「かくれ脱水」という言葉をご存じでしょうか? 気温が高い夏と違って、冬場は自覚症状がない脱水症状「かくれ脱水」が起こりやすいそうです。風邪や体調不良の引き金にもなりえる「かくれ脱水」と、その対策を知っておきましょう。(Misa)
[「かくれ脱水」とは]
一般に、体重の1%に相当する水分が失われると脱水症状の一歩手前といわれています。
冬場でも、暖房のきいたオフィスや通勤電車では汗ばむときがあります。夏と違って盛大に汗を流さないので汗をかいたという意識が乏しくなりがちです。また体感温度が低いため、喉の渇きにも気づきにくくなります。そのため、水分摂取が不足する傾向があります。さらに、暖房による空気の乾燥で皮膚や粘膜から知らない間に水分が失われています。呼吸をするだけでも、水分は失われているのです。汗をかかなくても、定期的に水分を補給する必要があります。
また、汗をかく機会が少ない冬場は汗腺の機能が低下し、夏の約2倍のミネラルが汗とともに流れ出てしまうといわれています。ミネラルの不足は慢性的な疲労や風邪をひきやすくなるなどの原因にもなります。老人介護施設などでは、感染症を引き起こしやすくなる原因として「かくれ脱水」への警戒が常識になっています。
[オフィスの乾燥対策]
女性には日常的に乾燥に気を遣っている方も多いですが、空調がいきとどいたオフィスほど、室内の空気が乾きやすいです。感染症を起こすウイルスの多くは、乾燥した環境で活性化しやすいということがわかっていますので、加湿器を設置するなどの乾燥対策をとるオフィスも増えています。オフィスの乾燥対策を知っておきましょう。
乾燥対策① 加湿器を使う。個人用の小型加湿器や電気を使わない加湿グッズもあります。
乾燥対策② 観葉植物を置く。こまめに水やりをすると、より乾燥対策になります。
乾燥対策③ 暖房の温風が体に直接あたらないようにする。
乾燥対策④ 室温の設定に注意する(暖めすぎない)。
乾燥対策⑤ 定期的に水分を補給する。
[オフィスの加湿や、こまめな水分摂取を]
乾燥による水分不足は健康と美容の大敵です。日本はもともと湿潤な国ですが、空調の普及により乾燥への対策を意識しなければならなくなりました。オフィスの加湿など環境を改善することも効果的ですが、仕事の合間に水分摂取する習慣が身についていれば環境の変化にも対応できます。喉の渇きを感じなくても、水分をとる習慣をつけましょう。一度にたくさん飲む必要はなく、一口ずつでもこまめに飲むのがおすすめです。慣れないうちは「30分おきに飲む」などと決めて、習慣づけていくのもよいと思います。また、忙しい日に昼食を摂りそこねたり、軽食で済ませたりすることがあると思いますが、そういうときも要注意です。一汁三菜の定食と、サンドイッチやおにぎりだけの食事とでは、摂取できる水分に大きな差があります。食事と水分補給のバランスを意識することも大切です。
体調管理は、突発的に運動や節制を頑張るより、小さなことでも正しい生活習慣を継続するのが効果的です。
プロフィール
原稿:Misa
ITベンチャーで企画、人材開発、広報などを経て独立。現在はコンサルタント、ときどきライター。ライターとしては、IT系以外、アニメ・マンガ、車から美容・健康まで何でもチャレンジ中。