キャッシュレスでポイント還元、<br>お店や決済方法での違いをまとめてみました!

ライフ・マネー

キャッシュレス・ポイント還元制度が始まってはや2カ月以上が過ぎましたが、みなさんキャッシュレス決済している時に、レシートに還元されていたり、されていなかったり違いがあること気付いていましたか? 実は、決済方法によって還元方法が違うことがあります。そこで今回は、それぞれの決済方法について解説していきます。

1.ポイント還元制度でキャッシュレスを意識する人が急増!

2019年10月1日から、増税対策の一つとして、はじまったキャッシュレス・ポイント還元制度。還元対象の店舗での買物を、キャッシュレス決済を利用することで、決済額の2~5%が還元されるというもの。最大で、5%も還元されることで、増税の2%分は十分に補填でちゃうというなんともうれしい制度なので、お得を取り逃さないように、キャッシュレス決済について意識するようになった。という人も多いのではないのでしょうか?

主なキャッシュレス手段として、クレジットカード、デビッドカード、電子マネー、スマホ決済の4種類があり、使えるお店は、キャッシュレス還元対象の赤いポスターが貼ってあるお店を目安にすることや、還元マップのアプリなどから探すなどで見つけることができます。もちろんECサイトでも対象店舗があり、リアル店舗と同様キャッシュレス還元対象のマークを目印として確認することが可能です。

ですが、キャッシュレス・ポイント還元されるお店でお買物をしたときに、受け取ったレシートに、「キャッシュレス還元」と記載があり、その場で支払う金額からマイナスされている場合と、せっかくキャッシュレス決済を利用したのに、その記載がなく本当に還元されるのかちょっと心配と感じている人は、結構いるのではないでしょうか。

(電子マネーEdyでの決済で5%還元されるお店でのレシートには還元されるポイントについての記載はなかった!)

1-1.キャッシュレス・ポイント還元事業主な対象決済方法





決済方法方式決済方法概要
クレジットカード 後払い式 決済時の代金は事業者が立替。毎月決まった日に契約者の金融機関の口座から引き落とされる
デビットカード 即時払い式 決済時と同時に、登録してある金融機関の口座から引き落とされる
電子マネー/プリペイドカード 前払い式 プリペイドカードやスマホアプリなどへ事前にチャージしておくことが必要。決済時と同時にチャージ分から支払い
スマホ決済(QRコード決済) 前払い式/即時/後払い アプリを利用して決済する。事前にチャージする。決済と同時に支払い、後払いと1つのアプリでも支払い方法の選択肢がある

2.決済方法によってどんな風に違ってくるの?

実は、還元方法やタイミングは、利用するキャッシュレス方法の事業者や、店舗によって違いがあります。主なキャッシュレス方法は、上図の4つの決済方法でどんな風に還元されるのか、見ていきましょう。

2-1.クレジットカード:引落相殺またはポイント付与

クレジットカードの場合、多くの事業者で「引落相殺」という形の還元方法になります。引落相殺とは、利用金額に応じた額を口座から引き落とす際に、ポイント相当額を引き落とし金額と相殺する方法のこと。たとえばJCBカードの場合、利用額に還元率(2または5%)を掛け合わせた値をポイントとして付与。1ポイント=1円で換算して、翌月金融機関の口座から引き落とし時に相殺されます。つまり、請求額から還元される金額がマイナスされて口座から引き落とされるという形になるのです。

また、クレジットカードには引落相殺以外に、「ポイント付与」で還元される事業者も。これは決済額に応じたポイントを消費者に付与することで還元する方法のこと。たとえば楽天カードであれば楽天スーパーポイント(通常ポイント)が、通常のカード決済で付与されるポイントの進呈日とは別の日(利用月の翌々月)に、契約者のポイント口座に還元されます。

2-2.デビットカード:口座へ還元

クレジットカードが後払いなのに対して、デビットカードは利用すると代金が登録されている金融機関の口座からすぐ引き落とされる即時払いの決済手段。デビットカードの場合、1カ月などの期間ごとに引き落としされた金額に応じて、還元額分を口座へ還元されます。

たとえば三菱UFJのVISAデビットであれば、毎月1日から末日までの利用分が翌月の25日に還元されるので、11月1日~11月30日までに利用した分は、翌月の12月25日に還元されます。

2-3.電子マネー:ポイントで還元

SuicaやPASMOなどの交通系ICや、楽天Edy、nanacoなどの電子マネーは、利用月の翌月などにポイントで還元されます。ただし、Suicaは、JRE POINTサイトへの登録、PASMOもPASMOキャッシュレスポイント還元サービスへの登録が必要で、さらに還元を受け取るためには指定された場所へ行き出向き、チャージしてもらう必要があるなど交通系は、他電子マネーと違いポイント還元をうけるために、事前準備や手間が必要をなることを覚えておきましょう。

2-4.スマホ決済(QRコード決済):ポイント付与

PayPayや、楽天ペイ、d払いなどのスマホ決済は、ポイントで還元されます。ほとんどの事業者が、利用月の翌月や翌々月に還元されますが、ORIGAMI Payは、即時でポイントが還元されます。即時というのは結構うれしくなりますね。

3.還元額の上限があるのに注意!

キャッシュレス決済方法によって、還元方法の違いがわかったところで、次に注意して欲しいのが、各事業者によって還元額に上限があるということ。クレジットカードは、1カ月あたり、1万5000ポイントまでというところが多いですが、アメリカン・エキスプレス・カードの場合は、1カ月での縛りはなく、9カ月で13万5000ポイント上限と還元制度全体の期間での縛りとなっています。デビットカードはほとんどの事業者が、1カ月あたり、1万5000ポイトまで。電子マネー、スマホ決済は、事業者によって、バラつきがあります。電子マネーEdy・nanacoは、1決済あたり2500ポイント、WAONは、1カ月あたり1万5000ポイント、Suicaは、チャージ額にポイント還元率をかけた分、PASMOは、3カ月あたり2万ポイントまで。スマホ決済のPayPayは1回あたりと月間還元上限あたりともに2万5000ポイント、楽天ペイは1回あたり2万5000ポイント、d払いは、1カ月あたり3万ポイントという具合に、ポイントによってかなり違いがあるので事前に確認を。

還元額に上限があることを考えると、無計画にどんどん使ってしまったせいで、還元されなかったものが出てしまった。ということになりかねません。ですので、最低限1カ月単位のスパンで利用額を確認するようにしてください。

4.即時値引きのコンビニはさらにお得がプラスすることも!

もう一つ、覚えておきたいのがコンビニエンスストアでの還元は、即時に還元されるということ。たとえば、合計額が485円のお買物をPayPayで決済することで、485円から2%即時還元分が差し引かれるので、実際の支払は476円ということになります。

(レシートにキャッシュレス還元対象と記載される)

(PayPayボーナスとして、1.5%分のポイント還元が受けられる)

さらに、決済時にポイントが還元され決済方法を選択することで、2%以上の還元を受け取ることができます。たとえば、PayPayは決済ポイントとして、支払額の1.5%分もらえるので、合計すると、3.5%分のお得がもらえるということになるのです。

5.支払い方法や上限額を確認して上手な還元を受けよう!

このように、キャッシュレス・ポイント還元制度は、決済方法によって、還元方法や上限額などが変わってきます。特に還元を受けるためには、事前に登録が必要だったり、上限額があったりすることを、知らずに何もしないでいると、せっかくキャッシュレス決済を利用したのに、無駄になってしまった! ということにもなりかねません。各事業者それぞれに、決められたルールがあるので公式サイトやアプリなどを利用して、自分が頻繁に使う決済方法については、事前にチェックするようにしてくださいね。

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プロフィール

回遊舎(かいゆうしゃ)

"金融"を専門とする編集・制作プロダクション。お金に関する記事を企画・取材から執筆、制作まで一手に引き受ける。マネー誌以外にも、育児雑誌や女性誌健康関連記事などのライフスタイル分野も幅広く手掛ける。
近著に「貯められない人のための手取り『10分の1』貯金術」、「J-REIT金メダル投資術」(株式会社秀和システム 著者酒井富士子)、「NISA120%活用術」(日本経済出版社)、「めちゃくちゃ売れてるマネー誌ZAiが作った世界で一番わかりやすいニッポンの論点10」(株式会社ダイヤモンド社)、「子育てで破産しないためのお金の本」(株式会社廣済堂出版)など。

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