「IR」は何の略称!? カジノを作るメリット・デメリットとは?

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ニュースなどでIRという言葉を見る機会もあり、カジノに関連していることはご存じと思いますが、あなたは意味を説明できますか? ゆっくりとですが、着実に進められているIR建設について知っておきましょう。(Misa)

日本のカジノに行ってみたい人は2割

2018年7月、特定複合観光施設区域整備法(通称IR実施法)が制定されました。日本国内におけるカジノ建設が具体的に検討されています。IR実施法制定から1年のこのタイミングで、株式会社NEXERと株式会社NORGが共同で調査(対象:20歳以上の999人)を行いました。日本のカジノについて、「日本にカジノができたら行ってみたいか」という設問では、23.1%が「行ってみたい」と答えています。理由としては、「どんなものか一度見てみたい」51.9%、「雰囲気を味わいたい」48.5%が上位を占め、「一攫千金が狙えると思う」29.4%、「ギャンブルが好きだから」11.3%といった、ギャンブルそのものを求める理由は下位に留まっています。カジノは日本人にはなじみが薄く、映画などのフィクションでしか知らない人も多いため、好奇心の対象となっているのかもしれません。

出典: 【日本のカジノ、完成したら行きたい人は2割!】IRとカジノに関するアンケート

IRとカジノ、実はよくわかっていない人も

IRは「統合型リゾート」を意味するIntegrated Resortsの略称で、カジノ、ホテル、劇場、パーク、ミュージアム、MICE施設などの複合施設をさします。MICE施設とは、国際会議や各種見本市などを行える大規模な施設のことです。

そして、IR実施法は、日本でカジノを含む統合型リゾートを建設するための規制等を定めた法律で、特定複合観光施設区域の認定、カジノ事業を行う免許、カジノへの入場制限や入場料、管理委員会の設置などについて定めています。IR=カジノという印象を持たれがちですが、同法ではカジノの面積をIR施設全体の3%を上限とすることも規定しています。政府やIR推進派は、2020年の東京五輪にあわせて、複数のIRをオープンさせることをめざしていましたが、法整備の遅れなどによって難しくなりました。現在は、2025年頃のオープンが現実的ではないかといわれています。IR実施法の制定以降、いくつかの候補地が話題になっていますが、IR建設は誘致したい地方自治体からの申請に対して、国が認可する形で進められます。

IRとカジノに関する賛否両論

IR建設に賛成・推進する層がメリットとして挙げるのは、観光客の誘致、雇用創出などといった経済の活性化です。年間2兆円を超える経済波及効果が期待できる試算も出ています。それに対して、IRのカジノ建設を反対する理由としては、ギャンブル依存者の増加、マネーロンダリングや反社会勢力の台頭など、主に治安面でのリスクが挙げられています。賛否いずれも理由はありますが、IR建設の認可には、地域住民に対する十分な説明と住民側の理解が大前提となります。自分たちが暮らす地域に、ギャンブルを求める観光客が押し寄せたり、反社会勢力が定着したりする可能性に不安を感じる人は少なくないでしょう。地域住民の理解を得るため、さらには収益事業として成功させるためにも、IR、特にカジノでは非常に高度なリスク管理の構築が最重要課題になるといえます。

原稿:Misa
ITベンチャーで企画、人材開発、広報などを経て独立。現在はコンサルタント、ときどきライター。ライターとしては、IT系以外、アニメ・マンガ、車から美容・健康まで何でもチャレンジ中。

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