引っ越しでの不要品、捨てるのはもったいない!? 機会損失額は1世帯約15.5万円

引っ越しでの不要品、捨てるのはもったいない!? 機会損失額は1世帯約15.5万円

メルカリ総合研究所(運営:メルカリ)は、ニッセイ基礎研究所の監修のもと、過去3年のうちに引っ越しを経験した親子3人世帯の20代から40代、男女1,036人を対象に実施した、引っ越し実態調査の結果を発表しました。

引っ越し時に捨てられてしまう不要品カテゴリー、「アパレル」が最多

まず、「引っ越し時にやっておけばよかったと思うこと」を聞くと、「不要品処分で荷物を減らす(33.1%)」が最も多く、次いで「早めの梱包・荷造り(29.8%)」、「計画的な家の掃除(29.3%)」、「粗大ゴミを早めに処分する準備(28.6%)」、「引っ越し業者への値引き交渉(18.8%)」が続きました。

「引っ越し時に捨てられてしまう不要品カテゴリー」について聞いたところ、「アパレル(トップス・ボトムスなど / 54.5%)」が最多で、次いで、「アパレル雑貨(靴・帽子など / 49.4%)」、「ラグ/カーペット/マット(43.7%)」、「カーテン/ブラインド(42.8%)」、「アパレル(ジャケット・アウターなど / 42.0%)」が続きました。

メルカリ総合研究所では、引っ越しの際に捨てた不要品について、カテゴリー別に捨てた数量を聴取し平均処分数を算出。さらに「メルカリ」におけるカテゴリー別平均取引価格と掛けあわせることで、引っ越しで不要品を捨てることによるカテゴリー別機会損失額を算出しました。

その結果、最も平均機会損失額が高いのは「アパレル(ジャケット・アウターなど)/処分した人:435人、平均処分数:約5着」で44,757円。次いで、「アパレル(トップス・ボトムスなど)」、「アパレル雑貨(靴・帽子など)、「本/CD/ゲーム」、「キッチングッズ/食器」が続きました。

引っ越しで不要品を捨てる機会損失額、親子3人世帯での平均引っ越し料金の80.1%

さらに同研究所では、引っ越しの際に捨てた不要品について、カテゴリー別に捨てた数量を聴取し、引っ越しの際に何かしらを捨てたと回答した944人(世帯)の1人(1世帯)当たり平均処分数量を算出。さらに、「メルカリ」における平均取引価格と平均処分数を掛け合わせ、1世帯あたりの平均機会損失額を算出したところ、推計で155,010円となったということです。

引っ越しの際に不要品を売却したと回答した人に、売却方法別にどの程度の利益があったかを質問したところ、平均利益額が最も高いのは「フリマアプリ」で9,787円であることがわかりました。その他、「オークションサイト」で8,418円、「リサイクルショップ」で3,623円、「友人・知人への直接販売」で3,043円であることがわかりました。

SUUMOの「引越し料金シミュレーション」によると、3人家族構成・移動距離500km未満・繁忙期(2月~4月の引っ越し)における平均引っ越し料金は193,537円。このデータを参考にすると、1世帯あたりの平均機会損失額は、平均引っ越し費用の80.1%に相当することがわかりました。

以下は、大型のモノや電化製品など、捨てることにかかる処分費用と本調査で判明した機会損失額を足し合わせたものとなります。

調査を監修した、ニッセイ基礎研究所 生活研究部 主任研究員の久我 尚子(くが なおこ)氏は、「調査では、引っ越し時にやっておけばよかったと思うことの1位が「不要品処分で荷物を減らす」ことでした。処理費用がかかるものから優先して、フリマアプリなどを活用して売却できれば、引っ越し費用の負担軽減にもつながります。今、新型肺炎などによって消費活動が抑制され、企業活動にも制約が生じています。よって、この春の春闘は厳しい状況になる可能性が高いでしょう。家計収入が増えにくい中では、引っ越しで廃棄する不要品を資産として捉え直すことは有意義なことと言えます」と話しています。

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