「仕事センスがない人がいる」職場は7割、<br>どうすれば"仕事センス"は磨ける!?

「仕事センスがない人がいる」職場は7割、<br>どうすれば&#34;仕事センス&#34;は磨ける!?

企業・官公庁・自治体等の人材育成支援や経営指導を手がける産業能率大学総合研究所は、従業員数100人以上の企業に勤務するマネジャー1000人に、「仕事センスに関するアンケート」を実施しました。調査は2018年11月2日~12日までの11日間、インターネット調査会社を通じて行いました。

産業能率大学では、正解のないビジネスの現場でビジネスパーソンが活躍するためには、知識・スキルに加えて"仕事センス"(顧客や組織の様々な期待に応えるために、周囲の状況を感じ取り、自分で判断してやり遂げる総合的な力)が重要であると考えているといいます。

今回の調査で同大学は、日々厳しい状況や判断に迷う場面において、判断や調整をしながら仕事をやり遂げている現場のマネジャーに"仕事センス"に関する認識を尋ね、「仕事で遭遇する壁を乗り越える」「自分で考えて判断する」ために必要な力を探りました。

「知識やスキルがあるのに仕事をうまく進めるセンスがないと感じる人」は67.7%

まず、あなたの職場や関連部署には、知識やスキルがあるのに仕事をうまく進めるセンスがないと感じる人はいますかとの問いに、マネジャーの67.7%が「いる」と回答しました。これはマネージャー以外の他の階層に比べて高い結果となりました。

あなたの周りで"仕事センス"を感じた人のエピソードがあればお書きください、との問いには、以下のような回答がありました。

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・周囲を巻き込んでテンポ良く仕事を進める人がいる。(41歳/男性/製造業)

・相手の表情や言葉から真意を見抜くのに長けた人がいる。(59歳/男性/製造業)

・情報収集のための労をいとわない。(61歳/男性/情報通信業)

・相手の求めることを的確に把握し実現する。(43歳/男性/建設業)

・社内折衝が上手く、事前に同意を得てスムーズに仕事を進めている。(55歳/男性/製造業)

・タスクが丁寧にまとめられ、優先順位をつけながら片づけている。(46歳/男性/製造業)

・痒い所に手が届くように先回りした答えが返ってきた。(45歳/女性/卸売・小売業)

・面倒事を他人に押し付けずに自ら率先して行う姿勢にセンスを感じる。(28歳/女性/その他)

・問題を単純化しポイントを明らかにして取り組む。(62歳/男性/卸売・小売業)

・いい意味で遠慮しない、即行動する。周囲への根回しができているから、周囲に「こっちの都合も考えろよ」的な雰囲気がない。(55歳/男性/卸売・小売業)

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上記のように"仕事センス"という言葉から連想される姿勢や行動は人によって異なるようですが、産業能率大学総合研究所では、仕事センスを 『顧客や組織の様々な期待に応えるために、周囲の状況を感じ取り、自分で判断・調整してやり遂げる総合的な力』と定義しています。

7割以上のマネージャーが自らを「"仕事センス"がある」と見ている

あなたには"仕事センス"があると思いますか、との質問には、「あると思う」が18%、「どちらかといえばあると思う」が54.2%で、7割以上のマネージャーが自らを「"仕事センス"がある」と見ていることが分かりました。

さらに、仕事をうまく進めるための"センス"についてどのような認識を持っていますか、という質問に関し、

【A】 社会人になるまでに形成されており、入社後に磨くことは難しいと思う。

【B】 社会人になってからでも教育すれば磨くことができると思う。

のどちらかを選んでもらったところ、「【A】に近い」が6.5%、「どちらかと言えば【A】に近い」が21.3%の計37.8%が「入社後に"仕事センス"を磨くことは難しい」と回答しました。

一方、「【B】に近い」は30.2%、「どちらかと言えば【B】に近い」は42.0%で、計72.2%が「社会人になってからでも教育すれば"仕事センス"を磨くことができる」と回答しました。

産業能率大学総合研究所では、「このことは厳しい環境や状況を乗り越えてきたこれまでの経験が自らの仕事センスを磨くことに影響を与えたという認識を、多くのマネジャーが持っているためだと考えられます」としています。

若手社員に特に磨いてほしいと思うもの、1位は「責任感をもって仕事に取り組む力」

入社3年以内の若手社員について、以下の項目から特に磨いてほしいと思うものをお選びください、との質問に対する上位3つは以下の通りとなりました。

  • ・「責任感をもって仕事に取り組む力」(41.9%)
  • ・「自分の考えを論理的に伝える力」(34.5%)
  • ・「目的を明確にして物事を進める力」(30.9%)

いずれも日々意識して磨き上げていくことで、さらに大きな仕事に挑んだり、自身の役割を発揮したりできるようになるために欠かすことのできない土台の部分で、マネジャーはこうした力を磨いてほしいと考えているようです。

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