あるアンケート調査で、ビジネス最前線で活躍する女性経営者たちは、第一印象を大切にしているという結果が出ました。インターネットを介したコミュニケーションが定着し、対面しなくても仕事が成立するなか、第一印象を左右するのは、どんな部分でしょうか? (Misa)
ビジネスにおける第一印象の重要性
インターネットを利用したコミュニケーションツールの普及や通信環境の発展により、遠隔地にいる相手と仕事することは普通のことになりつつあります。声の通話だけでも、打ち合わせに必要なコミュニケーションはとれるでしょう。しかし、直接対面することはなくても、Web会議などで「顔を見ながら」会話したいと望まれることも少なくありません。人には「顔を見て話したい」という欲求があり、顔を見ながら話すことで安心できるという人も多いようです。女性経営者向けに実施したアンケートでは、実に98%が「第一印象が大切」と回答しています。さらに、第一印象を良くするために心掛けていることとして、『清潔感のある服装(44.3%)』『常に笑顔(40.1%)』『話しているときの仕草(10.6%)』があげられていました。特にWeb会議では、写り方や化粧、服装などで印象が大きく変わるため、多くの女性経営者が、普段以上の気配りをしているようです。
出典:「【女性経営者641人が答える!】98%の方が「働く上で、第一印象は大切である」と回答!女性経営者がWEB会議において気を使っていることとは...!?」
第一印象をよくするには
人と人のコミュニケ―ションにおいて、外見の影響は大きく、服装や表情、仕草といった視覚的な情報が重視されていることがわかります。人の第一印象については、アルバート・メラビアンという心理学者が提唱した「メラビアンの法則」が有名です。メラビアンの法則は、話し手が聞き手に与える影響を「言語情報」「聴覚情報」「視覚情報」の観点から数値化し、言語情報の印象が7%、聴覚情報の印象が38%、視覚情報の印象が55%であるとしています。つまり、もっとも影響が大きいのは視覚情報、つまり「見た目」ということになります。また、第一印象は、最初の7秒から15秒で決まるという説もあります。相手の視野に入ったときにどのように見えるかで、第一印象の良し悪しがほぼ決まってしまうのです。
前項のアンケートで女性経営者たちが気をつけていることとしてあげた「清潔感のある服装」「常に笑顔」「話しているときの仕草」は、第一印象で相手に好感を抱かせる要素として、パーフェクトであるといってよいでしょう。付け加えるとすれば、背筋が伸びた姿勢やハキハキした口調も好印象につながります。
第一印象に重要な「見た目」は、健康状態や生活習慣に大きく左右されます。不規則な生活で体調を崩せば、顔色や声音が悪くなることもありますし、身だしなみや衣服の手入れも日々の習慣による部分が大きいものです。規則正しいライフスタイルの人を「意識高い系」と揶揄する人もいますが、それは形から入りすぎて、実が伴わない場合のことなどで、実際には"意識が高い"行動パターンこそ見習うべきものでしょう。逆に考えてみるとわかりますが、要職にある方ほど、きちんとした生活習慣を持っている人が多いです。
ここ一番のときだけ付け焼刃で臨むよりは、"意識が高い"と言われるほど厳密でなくても、普段からある程度の節度をもって生活するほうが無理なく、よい第一印象につながるのではないでしょうか。
原稿:Misa
ITベンチャーで企画、人材開発、広報などを経て独立。現在はコンサルタント、ときどきライター。ライターとしては、IT系以外、アニメ・マンガ、車から美容・健康まで何でもチャレンジ中。