飲み会の幹事をよくやる人は必読!<br>スマホアプリがワリカンの面倒を解決します!

飲み会の幹事をよくやる人は必読!<br>スマホアプリがワリカンの面倒を解決します!

友達との食事や飲み会は楽しいですよね。でもちょっと面倒なのが、会計の時。あらかじめ1人いくらのコースとわかっていれば、事前に集めることができますが、コースではなく、アラカルトで好きなメニューを頼んだとき、またワリカンではなく、自分の飲食分だけを支払うというとき...ちょっと会計が面倒だと思いませんか? この面倒、スマホで解決しちゃいましょう!

飲食店の支払い、どうすればスマート?

まず、ワリカンのケースです。自分が幹事をやったときを思い出してみましょう。

Case1

なんと、奇跡的に全員が金額をぴったり持っていた! でも全員が小銭MAXでの支払いという奇跡も同時に...。その結果、小銭入れが締まらないどころか、財布が破れてしまった。

Case2

「いま細かいのがないから後で」と言われたので、翌日「昨日の代金...」と聞いてみたら、また「細かいのがない」と...。あまり請求するのも相手のことを信用していないみたいなので、そのうち払ってくれるだろうと思って黙っていたら、それから●カ月...結局忘れてしまったのか、それとも故意なのか...今さらもう言い出せない...。

Case3

1円まで割るとケチと思われそうだから、切り下げしてキリのいい金額に。仲間内ではなぜか当たり前のように毎回自分が集金係をやることになっているため、累積したら結構損していると思う。

どうでしょうか、思い当たるケースもあるのでは? いわゆるワリカンでなくとも、自分の食べたメニュー分だけ支払うといった場合も、なかなか面倒。

レジで頼んだメニューを言うと個別会計をしてくれるお店もありますが、混雑時や閉店間際、そろそろ終電といったタイミングではレジが渋滞し、イライラが募ります。それを見越して、「個別会計はご遠慮ください」というお店もあり、その場合、ワリカン同様のトラブルが。

こんな面倒を解決できるのが、スマホアプリでできる「個人間送金」です。

個人間送金ってなに? 銀行振込とどう違う?

個人同士のお金のやり取りは、現金手渡し、もしくは、相手の銀行口座へ振り込むというのが今までのセオリーでした。スマホの個人間送金は、それに代わる新しいFinTech(フィンテック※)です。あらかじめ、専用アプリをスマホに入れておき、自分のアカウント登録を済ませ、そこへチャージをしておくことで、友達のアカウントに送金ができるサービスです。

(※フィンテック=金融Financeと技術Technologyを組み合わせた造語。金融サービスと情報技術を結びつけたさまざまな革新的な動きを指します)

今までの銀行振込と違う点は、

・相手の口座番号がわからなくても、アカウント名で送金できる
・リアルタイムで送金確認ができる
・振込手数料がかからない

という点。ワリカンや個別会計のトラブルはこれで一気に解消できます。

サービス内容は大きく分けて3つ!

スマホから個人間送金ができるサービスは、いくつかありますが、内容から3種類に分類することができます。

・本当の意味で「送金」が可能な"資金移動業者"

2010年4月にできた資金決済法という法律に基づいて登録している業者。銀行以外で「送金」が唯一許されているサービスです。本当の意味で、個人間送金ができるのがこの業者が提供するサービス。利用時には、本人確認が必要です。

・送金ではなく「支払い」という形式をとる"収納代行業者"

幹事の代わりに、代金の受け取りを「代行」するという体裁で資金決済法の規制外となっているサービスです。公共料金はコンビニで支払えますよね? そう、そのときのコンビニの役割がまさに収納代行です。本人確認が必要ないので、すぐに使えるのがメリット。ただし、利用時には「支払い」であることを証明するためにレシートなどが必要になります。

・プリペイド方式が"前払式支払手段発行業者"

現金をアプリにチャージしておき、アプリの発行元においてのみ支払いに利用することができます。ゲームで例えると、チャージした金額はそのゲーム専用のゴールドとなり、そのゴールドで友達に支払するという方式。相手から送られたゴールドは、貯めておいて別の支払いに使用することが可能です。

本当に送金ができる"資金移動業者"を使うには?

まず、挙げられるのが、LINEが提供している決済サービス、「LINE Pay」です。LINEのアプリの中にあるので、別途アプリをダウンロードする必要はありません。LINEの友だち同士で送金、送金のお願い、ワリカンの金額を計算して、送金依頼なんてこともできちゃいます。

チャージは銀行口座やコンビニなどで可能。また、友達への送金以外に、提携しているお店での支払いにも使えます。

Yahoo! ウォレットが提供している「さっと割り勘すぐ送金from Yahoo!ウォレット」も電子マネーのYahooマネーを使用して、LINEやFacebookの友達へ請求・支払いが可能です。

いずれも銀行口座同様に現金で引き出せますが、出金手数料がかかります。LINE Payは金額に関わらず1回あたり200円、Yahoo!は金額の2.16%。9,350円の出金で、手数料が201円になってしまうため、それ以上の金額を出金するケースが見込まれる場合はLINE Payの方がおトクですね。

もっとおトクなのが、みずほ銀行、三井住友銀行、りそな銀行、埼玉りそな銀行、福岡銀行、西日本シティ銀行、近畿大阪銀行、東邦銀行、北九州銀行の口座を持っている方。銀行口座とアプリを連携することで、口座から即時にチャージが可能なpring(プリン)が使えるからです。なんと、アプリから銀行口座へ戻す際の手数料が、0円。現時点では連携できる銀行が9行と限られていますが、今後連携が広がるかもしれません。

"収納代行業者"のpaymoは本人確認不要

先にご紹介した3つのサービスは、本人確認が必須だったり、銀行口座が限られていたりするため、あらかじめ登録準備が必要でしたが、今すぐに対応できないと、ワリカンのシーンでは使いにくいですよね。

「わりかんを思い出に」がキャッチコピーのpaymoは、本人確認が不要。しかも、登録から利用まで約1分というから咄嗟のワリカンにもうれしいですね。残高は手数料200円がかかるものの、引き出せます。

「だったら、資金移動の2社よりこっちの方がいい」そう思われる方もいらっしゃるかもしれません。ただ、このpaymo、あくまでも「収納代行」アプリ。取引には、支払った明細がわかるレシートが必須なのです。

レシートは、請求するとき、そして受け取るときのいずれも必要。

そのため、レシートのない金銭の授受、例えば、自販機でジュースを買った代金の請求には使えません。

※2018年11月29日告知
2018年11月29日、わりかんアプリpaymoはサービスを修了すると発表しました。
完全なサービス終了(アプリの起動および全ての機能が停止)は、2019年5月30日10:00を予定していますが、既に、2018年11月29日15:00から新規会員登録を停止。
新たな請求、支払いリクエストは、2018年12月6日の10:00以降作成できなくなり、2018年12月13日10:00には全取引の停止・ペイモQRの停止となるそうです。
請求・支払いリクエストの受け取り処理が行えなくなり、受け取り未完了のリクエストはキャンセルされます。
ペイモアプリでのQR支払い機能も停止。
使っているユーザーは今のうちに忘れず受け取り処理や、未払い請求の確認を。
https://paymo.life/

導入ハードルが一番低いのは"前払式支払手段発行業者"

事前に、かつ使える場所が限定されているチャージ金を送るという形式のため、本人確認やレシートなどが不要なサービスが、Kyash。ちなみに、チャージした金額は、Kyash残高とあらわされ、一度Kyash残高となったものは、現金として引き出すことはできません。クレジットカード、コンビニ、銀行のPay‐easyを使ってのチャージが可能です。Kyash残高はアプリ内のKyash Visaカードへ登録され、ネットショップなどの決済にも利用可能。還元率は2%(kyash残高としてキャッシュバック)とかなりおトクです。また、リアルVISAカードの発行も可能です。リアルカードを作れば、全国のVisa加盟店でKyash残高を支払いに使えます。また、このカードをGoogle Payへ登録すれば、QUICPayが付与され、街中で使えるお店はさらに多く。
Kyashの代表取締役 CEO 鷹取 真一氏へのインタビューはこちら(https://mynavi-agent.jp/helpful/startup/category_it/kyashf.html)。

さまざまなタイプのワリカンが便利になるアプリをご紹介しましたが、これからも、このFinTech は増えていくでしょう。例えば、Origami Pay は、2018年度内をめどに、アプリにウォレット機能を搭載し、個人間送金が可能になる予定。時期は未定ですが、楽天ペイも楽天Edy、楽天スーパーポイントを統合管理できるようになり、個人間送金にも対応する予定だそうです。よくワリカンをする仲間内で「このアプリで」といくつかに絞り込んで使いはじめるのをおすすめします。

プロフィール

回遊舎(かいゆうしゃ)

"金融"を専門とする編集・制作プロダクション。お金に関する記事を企画・取材から執筆、制作まで一手に引き受ける。マネー誌以外にも、育児雑誌や女性誌健康関連記事などのライフスタイル分野も幅広く手掛ける。
近著に「貯められない人のための手取り『10分の1』貯金術」、「J-REIT金メダル投資術」(株式会社秀和システム 著者酒井富士子)、「NISA120%活用術」(日本経済出版社)、「めちゃくちゃ売れてるマネー誌ZAiが作った世界で一番わかりやすいニッポンの論点10」(株式会社ダイヤモンド社)、「子育てで破産しないためのお金の本」(株式会社廣済堂出版)など。

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