理想の上司とは?求められる条件やダメ上司にならないためのポイントも!

理想の上司とは?求められる条件やダメ上司にならないためのポイントも!

コツコツ努力を重ね、いよいよ部下を持つ立場になったあなた。
しかし、いざ上司になってみると「部下にとっての理想の上司像」に悩む方も多いのではないでしょうか。また、異動や新年度で新しい部下をもつことになった方にも同じことが言えるかもしれません。

今回は、理想の上司となるために知っておきたいポイントや、身につけたい要素について紹介していきます。

部下と良好な関係を構築し、良いチーム、良い職場を作っていきたいと考えている上司の方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

1.理想の上司がいるメリット

2.尊敬される上司になるメリット

3.理想の上司の特徴

4.理想の上司になるために心掛けること

5.ダメな上司ってどんな人?

6.キャリアアップして理想の上司に近づくためには

7.まとめ

1. 理想の上司がいる部下のメリット

まずは部下の立場になって考えてみましょう。自分が部下にとって「理想の上司」になることで、部下はどのようなメリットを享受できるのでしょうか?

1.1. 働くモチベーションになる

理想の上司がいる部下は、働くモチベーションを高く保てるようになります。部下にとって理想の上司の存在は、「自分もこんな風に仕事ができるようになりたい」という憧れや目標を部下に抱かせ、自らの成長に対する活力や原動力を高めることができます。自らを目標にさせることで、人材の育成と企業の発展を担うことが可能です。

また、理想の上司がいることで離職率を低くすることも期待できます。

1.2. 仕事がスムーズに進む

身近に理想の上司がいることで、悩みや不安な事柄を相談しやすくなります。
また、上司に直接的な内容を相談しなくても、何気ない世間話から自ら新たな視点に気づき、状況を打開していける可能性もあります。

1.3. 自分も同じような上司になれる

理想の上司の元で働いた部下は、「もし自分が上に立つことになったら、こんな立ち振る舞いをしよう」とイメージを持つことができ、ゆくゆくは自らも同じように部下から理想とされる上司になれるでしょう。理想の上司の振る舞いや仕事ぶりを間近で学び、自然に自分のものにできるようになります。

2. 理想の上司でいることのメリット

部下から尊敬されて理想の上司でいることは、あなた自身に以下のようなメリットをもたらします。

2.1. 良い部下に恵まれる

自分自身が良い上司でいられれば、自然と良い部下に恵まれるはずです。はじめはうまくコミュニケーションが取れなかったとしても、真摯に向き合っていくことで徐々にうまく連携できるようになるのではないでしょうか。
子供が親の背中を見て育つように、部下も上司の背中を見て成長していきます。部下は、自分自身を映し出す鏡であると認識しましょう。

2.2. 部下も自分も評価される

会社側が管理職に求めるものは、社員のスキルやパフォーマンスの向上です。そのため、自分自身が良い上司となり部下が成長していくと、上司であるあなたの評価も向上していきます。

3. 部下が思う理想の上司とは?

部下が理想とする上司には、以下のような特徴があげられます。理想の上司となるために押さえておきたいポイントです。

3.1. 仕事面において尊敬できる

そつなく仕事をこなし確実に結果を出している姿に、部下は尊敬や憧れを抱きます。逆に、上に立つ存在なのにも関わらず仕事に対して不誠実だったり、最後までやり遂げられなかったりするような人物では、この人についていこうという気持ちはなかなか湧きません。
まずは、ビジネスパーソンとして尊敬できる存在であることが非常に重要です。

3.1.1. 視野が広く、多角的な視点を持っている

部下は上司に対して、社会人としての立ち回り方や自社の仕事について熟知し、広い視野で物事を捉えられる存在であることを期待しています。
そのため、物事を俯瞰し臨機応変に対処できる上司は、部下から見て「尊敬できる理想的な上司」となります。

3.1.2. 目標があり、尚且つ達成できている

いつまでも熱意をもって目標に向かって努力している上司は、部下の目にも魅力的に映ります。更に言葉だけで終わらず確実に目標を達成できれば、より説得力をもち、背中を追いかけたい理想の上司となります。

3.2. 部下の成長を考えてくれる

部下は、自分の成長やキャリアプランを考えてくれる上司に対して信頼や安心感を抱きます。友達や先輩であればただ単に優しかったり包容力があったりするだけでも十分ですが、会社や仕事においては成長や成果が求められるため、そこにコミットできるかどうかが重要になってきます。

3.2.1. 褒めてくれる

成果を上げた時にきちんと褒められる上司は、まさに理想の上司です。褒めるべき場面できちんと褒めることで、上司と部下の信頼関係が強固となり、部下はさらに成長しようと努力を重ねていきます。

3.2.2. 頼れる、かつ上手にサポートしてくれる

ミスやトラブルが発生したときにしっかりとサポートしてくれる上司は、いざという場面で頼れる存在です。
しっかりと裁量を持たせた上で、成長を妨げないよう問題の解決を上手くサポートしてくれる上司は、一緒に仕事をするうえで理想的な存在です。

3.2.3. 感情的にならずに叱ってくれる

優れた上司は、たとえ部下がミスをしても、感情的になったり人格を否定したりするような叱り方はしません。結果だけで判断せず、経緯も理解し向き合う上司がいることで、部下は上司を信頼し成長していきます。

3.2.4. それぞれに適した仕事の割り振りをしてくれる

部下一人ひとりの資質を見極め、それぞれに合わせた仕事の割り振りで能力向上を促せる上司は、部下にとって理想の上司です。人にはそれぞれ向き不向きがあり、得意な仕事と不得意な仕事があります。その適性を把握して良いところを伸ばすような仕事の割り振りができる上司の下であれば、のびのびと仕事に打ち込めます。

3.3. コミュニケーションがとりやすい

部下が「話しやすい存在」として上司を捉えることも重要な要素です。円滑なコミュニケーションが取れ、仕事に対する悩みや不安を相談できる人物こそ理想の上司といえるでしょう。

3.3.1. 話しやすい

部下から理想とされる上司は、話しやすい雰囲気を醸し出しています。いつでも話しかけやすいので、世間話や仕事に対する悩み、不安を相談しやすくなります。また、普段から対話を重ねていることで部下の変化にいち早く気付くことも可能になります。

3.3.2. 話を聞いてくれる

話しやすさに加え、横やりを入れず最後まで話を傾聴できる上司は、部下にとって理想的です。部下の悩みや意見を頭ごなしに否定せず、一旦受け入れてくれる器の大きさは、理想の上司に必要な要素です。

4. 理想の上司になるために心掛けること

では、部下の理想の上司となるために、今から心掛けるべきことは何でしょうか。
5つのポイントに分けて紹介していきます。

4.1. ポイント1:論理性をもつ

仕事をしていくにあたり、論理や根拠が薄い指示や指摘は場を混乱させます。理想の上司になるためには、論理的思考が欠かせません。
感覚的や感情的な指示ではなく、一から論理的に筋道を示すことで、部下は安心して仕事に取組めます。

4.2. ポイント2:まずは自分が仕事を楽しむ

上司が楽しそうに仕事に取り組む姿は、部下に希望や向上心を与えます。今は目の前のことに精一杯な部下たちも、あなたが楽しそうに働く姿をみて、「いつか自分もこんな風に楽しく働けるようになりたい」と思うことでしょう。

現状仕事が楽しめない、理想の上司を目指したくてもそんな余裕がないという場合は、今の仕事が今の自分自身に合っていない可能性が考えられます。本来自分はどういった仕事をしたいのか、どうすればやりがいや楽しさを見出せるのかを洗い出し、場合によっては転職して環境を変えてみるのもおすすめです。

4.3. ポイント3:小さなことでも有言実行

部下は上司が思っている以上に、上司の一挙手一投足をみています。
一度口にしたことは、些細な事柄でも有言実行しましょう。しっかりと最後までやりとげる姿を見て、部下はあなたに信頼や憧れを抱きます。

4.4. ポイント4:清潔感を保つ

仕事への取り組み方やコミュニケーションも非常に重要ですが、「理想的なかっこいい上司」になるには見た目も重要です。
外見は、相手に与える第一印象を大きく左右する要因です。内面だけでなく外見にも気を配り、相手に与える印象まで気遣えるようになりましょう。

たとえば、

  • 髪型をきちんと整える
  • 爪を短く切りそろえる
  • シワのないスーツ、シャツを着る
  • こまめに靴を磨く

などを心がけ、相手に不快感を与えない身なりを保ちましょう。

4.5. ポイント5.積極的に話しかける

「話しかけやすいこと」が理想の上司の条件であると述べましたが、自分から話しかけていくことも大切です。自分からはなかなか話しかけにくかったり、自分よりも忙しいであろう上司に話しかけてもよいか迷ってしまったり、ということもあります。
とされるためにはそう

コミュニケーションとは、決して飲み会のような場を指しているのではありません。理想とされる上司は、お酒の力を借りずとも仕事の場でうまく部下の状況を見極め、コミュニケーションを図れる人物です。

4.6.ポイント6:部下以上に学び、向上心を持つ

役職が上がるほど、仕事量が多く、責任も重くなります。何かあったときにすぐに対処できるように、部下以上に学び常に向上心を持つことが大切です。幅広い知識を持ち、多くの経験を積んでいる上司であれば、部下は上司を尊敬し見習いたいと思うでしょう。上司が常に学ぶ姿勢を見せることで、部下も成長しやすくなるかもしれません。

5. ダメな上司ってどんな人?

ここまで「理想の上司」について説明してきました。一方で、ダメな上司と思われるようなポイントは、どのようなものがあるのでしょうか?

5.1. 部下を甘やかす

部下に対して指示ができなかったり、本来であれば部下自身がしなくてはいけないことを頼めずに自分がやってしまったりなど、甘やかすような接し方をしてしまう方もいるかもしれません。

しかし、部下を甘やかすということは部下の成長を妨げることに繋がります。
指摘したり指示をすることで、部下から反発されたり嫌な顔をされることもあります。それを避け、部下の顔色を伺って仕事をしているうちは、確かに部下が嫌な思いをする機会は減るかもしれません。しかし視点を変えれば、こうした行為は、部下の貴重な成長のチャンスを摘み取ることでもあるのです。

仕事において指摘すべき点はしっかりと指摘をし、長期的な目で見た際にしっかりと部下が成長できるような環境を作ることが上司の役目です。顔色を伺ったり甘やかすことなく、どのように振る舞うことが部下のためになるのかを考えましょう。

5.2. 何に対しても感情的

いつも感情的な上司は、部下からの信頼を得られません。
時には部下を叱ることも必要です。しかし、根拠が薄く理論的でない感情任せの言動は部下が不信感を抱く原因となります。また、上司という立場に関係なく、自分の感情をコントロールできない人は周囲に悪影響を与えます。

上司も人間ですから、強い苛立ちや不安を感じることもあるでしょう。そんな時はいったん深呼吸をして、「自分がいま苛立っているということ」を自覚することが大切です。
もしも部下の言動や仕事の仕方が原因なら、上司として指摘すべき点と苛立ちを分け、指摘すべき点だけを伝えるようにします。その際も、部下の人格を否定するような物言いは絶対に避けましょう。

5.3. 人として尊敬できない

理想の上司とは、人間的な魅力や尊敬できる面がある人物です。人間的な魅力をもつ上司だからこそ、部下は上司を理想に思い、近くで学びたいと思うのです。
裏を返せば、人として尊敬できる要素がない上司はダメな上司と認識されやすくなります。

ですが、人間として魅力的であることについて難しく考える必要はありません。挨拶をする、マナーを守る、清潔感のある身だしなみを心がけるといった基本的なことも重要です。部下の長所を伸ばすように自分自身の人間的な魅力は何かを見つめ直し、そこを磨いていくことでも魅力的な人間に近付いていくことができるのではないでしょうか。

5.4. 部下に仕事を任せすぎる

理想の上司とは、人間的な魅力や尊敬できる面がある人物です。人間的な魅力をもつ上司だからこそ、部下は上司を理想に思い、近くで学びたいと思うのです。
裏を返せば、人として尊敬できる要素がない上司はダメな上司と認識されやすくなります。

6.キャリアアップして理想の上司に近づくためには

尊敬される上司や理想の上司を目指すと同時に、キャリアアップを考えている方は多いのではないでしょうか?

転職せずに昇進を目指すこともできますが、仕事の幅を広げるためにもキャリアアップ転職を検討してみましょう。

6.1. 今よりレベルの高い仕事ができる企業へ転職

今の仕事で十分に経験を積んでいる場合は、より高度な知識やスキルが求められる仕事にチャレンジするため、キャリアアップ転職を考えてみましょう。

持っている資格やスキル、経験を活かすことで、さらに仕事へのやりがいを感じられるようになります。

また、キャリアアップ転職を行うことで仕事面だけでなく待遇や給与面もアップしやすいため、モチベーション維持にもつながるでしょう。

6.2. 転職エージェントを利用する

株式会社マイナビが運営する転職エージェントサービス「マイナビエージェント」では、幅広い業界の中から一人ひとりに最適な企業を紹介してくれます。

まずは面談を受け、持っている資格を活かせる職業の相談や、就きたい職業について相談してみましょう。

転職サイトで探すだけでは見つけられない、最適な職業や企業を見つけられるかもしれません。

7. まとめ

部下にとって上司が理想的であるかどうかは、仕事に対するモチベーションや成長に直結する重要なポイントです。

今回さまざまなポイントを紹介しましたが、これらはあくまでも一例です。これからは「目の前にいる自分の部下にとっての理想の上司とはどのような上司なのか」という視点を大切にしましょう。あなたが理想の上司となることで、部下はより成果を上げ成長していき、あなたにとっても理想の部下となっていくはずです。

まずは自身の言動を振り返り、理想の上司になるために改善すべき点と向き合っていきましょう。

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