綾瀬はるかさん、天然キャラだけでなく役者として『決める時は決める』"女優魂"に高評価

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NHK紅白歌合戦でも「3回目なのに初々しさが失われないのがいい!」

2020年を迎え、早くも一ヵ月が過ぎようとしています。

社会人も学生も通常モードに戻り、そろそろ年末年始の記憶も薄れがちではありますが、そんなかでも年末年始の雄姿が、まだ色濃く残っている芸能人の一人として挙げられるのが、綾瀬はるかさんになるのではないでしょうか。

綾瀬さんは2019年12月31日の大晦日に、「第70回NHK紅白歌合戦」の紅組司会を務めました。綾瀬さんの紅組司会は4年ぶり3度目。

これまでの紅白でも綾瀬さんの天然と言われるやわらかいキャラクターが前面に出て、毎回、話題になってきましたが、今回も、かつて紅組司会を務めた審査員の上沼恵美子さんから「3回目なのに初々しさが失われないのがいい!」とコメントされるほど、おっとりした綾瀬節は健在でした。

「ぎぼむす」スペシャルドラマでは「シリアスからコメディまですごいな」

綾瀬さんと言えば、この天然、おっとり、穏やかというイメージが定着しています。ですが、このキャラクターもドラマの中では一変するのが綾瀬さんの特徴です。

年始には綾瀬さんが主演を務める『義母と娘のブルース 2020年 謹賀新年スペシャル』(TBS系)が放送されましたが、高視聴率を記録したのと同時に、視聴者からの高い評価の声が続出しました。

「ぎぼむす」と略され、親しまれてきたこのドラマですが、綾瀬さんは、娘を持つ男性と結婚し、キャリアウーマンの道を捨てて母親になる亜希子という主人公を演じています。10年間に渡る義母と娘のハートフルな触れ合いの物語がクールに、そして時に熱く描かれ、綾瀬さんの演技に対し、視聴者からは「綾瀬さんの立ち居振舞いと所作が美しい」「綾瀬はるかの演技力恐るべし」など、レギュラー放送の頃から称賛の声が挙がっていました。

同じように、今回のスペシャルドラマでも、「綾瀬はるかは何やってもかわいい」「シリアスからコメディまですごいな」など、ネットでの高評価の声が数多く見られます。

綾瀬さんに対するこの高評価は、素の天然キャラとは打って変わり、役者として『決める時は決める』プロフェッショナルぶりに、視聴者が改めて感心しているということの現れなのかもしれません。

映画監督の是枝裕和氏も、綾瀬さんのプロフェッショナルぶりに関して評価

実は、この綾瀬さんの『決める時は決める』女優魂は、これまでにも、様々な作品の中で発揮されてきました。

2013年に放映されたNHK大河ドラマ『八重の桜』では、「幕末のジャンヌ・ダルク」と呼ばれた主人公の山本八重を演じていましたが、時代劇ならではの鉄砲の使い方やなぎなたの所作、その佇まいを見事にこなす綾瀬さんの姿を目の当たりにしたベテラン女優の秋吉久美子さんは、メイキング映像のインタビューの中で「素晴らしい」と称賛していました。

もともと、綾瀬さんの身体能力の高さは様々なスポーツ系バラエティ番組の中で証明されていますが、その資質を開花させるために努力を怠らない姿勢に秋吉さんも感心したようです。

また、映画監督の是枝裕和氏も、綾瀬さんのプロフェッショナルぶりに関して、評価しています。

戦後70年特別番組として広島テレビが制作した番組を劇場用に再編集した映画『いしぶみ』(2016年)の舞台挨拶に登場した是枝監督は、この作品のナレーションに綾瀬さんを起用した理由について、

「声がいいですよね。これを作る前に『海街diary』でご一緒したんですが、滑舌がいいし、シンプルで聞きやすい。おなかから声が出ているので、声を張らなくてもよく聞こえる。(中略)普段、見ていると天然な面ばかり語られがちですが、女優としてのポテンシャルが高い。(中略)喉が強いというのも大きな理由。朝早くから夜中まで、ずっと読み通しだった。普通、ご飯を食べると声が変わってしまうんですが、彼女は声が変わらない。その強さにも甘えてしまった」と、コメントしていました。

やわらかい空気感を漂わせつつも、恵まれた資質に甘んじることなく努力

声の出演と言えば、綾瀬さんは映画「インクレディブル・ファミリー」(2018年公開)でも、吹替版声優としてヴァイオレット役として声を活かした出演をしています。10代の少女の声を声優さんさながら見事に演じきっていました。

是枝監督がコメントしていた通り、発声に繋がる喉が強いというのは、表現者として、とても重要な資質であり才能です。

私もキャスターとして喉を使うお仕事を続けてきたのでよくわかりますが、どんなに腹式呼吸で声を発していても、長時間に渡る原稿読みは喉に大きな負担がかかります。

ご飯を食べると声が変わってしまうのも事実で、私も生放送前には食べ物を口にしません。そうすることでやっと喉の状態を保てるのですが、綾瀬さんのようにもともとの喉の強さがある人は、まさに声を使って表現する職種に最適な資質の持ち主と言えます。

それは女優として貴重な宝であり、且つその宝に甘んじることなく努力を続ける姿勢があるからこそ、綾瀬さんは人気No.1女優であり続けているのだと思います。

通常はやわらかい空気感を漂わせつつも、重要な仕事の場面では、恵まれた資質に甘んじることなく、努力を重ね『決める時は決める』!

そんな綾瀬さんの仕事人としての雄姿には惚れ惚れしますし、常日頃から見習いたい姿勢です。多くのアスリートたちの雄姿に魅せられるであろうオリンピックイヤー・2020年は、ひき続き、綾瀬さんの雄姿にも魅せられる一年になりそうです。

プロフィール

鈴木ともみ(すずきともみ)

経済キャスター、ファイナンシャル・プランナー、日本記者クラブ会員記者。早稲田大学トランスナショナルHRM研究所招聘研究員、多様性キャリア研究所副所長。埼玉大学大学院人文社会科学研究科経済経営専攻博士前期課程を修了し、経済学修士を取得。地上波初の株式市況中継TV番組『東京マーケットワイド』や『Tokyo Financial Street』(ストックボイスTV)にてキャスターを務める他、TOKYO-FM、ラジオNIKKEI等、ラジオ番組にも出演。国内外の政治家、企業経営者、ハリウッドスター等へのインタビュー多数。『音楽×ドラマ語り』を披露する和洋サウンドシアターユニット『未来香音』のストーリーテラーとしても活動し、東京発信ライブと地方のまちおこしイベントを展開している。

主な著書『資産寿命を延ばす逆算力~今からでも間に合う! 人生100年時代を生きるための資産形成~』(シャスタインターナショナル刊)、『デフレ脳からインフレ脳へ』(集英社刊)。

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