お金を貯めるにはまず自分の収入・支出の見える化から。家計簿アプリを使ってお金の使い方を見直してみませんか?ノートやパソコンなどではなくスマホアプリなら、スキマ時間に簡単に家計簿管理ができます。
また、銀行口座やクレジットカード、ポイントも含めて収支を一元管理することで、色々な無駄が見えてきます。無駄さえわかればあとはその無駄をやめることで楽に家計の節約が叶います。家計簿アプリなら、「何度か家計簿に挑戦したことあるんだけど、いつも途中で挫折してしまった!」という人でもきっと続けられますよ!
基本的な家計簿アプリの流れをチェック!
家計簿アプリはさまざまな種類がありますが、どのアプリでも基本的な使い方の流れはあまり変わりません。ここでは、「マネーフォワードMe」を例にして基本の機能を説明してきます。
(1)毎日の支出を登録する
日々の支出を入力していくには、まずはお金を払ったら必ずレシートをもらうという習慣を。コンビニなどで店員さんに「レシートは?」と聞かれなくても、お金を出すと同時に「レシートください!」と自ら言葉を発するようにして。「レシートでお財布がパンパンになるから嫌!」という人でも大丈夫。レシートを撮影するだけで店名と金額などを自動的に読み取って入力される機能があります。カテゴリも自動で分類されるので、撮影さえしてしまえば、レシートは即ゴミ箱へ。もちろん手入力での登録も可能なので、レシートがゲットできなかった...という場合は、直接入力してください。
(スキマ時間にさっと撮影するだけ! 「長レシート」をタップすると、長いレシートでも撮影できます)
(2)さまざまなお金の流れを一元管理
銀行口座をはじめとして、クレジットカード、各種ポイントの情報を連携、アプリ上で一元管理(※1)をすることができます。
いろいろな場所に散らばった情報を、一つのアプリで管理すれば、自分の資産がどのくらいあるのか? 来月のカードの支払は全部でいくらになるのか? ということが一目でわかるようになります。
たとえば、複数のクレジットカードを利用していると、毎月の締め切り日や口座引き落とし日が違うこともあるため、今月一体いくら引き落としがあるのか? という管理が難しくなります。家計簿アプリ上で、データを一元管理することができれば、月の支払合計が一目でわかるようになり、各段に管理がしやすくなります。
※1:無料会員の場合は連携数に上限あり
(連携するためには、インターネット上の口座を保有することが必要)
(3)支出をグラフで確認して使いすぎがないかを確認する
家計を把握していくために大切なことは、日々の支出をデータ化すること。
ノートなどのアナログ式の家計簿では、自分でエクセルなどに数字を打ち込みなおしてデータ化する必要がありますが、家計簿アプリは、自動で円グラフや棒グラフへのデータ化が可能です。
データ化することで、カテゴリごとにいくら使ったか、収入・支出のバランスは適切なのかを確認することができます。先月と比べて使いすぎの項目があったら、今月はおさえるように気を付けるなど、節約の工夫ができるようになりますよね。
(一目で分かるように瞬時にグラフ化してくれる)
以上が基本的な家計簿アプリの機能です。家計簿アプリはさまざまなものがありますが、基本機能については、おおよそ同じ機能を搭載しています。ここでは、人気の高い2つのアプリ「マネーフォワードMe」と「Zaim」の基本機能以外での特徴的なサービスをご紹介していきます。
「マネーフォワード Me」
・残高不足や使いすぎをお知らせ
有料のプレミアム版のみの機能となりますが、連携させた銀行口座の残高不足をプッシュ通知でお知らせしてくれます。また、カードの高額支払いなどがあった場合には、使いすぎを知らせるアラートを通知することも。他にもポイントの有効期限をお知らせしてくれる機能があるので、ポイントのうっかり失効から解放してくれます。
・ファイナンシャルプランナーに相談できる
お金のプロであるファイナンシャルプランナー(FP)に無料で家計の相談をすることができます。「毎月の貯金がうまくいかない」など日々の悩みから、「老後資金が心配」などの将来の不安まで幅広く対応してくれます。時間がない方でも、指定の場所にFPが訪問してくれるので、気軽に相談することができますよ。
「Zaim」
・さまざまなキャンペーン情報をお知らせ
コンビニやスーパーなどのキャンペーン情報に加え、地方自治体の施策事業など各種情報をカレンダー形式で閲覧できる機能です。ウェブ上で見ることができ、自分のアカウントのGoogleカレンダーに情報を取り込むことができます。Zaimアプリの家計簿の記録とも連動しているので、利用頻度が高い店舗のキャンペーン情報が自動的に通知されます。(※2)
※2:2020年6月までの期間限定機能
・自治体から受け取れる給付金を自動で抽出
住んでいる地域や世帯構成、家計簿の記録から、自分がもらえる可能性がある給付金や手当・控除を割り出して教えてくれます。見落としている手当・控除や、知られていない自治体独自の給付金なども簡単にチェックすることができます。思わぬところで損をしていた! といった取りこぼしを防止できます。
・医療費控除の対象になる支出をチェック
病院代やドラッグストアで買った医薬品などの医療費には、医療費控除を利用してお金を取り戻すことができます。Zaimの機能「わたしの医療費」では、家計簿データをもとに、制度が利用できるかを簡単にチェックが可能。さらに、有料会員のみの機能となりますが、医療費控除対象の場合は、家計簿データから申告用の書類として使えるデータを自動で作成してくれます。ただし、支出を入力するときに、医療費と項目をきちんと入力しておくことが必要です。
自分にあったアプリを使って賢く家計管理をしよう!
家計簿アプリは、なんといってもスマホ上ですべて管理できるということが最大の強みです。
ノートなどのアナログ式の家計簿や、パソコン上で管理するとなると利用する場所や時間が限られてきます。スマホだとその心配がなく、通勤時間やお昼休みなどちょっとしたスキマ時間で、家計簿管理ができちゃいます。さまざまな家計簿アプリが、家計管理以外のお得なサービスを展開しているので、自分のお金に関する悩みに合わせて、細かな機能も比較検討しながら、自分にあったアプリを探してみてください。どのアプリも基本は無料なので、まずはお試しで使ってみることからはじめてください!
プロフィール
回遊舎(かいゆうしゃ)
"金融"を専門とする編集・制作プロダクション。お金に関する記事を企画・取材から執筆、制作まで一手に引き受ける。マネー誌以外にも、育児雑誌や女性誌健康関連記事などのライフスタイル分野も幅広く手掛ける。
近著に「貯められない人のための手取り『10分の1』貯金術」、「J-REIT金メダル投資術」(株式会社秀和システム 著者酒井富士子)、「NISA120%活用術」(日本経済出版社)、「めちゃくちゃ売れてるマネー誌ZAiが作った世界で一番わかりやすいニッポンの論点10」(株式会社ダイヤモンド社)、「子育てで破産しないためのお金の本」(株式会社廣済堂出版)など。