営業・商談で「会社訪問する際のマナー」(2)--応接室での振る舞いから辞去まで

ビジネススキル・マナー

営業・商談などでお客さまを訪問する際の態度や話す内容などは、自分ひとりだけでなく会社の評価につながります。商談成立にも大きな影響を与える、「会社訪問のマナー」をしっかり確認しましょう。前回の第1回に続き、第2回では、訪問当日の「応接室での振る舞い」から「辞去」までをお伝えします。

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訪問当日(応接室での振る舞い)

<ポイント>

(1)勧められた席にお礼を述べて座る

勧められてから軽く会釈して座ります。ただし、謝罪訪問の場合は立って待ちます。

(2)ブリーフケースやバッグ類は、ソファや椅子に置かず足元に置く

テーブルの上に置くのはもってのほかです。女性のハンドバッグはソファや椅子の上に置いても構いません。コートも小さくたたみ、身体のそばに置きます。

(3)手土産は紙袋から出し、お菓子など食べ物の場合はテーブルの上、カレンダーなどのノベルティは椅子の上に置く

紙袋は簡易版の風呂敷と考えます。よって基本的には持ち帰ります。持参した資料類は広げすぎないようテーブルの上に出しておきます。

(4)室内では次の点に注意する

・歩き回ったり、勝手に調度品に触れたりしない

・足を組んだり、椅子の背にもたれたり、リラックスした態度を取らない

・すぐに名刺交換ができるよう準備しておく

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訪問当日(面談)

<ポイント>

(1)ノックの音が聞こえたら、すぐに立ち上がる

名刺を準備し、テーブル越しの名刺交換にならないよう、テーブル横に移動して名刺交換をします。

(2)(名刺交換やあいさつの後に)手土産があれば渡す。手土産については次の点に注意する

・現在は、「つまらないものですが」とは言いません。お菓子なら「皆さまでどうぞ」や、「お口に合うとうれしいのですが」などの言葉を添えるといいでしょう。

・訪問先の近くで購入するのはNGです。

・お菓子は切り分ける必要のないもの、配りやすい「個包装」のもの、賞味期限の短すぎないものを選びましょう。

(3)着席もお茶も、相手に勧められてから

お待ちしている間に出されたお茶はいただいても構いません。なお、上司と同行している場合は、上司より先に座らない、お茶を飲まないこと。

訪問当日(辞去)

<ポイント>

(1)約束の時間内で切り上げる

訪問した側から切り出します。お迎えする側からは「帰って」とは言えません。

(2)用件がすんだらお礼のあいさつを忘れない

商談が成立しなかったとしても、貴重なお時間をいただいたことに対する感謝を表します。

(3)自分たちの飲んだ湯のみやコーヒーカップなどは、テーブルの端に寄せて席を立つ

片付ける人の立場に立ち、上司と自分の分だけでなく、相手の茶器も端に寄せておきます。

(4)エレベーターホールまで見送っていただいた際は、エレベーターのドアが閉まるまでお辞儀

エレベーターホールまで送っていただいたら、「どうぞ、もうこちらで」とお声がけします。

(5)コート類は建物を出てから着用する

入館時の逆です。室内で着用を勧められたら、お礼を述べて着用します。

(6)帰社次第、必要に応じて下記の対応を行う

・上司への報告

・お礼のメールや手紙の送付

・名刺や資料の整理

4.まとめ

訪問前の「アポイント」から、今回の訪問当日の「辞去」まで、「訪問のマナー」を2回にわたってお伝えしてまいりましたが、いかがでしたか?

「マナー」とは、相手に対する思いやりを「型」にして表現すること。「訪問」に際しては、大切な面談や商談に万全の態勢で自信をもって臨めるよう事前準備をしっかり行い、貴重な時間を割いてくださったお客さまに対する感謝と思いやりを忘れないことが何より大切なのです。

ライタープロフィール

人見 玲子 (ひとみれいこ) 人材育成コンサルタント

株式会社コントレール代表取締役。短期大学を卒業後、JALのグランドスタッフとして10年間勤務。転職後、通信、金融業界で10年以上、幅広く人材育成業務に携わる。その間の研修講師としての登壇回数1000回、受講者数は2万人を超え、「本物の接客マナー」を身につけたスタッフを増やす。2013年独立起業。楽しくためになる、結果を出す研修講師として定評がある。
保有資格:「宅地建物取引士」、「AFP」、「キャリアコンサルタント」、「ワインエキスパート」(日本ソムリエ協会)
http://contrail-hrd.com/

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