10月に消費増税が実施され、すでに1か月が経過しました。2%だからそんなに気にならないという人もいるかもしれませんが、されど2%。少額とは言え、今後ずっと続くとなるとじわじわ家計に響いてくるに違いありません。そこで、日々の生活費をちょこっと変えるだけで家計を節約できたら......。今回は、ポイントで簡単にできる節約術「ポイ活」の上手な活用法を教えます。
まずは、普段のお買物で共通ポイントを貯める
「ポイ活」を一言で説明すると、ポイントを活用した節約方法のこと。ポイントは、コンビニやファストフードなどのリアル店舗から、ネット通販まで様々なところで貯めることができるので、誰でも1つくらいはポイントを貯めているのではないでしょうか。
ポイントには、決まったお店で貯める・使うことができる「独自ポイント」と、さまざまな提携先で貯める・使うことができる「共通ポイント」の2つの種類があります。
ポイ活では、共通ポイントを利用してポイントを貯めていくことが大前提となります。そうすることで、日々の生活で利用するお店やサービスで貯めるポイントをまとめて貯めていくことができます。下図に代表的な共通ポイントをまとめたので、まずは、自分の生活で貯めやすいポイントをチェック。ポイントはアプリ化してスマホに登載すればさらに利用しやすくなります。
ポイント名 | 主に貯まる場所 |
---|---|
楽天スーパーポイント | 楽天市場をはじめ、国内外の旅行や、ホテルやレンタカーの予約、美容院やネイルサロンの予約のサービス、楽天銀行への預金、楽天証券での投資など楽天が展開している数多くのサービスの利用、提携しているECサイト、実店舗でも貯まります。 |
dポイント | 提携している実店舗、ECサイト、ドコモ携帯・ドコモ光の利用などでポイントが貯まります。ECサイトの場合は、d払いの利用が必要になります。NTTドコモが運営するdマーケットでも貯まります。 |
Tポイント | 提携している106万店舗超の実店舗、Yahoo!ショッピング、提携しているECサイト、ソフトバンク携帯の利用などでポイントが貯まります。 |
Pontaポイント | ホットペッパーグルメやホットペッパービューティー、じゃらんなどリクルート系サービスの利用、提携している実店舗、ECサイトでポイントが貯まります。 |
各ポイントが増量するサービスやキャンペーンを狙う
自分が貯めやすいポイントを見つけることができたら、ポイントが増量するサービスをうまく利用するようにして。そうすることでどんどんポイントが増えていくようになっていきます。
そのための近道は、現金主義を捨てて、キャッシュレス決済をうまく利用すること。今はキャッシュレス・ポイント還元がはじまっているので、キャッシュレス化を取り入れるには、絶好のタイミング。各ポイントには、ポイントが増えやすくなる相性のよいクレジットカードがそれぞれ存在します。
・楽天スーパーポイント×楽天カード
楽天カードを利用すると、楽天市場でも、提携している実店舗・ECサイトでも現金利用時が、0~1.5%のところ、1~3.5%とポイントが増量します。特におすすめなのが、楽天市場での利用でもらえるポイントが増大するSUP(SPU(スーパーポイントアッププログラム)。その仕組みは、楽天カートや楽天市場アプリでの支払いを基本に、旅行を楽天トラベルで予約したり、楽天銀行の口座からカードの引き落としをしたりするなど、楽天のサービスを使うほどポイントが増量していき、最大で16倍まで増えていきます。
他にも、楽天加盟店にて楽天Edyで支払いすると、楽天カードからのチャージ、Edyでの決済、ポイントカードの提示でポイントを3重取りできます。
・dポイント×dカード
dカードで支払うとポイントが増量する加盟店があります。具体的には、マツモトキヨシは4%、ドトール3.5%、スターバックスカードはチャージ+利用の合計で4%になります。特におすすめなのが、ローソンでの利用。dカード決済で3%OFF、ポイントが1%還元、カードの提示で1%と合計で5%の還元に。また、d CARDポイントアップモールを経由して、提携しているECサイトでお買物や旅行の予約をするとポイントが大きく増量します。
・Tポイント×Yahoo!カード
Tポイントが貯まるお店でYahoo!カードで支払いすると、決済、店舗利用時でポイントの2重取りができます。また、Yahoo!ショッピング、LOHACOでのお買物で、Yahoo!カードで決済すると、決済、ストア利用で2%Tポイントが貯まり、ストア利用特典として、PayPayボーナスライトが1%還元されるので、合計3%ポイントが貯まることになります。ただし、ストア利用特典はPayPayのポイントであること、期間限定であるのでTポイントとしてのポイントは2%の還元となります。
・Pontaポイント×リクルートカード
リクルートカードでリクルートのサービスを利用するとポイントの2重取りが叶います。たとえば、ホットペッパーグルメで飲み会のネット予約をしてリクルートカードで決済すると、予約人数×50Pontaポイント、決済時のポイントの2重取りになります。さらにリクルートカードの利用時に貯まるリクルートポイントは、Pontaポイントへ等価交換することができます。
他にも、各サービスでポイントが増量するキャンペーンなどお得に貯まるサービスが沢山あるので狙って利用するようにしよう。
ポイントが増量するポイントサイトを利用する
ポイントをさらに増やす方法の一つとして、見逃せないのがポイントサイトの利用です。ポイントサイトとは、会員登録をしたユーザーがポイントサイトを経由してネット通販やクレジットカードの申し込みなどのサービスを利用したり、無料の広告を視聴したりしてポイントを貯めていくことができるサイトのことです。この仕組みを利用するとポイントを2倍、3倍と増やしていくことができます。数多くのポイントサイトがありますが、代表的なポイントサイトの例で説明していきます。
・ハピタス
株式会社オズビジョンが運営するポイントサイト。提携企業は約3000社以上と数多くのサービスを利用してポイントを稼ぐことができます。会員登録は無料で、ハピタスを経由してサービスを利用するとサービスを利用した分に対して、ハピタスでポイントが貯まっていきます。
たとえば、ハピタスを経由して楽天市場でお買物する方法は、登録したIDとパスワードを使ってハピタスにログインする。ハピタスのサイトから楽天市場へ入り楽天市場でお買物すると購入代金の1%分(1商品あたり上限1000pt)のポイントを獲得できます。さらに、楽天市場の利用、決済に楽天カード利用で貯まる楽天スーパーポイントは、通常利用と同じにもらえるので、合計すると3重取りになるのです。
他にもクレジットカードの申し込みや旅行の予約など幅広く提携しているので、何かサービスを利用する前には必ずチェックするように。無料の広告を視聴する、アンケートに答えるなど無料でポイントをもらえるものもあります。貯めたポイントは、1pt=1円の交換レートで、楽天スーパーポイントや金券や現金に交換することができます。
最近のポイントは、決まったお店で貯めて使うという方法から、どんどん進化していて貯めて、増やして、うまく使うという形になってきています。まずは、よくいくコンビニで貯めることができるポイントからはじめるなど、簡単な方法から試してみてください。
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プロフィール
回遊舎(かいゆうしゃ)
"金融"を専門とする編集・制作プロダクション。お金に関する記事を企画・取材から執筆、制作まで一手に引き受ける。マネー誌以外にも、育児雑誌や女性誌健康関連記事などのライフスタイル分野も幅広く手掛ける。
近著に「貯められない人のための手取り『10分の1』貯金術」、「J-REIT金メダル投資術」(株式会社秀和システム 著者酒井富士子)、「NISA120%活用術」(日本経済出版社)、「めちゃくちゃ売れてるマネー誌ZAiが作った世界で一番わかりやすいニッポンの論点10」(株式会社ダイヤモンド社)、「子育てで破産しないためのお金の本」(株式会社廣済堂出版)など。