが社内で標準化されれば、紙の保管、印刷などのコストも大幅に削減することができます。

新型コロナウイルスの感染が拡大している状況下でも、「はんこを押すために出社している」といった会社員が数多くいることが報道されていました。日本の「はんこ文化」はもうそろそろやめにしたほうがいいという声もあります。

コスト削減だけでなく、無駄を助長している日本のはんこ文化を変えるためにも、テレワークはメリットがあるのではないでしょうか。

メリット3.理想的なワークライフバランスを実現できる

在宅勤務を中心とするテレワークには、ワークライフライフバランスを理想のものに近づける働きがあります。

2-3-1.子育てや家事、介護をしながら働くことが可能

まず、子育てや家事、介護をしながら働くことができる点です。育児や家事をしながら、通勤して働くことは、大きな負担になります。テレワークを実施することで、通勤時間が減ることで育児や家事、介護の時間を確保できることで、こうした負担が大きく減少します。

また、在宅勤務になれば、夫婦で育児や家事、介護を分担しながら働くことが可能になります。妻と夫の働く時間をずらすことで、夫婦どちらかが仕事をしていない時間を家事や育児、介護にあてることも可能です。

特に新型コロナウイルスの感染が拡大している状況では、休校・休園中の子供を保育園や学童クラブにも預けられないケースもあり、夫婦そろっての在宅勤務は、ぜひとも導入してほしいものです。

2-3-2.住む場所を選ばない

在宅勤務を導入した企業は、社員の住む場所にこだわる必要があまりなくなります。遠隔地にいる社員でも、仕事の指示もできますし、成果物も情報端末とネット環境を介して会社側に提出してもらうことができます。

そのことによって、全国各地の優秀な人材を社員として採用し、働いてもらうことができます。

社員の側も、わざわざ転居しなくても全国どこの企業でも就職できることになりますから、勤務先を選ぶ上での選択肢が増え、住み慣れた故郷で仕事をすることができる可能性が広がります。テレワークは地方の人口の減少を抑制し、東京などの大都市圏の過密を解消する上での大きな切り札になりうるのです。

2-3-3.離職率も低下

在宅勤務を中心としたテレワークの推進により、企業はそれをアピールすることで企業イメージを向上させ、優秀な人材を確保することが可能になります。

また、すでに働いている従業員にとっても、通勤時間を減らし、在宅勤務を導入してくれた企業への帰属意識が高まり、新型コロナウイルス感染拡大の局面では、自社を「従業員の命と健康を守ってくれる会社」と認識するようになり、離職率の低下にもつながります。

メリット4.リスクを分散することができる

テレワークは、事業や従業員のリスクも分散できることも、大きなメリットの一つです。

2-4-1.自然災害時でも作業を継続できる

「在宅勤務」や「サテライトオフィス」での勤務、「モバイルワーク」を導入している企業の場合、従業員が一か所に集まっている可能性が低いことから、自然災害による被害者の拡大を抑えることができます。

また、こうしたテレワークで勤務する従業員が多い場合、ネット環境が確保されていれば、被害を受けていない場所での勤務が可能になり、全社での事業停止という事態を回避することにもつながります。

2-4-2.どんなときでも情報共有できる

また、テレワークで従業員同士がネット環境によってつながっている場合、会社の状況や今後の方針などについてどんなときでも情報共有ができることになり、事業が継続できる可能性が高まります。

3.テレワーク(リモートワーク)の3つのデメリット

もちろん、テレワーク(リモートワーク)にもデメリットがあります。そのいくつかをご紹介します。

デメリット1.システム・管理上のデメリット

在宅勤務をはじめとするテレワークの最大の障害となっているのが、システム・管理上の問題といえます。

3-1-1.勤怠管理が難しい

まず、勤怠管理のシステムを整えるのが難しいことが挙げられます。いつ勤務を開始したのか、いつ業務を終了したのかが分かるシステムを構築しなければなりません。そうしたシステムを整えるには、システム投資が必要であり、今までテレワークがなかなか普及しなかった原因がここにあります。

特に新型コロナウイルスの感染拡大で体力が弱っている企業も多い中、こうした投資を行うのが難しい場合もあるとみられ、難しい課題となっています。

3-1-2.情報漏洩などセキュリティリスクが高まる

勤怠管理以外に大きなシステム上の問題は、セキュリティです。特に社員の自宅PCを使った在宅勤務の場合、きちんとしたセキュリティシステムを確保することが最重要の課題となってきます。

これにもシステム構築のための投資が必要となるほか、従業員のセキュリティ意識の向上といった課題もあるといえるでしょう。

【参考】総務省の「テレワークセキュリティガイドライン」

3-1-3.部下のマネジメントがしにくくなる

在宅勤務を中心としたテレワークの課題は、部下の仕事状況の把握です。これには、WEB会議やSlackなどのコミュニケーションツールの導入で解決するほかはないのですが、その場にいない部下のすべての状況の把握は難しい現実があります。

業務日報なども活用し、問題があるとみられる場合、解決法を考えていく必要があるといえるでしょう。

3-1-4.職種によって、不公平感が出てしまう

どうしても外出しなければいけない職種があり、従業員の中で、在宅勤務ができる職種とそうでない職種の間で、不公平感が出てしまうのも、大きな問題といえるでしょう。

どうしても人と会わざるを得ない職種、例えば、営業職やコンサルタント職、接客業、配送のための運転、医療や介護、そのほかにも、数多くの職種の方々が、新型コロナウイルスの感染が拡大しているという状況下でも、使命感を持たれて職務にあたっていらっしゃいます。

在宅勤務ができる人は、同じ会社の人であってもそうでなくても、そうして会社や社会を支ええている方々に感謝し、不要不急の外出は控えることによって、自らの責務を果たしていくべきでしょう。

デメリット2.コミュニケーション不足によるデメリット

在宅勤務やサテライトオフィスでの勤務、モバイルワークなどで、勤務先の拠点では業務を行わない場合、問題になってくるのが、コミュニケーション不足です。

3-2-1.コミュニケーションが減って、チームワークが悪くなる可能性も

コミュニケーションが減ると、どうしても意見の調整が難しくなります。相手の顔や声に触れない分、チャットツールなどによるメッセージの文章が意思疎通の中心となってしまい、相手の顔が見えない分、感情的なやり取りになってしまうこともあります。

また、同じ職場で働いているという一体感が薄れがちになってしまうのも否めない点です。

ただ、恐るべき感染力が明らかとなっている新型コロナウイルスと戦う上では、実際に会って話すのは大きなリスクがあるため、WEB会議を多くするなど、なんとか克服していく努力が必要でしょう、

3-2-2.業務上の意思疎通が不十分・不正確になる場合も

テレワークを導入すると、声をかけるという作業が難しくなり、メッセージの見落としや、業務の細かい部分に関するすり合わせなどが不十分になるケースがあります。

こうした点に関しても、WEB会議でのフォローや、重要事項に関するリマインドを徹底するなどの対策で、なんとか乗り切っていくほかないでしょう。

デメリット3.会社から離れ、家にいる時間が増えたことによるデメリット

在宅勤務の場合、通勤時間の有効活用や感染リスクの減少などの大きなメリットの一方、長時間家にいることのデメリットもあります。

3-3-1.運動不足になりやすい

まず、運動不足になりやすいことです。実は首都圏で電車での遠距離通勤している人は、通勤によって、かなりの運動をしているといわれています。階段の上り下り、自宅の最寄り駅までの歩き、電車での立っている時間、勤務先の最寄り駅から勤務先までの歩き、などで結構なカロリーを消費しているからです。

在宅勤務となった場合は、その分のカロリーを消費しないと、食べる量が同じだと、当然脂肪になってしまいます。必要な栄養分はとりつつ、マスクはきちんと着用した上で、公園を散歩したり、家でラジオ体操をしたりすることが重要です。

3-3-2.夫が家事をやらないと家庭不和の原因にも

今、新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛によって、大きな問題となっているのが、家族間の不和です。テレワークには大きなメリットがありますが、一方で、大きなストレスの原因にもなっているのです。

平常時の在宅勤務ならそうした事態をある程度防げるとは思いますが、新型コロナウイルス感染拡大という局面では、勤務先の売り上げ減少や家族以外の人たちとの接触を避けざるを得ないといった負の要素が多くの人の心の中で大きな負担となり、ドメスティック・バイオレンス(DV)の問題などが起きています。

こうした局面を乗り越えるためには、テレワークの推進だけでなく、政府や自治体の感染拡大に対する適切な措置や国民・市民へのメッセージが重要となっているといえます。

3-3-3.成果を出そうと意外と働きすぎてしまうケースも

これは意外と思われるかもしれませんが、すでに在宅勤務をなさっている方なら思い当たる節があるのではないでしょうか。

まず、日本人は総じて真面目ということです。日本人の会社への忠誠度は、昔ほどではないといわれつつも、まだまだ健在です。その証拠が、東日本大震災直後や最近の数々の大型台風来襲時、そして今回の新型コロナウイルス感染拡大局面の緊急事態宣言発令前の、勤務先へもくもくと向かう人々の姿です。

そんな人々は、在宅勤務になったからといって、不真面目に仕事をすることはありません。むしろ働きすぎてしますのです。

また、第二の要因は、最近多くの企業で取り入れられている、「成果主義」です。成果を出していないとみなされた社員に対しては、ボーナスの額を減らすなどしている企業がほとんです。したがって、在宅勤務となり、通勤時間も減って仕事をする時間が増えれば、なんとか成果を出そうと頑張りすぎてしますのです。

【関連記事】「始まったテレワークの時代。やってみるとわかる「働きすぎ」問題--働きすぎを防ぐ5つのポイント」

まとめ

以上、いろいろ書いてきましたが、テレワーク(リモートワーク)には、メリットもデメリットもあることを理解していただけたかと思います。

ただ、特に新型コロナウイルス感染拡大という現在の状況も鑑みると、デメリットはもちろんありますが、メリットのほうが大きいといえるのではないでしょうか。

今、転職を考えている方にとっても、企業の取り組みでテレワーク(リモートワーク)導入の実績のある求人が増えています。

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