8月25日の農林水産省の発表によると、令和2年度の食料自給率は、カロリーベースの食料自給率が前年度より1ポイント低い37%となりました。また、タキイ種苗が8月19日に発表した同社の調査結果によると、調査対象となった人の6割以上が「コロナ禍前よりも野菜が高くなっている」と実感しています。こうした中、家庭菜園に関心を持つ人も増え、実際に家庭菜園をスタートした人も多いようです。
タキイ種苗は、8月31日の「やさいの日」を前に全国の20歳以上の男女600人(農業関連従事者、食料/飲料(酒類除く)の卸売・小売業従事者除く)を対象に、今年で13回目となる「2021年度 野菜と家庭菜園に関する調査」を実施、「野菜」にまつわるイメージ評価や、野菜作り(家庭菜園/ベランダ菜園)の関心度、実践状況、また、2年目となったコロナ禍での野菜にまつわる項目等について調査しました(インターネット調査、期間:2021年7月3日~7月5日)。
1.6割以上が「コロナ禍前よりも野菜が高くなっている」と実感
この調査によると、新型コロナウイルス感染拡大前と現在の野菜の販売価格を比較して、「高くなっている」(19.5%)、「やや高くなっている」(42.5%)の合計は62.0%で、6割以上が「高くなった」と実感していることがわかりました。「変わらない」(33.8%)と回答した人は3割程度で、多くの人はコロナ禍前より野菜の価格が高くなっていると感じている様子が明らかになりました。
(【画像出典】タキイ種苗発表資料)
2.約2人に1人が「家庭菜園経験者」、未経験でも4人に1人が「家庭菜園で野菜を作ってみたい」
また、家庭菜園の経験者は、「現在、自宅の庭や畑、あるいは市民農園などを借りて、野菜を作っている」(14.3%)、「現在、(庭や畑、市民農園ではないが)自宅のベランダや室内で野菜を作っている」(10.3%)と、「現在はしていないが、過去に家庭菜園で野菜を作ったことがある」(22.0%)を合わせて46.6%でした。
(【画像出典】タキイ種苗発表資料)
「家庭菜園で野菜を作ったことがない」人に「家庭菜園に関心があり、家庭菜園で野菜を作ってみたいか」を聞いたところ、合計25.1%と、未経験者の4人に1人が「家庭菜園で野菜を作ってみたい」ことがわかりました。
(【画像出典】タキイ種苗発表資料)
3.約3割が「コロナ禍2年目以降に家庭菜園をスタート」、実施者の9割以上が「続けたい」
家庭菜園を現在実施している人に経験者に始めた時期を聞いたところ、「今年の夏以降(2021年6月)」(10.1%)、「今年の春(2021年3~5月)」(17.6%)の合計27.7%と、約3割がコロナ禍2年目以降に家庭菜園を始めたことがわかりました。
(【画像出典】タキイ種苗発表資料)
また、家庭菜園経験者のうち現在も実施している方に「今後も続けたいか/趣味にしたいか」を聞くと、「そう思う」(66.9%)、「ややそう思う」(27.7%)は合計94.6%にも上り、9割以上が「続けたい」ことがわかりました。
(【画像出典】タキイ種苗発表資料)
4.家庭菜園を新たに始めた理由、1位「趣味」、2位「新鮮な野菜を食べるため」、3位「節約のため」継続理由は「新鮮な野菜を食べるため」が1位
「家庭菜園を始めた理由」は、「趣味として楽しむため」(61.4%)が最も多く、2位の「新鮮な野菜を食べるため」(52.5%)も半数以上となりました。3位は「家計の節約のため」(28.6%)、4位は「手づくりの野菜の方が安心・安全だから」(24.3%)と2割台でしたが、「手づくりの野菜の方が安心・安全だから」は60代女性(45.0%)から最も多くの回答が集まりました。
「家庭菜園で野菜を育てている(育てていた)理由」としては「新鮮な野菜を食べるため」(55.4%)が最も多く、特に60代女性の回答が全体より10ポイント以上高く、次いで2位は「趣味として楽しむため」(54.6%)という結果となりました。また、5位「子どもの教育のため」(18.2%)は30代男性(32.0%)が、7位「子どもに野菜を食べてもらうため」(14.3%)も30代男性(28.0%)が最も多く回答しており、若い年代の男性の、子どもの食育や栄養への関心の高さを感じられる結果となりました。
(【画像出典】タキイ種苗発表資料)