キャリアアップにつながる資格の選び方--ビジネスに役立つ資格とは?

キャリアアップにつながる資格の選び方--ビジネスに役立つ資格とは?

キャリアアップのためには資格取得が有効です。会計士や税理士、社会保険労務士などの独占業務がある資格はもちろん、独占業務がなくても実務経験と同様に評価される資格もあります。キャリアアップにつながる資格の選び方を考えてみます。(Misa)

[資格取得の3つのメリット]

キャリアアップをめざすとき、「資格取得」を考える方は多いでしょう。資格は、検定試験によってその人が持つ知識や技能が一定の水準に達していることを証明するものです。
資格は人材評価の材料になりますので、就職、転職時に有利に働く可能性が高いです。資格に対応する業務について、実務経験がなくても、知識や技能があることが証明されますので、未経験からその分野に飛びこむ際には有利な条件になります。特に育成を視野に入れた若手の人材募集ではポイントが高いです。知識や技能だけでなく、向上心や意欲に対する評価も期待できます。試験対策を通じて知識の習得ができますので、自己啓発のためにも有効な方法といえます。

資格取得のメリット① より高度な業務に携わるチャンスを得られる。

資格取得のメリット② 未経験からの転職が有利になる。

資格取得のメリット③ 試験対策を通じて、知識を習得できる。

[ビジネスに役立つ資格]

資格は認定元などによって、国家資格、公的資格、民間資格に分類することができます。国家資格には法で定められた独占業務をもつ資格があります。公的資格は知識や技能の裏付けとなり、業務に従事する目安とされる資格があります。民間資格の中にも、TOEICのように知名度が高く、評価につながる資格もあります。





名称該当する資格の例
国家資格 法律で規定されている資格。業務独占資格と名称独占資格がある。 医師、司法試験、公認会計士、税理士、社会保険労務士など
公的資格 所轄省庁や大臣が認定する資格。所轄省庁が定める審査基準で、地方自治体、各種法人、民間団体などが実施する。 簿記検定、秘書検定、証券外務員、生命保険仲立人、ケアマネジャー、介護職員など
民間資格 民間団体、企業、学校が独自の基準で認定する資格。誰でも作れる。 TOEIC、医療事務、証券アナリスト、各種ベンダー資格など

国家資格の中には、業務独占資格と名称独占資格があります。
業務独占資格は、「その資格を保有していないと行えない業務」が法律によって規定された資格です。人の生命や健康、財産、公共インフラなどに関与する仕事が中心です。それに対して、名称独占資格は専門的な技能の保有を認める資格といえます。





業務独占資格 弁護士、公認会計士、税理士、社会保険労務士、医師、看護師、建築士、土木施工管理技師、美容師、教員など
名称独占資格 保育士、介護福祉士、精神保健福祉士、キャリアコンサルタント、栄養士、中小企業診断士など

業務独占資格は資格取得によって独占業務に従事するチャンスを得られますので、キャリアアップの最短距離です。そのため難関資格が多く、相応の準備が必要です。公的資格には独占業務はありませんが、その仕事に従事する条件となる資格があります。
それに対し、民間資格は業界の発展や向上のために企業や団体が任意でつくることができるため、同種の資格が数多く存在する分野もあります。難易度としては取りやすい資格もありますが、高い評価は得られない場合もありますので、知名度や評価について吟味しましょう。

[資格取得をキャリアアップの足がかりに!]

資格取得に必要な知識を得る能力と、仕事でその知識をアウトプットする能力は別物です。資格を持っていても、実務で結果を出せないと転職失敗となる可能性もあります。めざす職種がある場合は必要な資格だけでなく、仕事内容や適性をしっかり確認しましょう。資格取得は、あくまでもキャリアアップのチャンスをつくるものであり、ゴールではないのです。

また、いわゆる"資格マニア"を歓迎しない人事の方もいらっしゃいます。方向性がバラバラな資格取得に疑問を持たれるケースもあります。めざす職種に適さない資格は応募書類などに記載せず、必要に応じてアピールするといった工夫も求められます。

プロフィール

原稿:Misa

ITベンチャーで企画、人材開発、広報などを経て独立。現在はコンサルタント、ときどきライター。ライターとしては、IT系以外、アニメ・マンガ、車から美容・健康まで何でもチャレンジ中。

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