営業トークで手ごたえありと思っていたのに、待てど暮せど先方から連絡がこない。上司に報告やプレゼンをしているのに、良いリアクションが返ってこない。それは、相手があなたの話に興味を持っていなかったからかも。 会話の相手があなたの話に興味を持っていない場合、何かしらの「サイン」を出しているものです。今回は、あなたの話に興味を持っていない人が出すであろうサインを5つご紹介します。そのサインが見えたとき、初めはショックで動揺するかもしれませんが、早い段階で巻き返しができますので、ぜひ覚えておくことをオススメします。
話に興味を持っていない人のサイン1:腕組みをするのは「警戒心の表れ」
ある会社へ営業に行ったあなたが、自社商品の説明をしていたとしましょう。最初は黙って聞いてくれていた相手ですが、そのうち腕組みをしはじめたら...?腕組みは心理学的に「自己防衛」を意味します。自分と相手との間に腕=バリケードを置くことによって、心理的距離をとっているのです。つまり、あなたに対して警戒心を抱いている可能性が高いということ。警戒心で済めばいいのですが、不満や怒りを感じる際にも、無意識のうちに腕組みをしてしまいますので、このサインが出たら要注意です。
ただし、あなたの話を聞いてさらにイメージを膨らませたり、あなたの話について思いを巡らせたりしているときも腕組みをする場合があります。そのときは深く頷く、笑顔で視線を向けてくる、質問をしてくるなどのポジティブな振る舞いを伴うはずですので、上手に見極めましょう。
話に興味を持っていない人のサイン2:視線が下に落ちるのは「興味がない」
目線が右上のときは右脳を使ってイメージを構成している=ウソをついていることが多い...なんて説は聞いたことがある人も多いのでは。このように、「目」も相手の心理を見抜く大きなポイントとなります。
例えば、まばたきの回数が多い人。瞬きは目線をそらすことと同じ働きがあるので、相手があなたに対してストレスや不安を感じている場合があります。他にも、話を聞きながら視線が空中をさまよったり、たびたびテーブルに視線が落ちたりしている場合。特に目が「下」にいくと、相手はあなたの話に興味がない可能性大。というのも、これまた心理学的に人は目線が下にいく時は過去の体験や情景を思い出したり、考え事をしていることが多いと言われているからです。
ただし、眼下の資料を熟読し、よく検討している場合もあります。これもサイン1同様、相手は深く頷いたり、あなたに質問をしたりするなどのポジティブな反応から、見分けることができます。
話に興味を持っていない人のサイン3:手が見えない状態は「話を受け入れていない」
手を相手に見せる、という行為は、「自分のテリトリーに入ってもいい」というサイン、つまりあなたを受け入れ、心をオープンにしている状態だと言われています。つまり、あなたの話を聞きながら、両手をテーブルの上に広げて置いているような仕草を見せた場合、あなたを受け入れようとしている心の表れ。
逆に「手を握りしめて拳にしている」「机の下に手を置いている」など手や手の平が見えないような場合は、相手が話を受け入れていないか、心を開いてくれていないことがほとんどだそう。単純に、「あなたの言ったことをメモしていない=話に興味が無い」とも言えますし。
ことわざの「手の内を隠す」「手の内を見せる」というのにも、こうした人間の心理が背景にあるのかもしれませんね。
話に興味を持っていない人のサイン4:質問がないのは「早く切り上げたい」
コミュニケーション能力が高い人であれば、どんなにつまらない話でも「へえ」「そうなんだ」「すごいね」くらいの相づちは返せるもの。そんな人と商談をしていると、自分はついつい調子に乗って話を続けてしまう...なんてことが往々にしてあるのですが、相づちだけでまったく相手から質問がない場合は要注意。「話が長引くと嫌だから、早く終わらせよう」と思われているかもしれません。
相手が本当にあなたの話に興味を持っているのならば、相づちだけではなく、質問をして、もっと話の理解を深めようとするはず。ただし、相手の仕事が忙しく、本当に時間が無くて早く切り上げたい場合もあります。なのでこのサインが出たら、1から10を話すのではなく、要点だけをピンポイントで伝えることをオススメします。
話に興味を持っていない人のサイン5:耳を触るのは「もう聞きたくない」
耳をちょいちょい触ったり、引っ張ったり...会話の途中で相手がさかんに耳に触れる仕草をした場合も要注意です。というのも、耳を触るのは「会話を遮りたい」「もう聞きたくない」という深層心理の表れなんだとか。人の仕草ってなんて正直なんでしょうか。そこまでストレートじゃなくても、耳を触るのは、他にも心理学的に「感心が他に向いてしまっている」「困っている」ときにも見られる仕草。いずれにしても話し手であるあなたにとっては、あまりよろしくない状況というわけです。
また、耳以外にも、アゴや鼻、口の周りを触る仕草を見せたら要注意。話が退屈で集中できない、特にメモをとる必要も無いなどの手持ち無沙汰を解消するため、無意識のうちにいろいろな場所を触ってしまうのです。
話している自分だけが悦にひたっていて、実は相手から「早く話終わらないかな、この人...」などと思われているようなイタイ事態はぜひ避けたいもの。これらのサインが見られたときには、話題をガラリと変える、話し方を変えてみるなど何かしらの工夫が必要かもしれません。特に有効なのは、「こちらから質問をする」ことです。話題を変えることができますし、会話になるので、一辺倒の説明にならずに済みます。うまくいけば相手のニーズや困り事の把握にも繋がります。
いかがでしたでしょうか。今回は5つのサインを紹介しましたが、人によってはまた別のサインがあるかもしれません。上手に見極めて、効率良く、また楽しくコミュニケーションを図ってくださいね。