マイナビは、直近3年間で中途採用の募集実績のある企業を対象とした「中途採用業務の実績調査」の結果を発表しました(回答数:2,665社)。
採用に関して「質」よりも「量」に対して不満が多い結果に
まず、直近3年間の中途採用に関する満足度として、採用者の質と量に関し最もあてはまるものを選んでもらったところ、中途採用者の質に対して不満を持っている企業が24.5%となった一方で、量に対して不満を持っている企業は35.1%となり、採用に関して「質」よりも「量」に対する不満が多い結果となりました。
中途採用活動に関して、A「採用業務にあたれる時間が十分にある」B「採用業務にあたれる時間が不足している」、A「採用費用が充足している」B「採用費用が不足している」、A「採用業務に従事できる人員が豊富」B「採用業務に従事できる人員が不足している」のAとBどちらに近いか聞いたところ、不足している(B)と感じているのは、「採用業務に従事できる人員」が66.2%、「採用費用」が57.9%、「採用業務にあたれる時間」が53.9%となりました。3分の2の企業が採用担当者自体に人手不足を感じている結果となり、人手不足を補うための人員もいない、という苦しい状況が浮き彫りとなりました。
「現在実施している施策」または、「現在実施していないが、今後実施していきたい施策」についての質問では、「60歳以上の高齢社員の雇用」はすでに52.3%の企業がおこなっており、今後実施したい企業も含めれば64.4%となりました。
「外国人の雇用」や「現役・引退アスリートの雇用」に関しては、現在実施している企業よりも今後実施していきたい企業が多いため、「今後、施策の拡大が予想されます」(マイナビ)。すべての項目において、従業員数が多くなるにつれて、多様な働き方の実施へ前向きであることもわかりました。
中途採用で外国人を採用したいと考える企業は54.3%
外国人の中途採用について聞いたところ、中途採用で外国人を採用したいと考える企業は54.3%となり、過半数を超えました。従業員300名以上の企業に関しては、7割以上(71.7%)の企業が採用したいと回答しています。
採用したい理由としては、「国籍に関係なく優秀な人材は採用したい(32.9%)」が最も高く、次いで「日本人の人材不足に対応するため外国人を採用したい(20.2%)」となりました。
外国人の中途採用に関して、どのような懸念があるか聞いたところ、最も多いのは「日本語能力・コミュニケーション能力の不足」の52.0%でした。また、「文化・価値観・考え方の違いによるトラブル」の42.3%が続きました。
マイナビでは、「外国人の採用自体を懸念しているのではなく、今いる社員とのコミュニケーションなど、入社した後を懸念している傾向が見られます。受け入れる企業としては、外国人の新入社員と既存の社員が上手く関われるような環境を整えていくことが重要でです」と分析しています。