新型コロナウイルスの感染拡大は、私たちの働き方にも大きな影響を与えました。これまで会社へ通勤していた人の多くが、自宅でのリモートワークに切り替え、在宅で仕事することが当たり前の時代となってきました。
しかし、在宅時間が増えた分、心配になるのが光熱費です。そこで今回の記事では、工夫次第で節約ができる、電気代のお得な節約技について紹介していきたいと思います。
1.契約アンペア数を見直そう
電気代を節約する場合には、契約アンペア数を落とすことが非常に有効です。
契約アンペア数とは、家庭内で一度に使える電気量のこと。電気代の基本料金は、契約アンペア数によって異なり、契約アンペア数が10Aの場合には基本料金が280円80銭なのに対し、契約アンペア数が60Aの場合には基本料金は1684円80銭へと跳ね上がります。そのため、電気代を安くしたいのなら、まずは契約アンペア数を落とし、電気代の基本料金を下げることをおすすめします。
ただし、契約アンペア数を落としすぎると、すぐにブレーカーが落ちてしまって生活が不便になってしまうことも。そのため、常時電気を使う冷蔵庫などの電力に、時間帯でよく使う調理家電、照明などの電力を合算し、瞬間的に使う最大電力を見積もったうえで、それよりも少しだけ大きな契約アンペア数を選ぶようにすると良いでしょう。
契約アンペア数を落とすためには、アンペア数の大きな家電は時間をずらして使うことがポイントとなります。家電によって必要となる最大アンペア数は異なりますが、電子レンジや洗濯機、ヘアドライヤーなどは特に大きいアンペア数を必要とするため、なるべくこれらの家電は同時に使わないようにしましょう。
東京電力契約アンペア料金
2.消費電力が大きい家電に絞って節電しよう
節電する際には、家庭内のどこで電力が多く消費されているかを把握することも大きなポイントとなります。あまり電力を使っていないところにまでわざわざ気を遣うよりも、電力消費量の多い家電に絞って節電をおこなう方が、効率も良く、ストレスも少なく済むからです。
特に電気消費量がかさむ家電としては「電気冷蔵庫」「照明器具」「テレビ」「エアコン」の4つが挙げられます。そこでまずは、これらの4つの家電について重点的にチェックしてみると良いでしょう。不要な"つけっぱなし"をあらためることはもちろん、稼働年数が10年を超える古いタイプを使っている場合には、新しい省エネタイプへの買い替えを検討するのもアリです。
なかでも、もっとも電気消費量の大きい家電が冷蔵庫です。そこで、ここからは冷蔵庫に関する節約ワザを紹介していきましょう。
まず挙げたいのが「最新タイプへの買い替え」です。その省エネ効果は絶大で、日本電機工業会のデータによると、2017年時の最新機種の冷蔵庫は、10年前のものと比べて約49%も消費電力を抑えることができます。
新しい冷蔵庫を購入する際には、商品に貼られている統一省エネラベルをぜひチェックしてみてください。エネラベルには、省エネ基準達成率と年間消費電力量が記載されており、その商品の省エネ性能をチェックすることができます。また、インバータ制御や真空断熱材を導入した商品は省エネ性が高くなるため、これらの機能の有無も確認してみると良いでしょう。
エネラベルの見方にてついては以下のサイトを参考にしてみてください。
細かな節約ワザによっても冷蔵庫の電気消費量はかなり抑えることが可能です。例えば、「ものを詰め込みすぎないようにする」「無駄な開閉は避ける」「開けている時間を短くする」「設定温度は適切に保つ」などを実践するだけでも、年間で数千円単位の電気代を節約することにつながります。
3.小さい努力も節約に。節電小ワザ集
最後に、日ごろから実践できる節電小ワザについて家電別にいくつか紹介していきます。
(1)照明器具
・こまめな掃除
照明のかさやカバーが汚れると明るさが低下してしまいます。こまめな掃除を心掛けることが省エネ効果をアップさせるのです。
・壁スイッチによる電源オフ
リモコン機能(点灯、消灯、調光など)を使用中は、わずかながら電力を消費しています。そこで、壁スイッチの電源をオフにする習慣をつけて、待機時消費電力を削減しましょう。
・LEDやインバータ式器具に買い替える
LEDは、白熱電球や蛍光灯と比べて長寿命なうえに消費電力を抑えることができます。また、インバータ式器具は、ON・OFFだけでなく、パワー調節ができるため、従来の器具に比べ、省エネ効果があります。
(2)エアコン
・設定温度をチェック
エアコンの設定温度は、夏の冷房は28℃、冬の暖房は20℃が目安となります。
・フィルターは月に1~2回清掃する
フィルターを清掃することでエアコンの電気代を節約することが可能です。月に1回でも充分ですが、できれば2週間に1度清掃することで節電効果はさらに高まります。
(3)テレビ
・テレビを見ない時は消す
ついつい、つけっぱなしにしがちなテレビですが、見ていない時はこまめに消すようにしましょう。
・明るさセンサーを活用する
明るさセンサーがある機種なら、明るさセンサーをONにしてみてください。部屋の明るさに合わせて、画面の明るさを自動調整してくれるため、画面が必要以上に明るくなることがなくなり、省エネにつながります。
4.まとめ
固定費の見直しをする際に最も手軽にできるのが電気代の節約。日常生活でのちょっとした習慣を見直すだけでも節電につながります。在宅時間が多くなる今だからこそ、一度見直してみると良いでしょう。