日本語教師への求人に応募するには何が必要?<br>気をつけることは?

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日本語学習者が増えています。2017年時点の国内の日本語学習者は約24万人。国が外国人労働者の積極的受け入れにかじを切るなか、留学生ばかりでなく、就労目的で来日する外国人への日本語教育の充実も急がれています。そこで最近注目度が高まっているのが彼らを言語面からサポートする「日本語教師」の仕事。日本語教師を目指したり、応募したりする前にぜひ知っておきたいことをまとめました。

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日本語教師になるための「資格」とは

日本語が話せるからといって日本語が教えられるわけではありません。居酒屋で知り合った外国人に食べ物の名前やよく使うフレーズを教える程度の話なら簡単ですが、進学や就職を目指し日本語を真剣に学ぶ外国人が相手となれば話は別です。例えばこんな質問にはどう答えますか。

「走っています」は合っているのに、どうして「歩っています」はダメですか。
「とつぜん」と「いきなり」は何が違いますか。

日本語教師はこうした学習者からの疑問に向き合わなければならない仕事であり、そのためには日本語に関する専門的な知識や指導技術が不可欠です。国家資格はありませんが、現在は次のうちいずれかを満たしていることが、日本語教師として働くための実質的な「資格」とみなされています。

(1)日本語教育主専攻または副専攻修了者
(2)日本語教育能力検定試験の合格者
(3)学士の学位を有し、かつ日本語教師養成講座420時間コースの修了者

なお、英語や中国語などの語学力についてはあれば強みになりますが、必須ではありません。国内の教育機関の多くでは、英語などの媒介語ではなく、日本語を使って日本語を教える「直接法」と呼ばれる教授法を採用しているからです。

日本語教師の待遇には期待しすぎない

日本語教師は大きく専任講師と非常勤講師に分かれます。日本語学校で働く場合は、最初は週に2~3回から初めて実績を積んでからフルタイムの常勤講師として採用してもらう人が多いようです。一方で子育てや介護との両立を考え、ベテランになっても働き方に融通が利く非常勤講師のままでいる人も少なくありません。

専任も非常勤も高収入とはいえません。例えば非常勤の場合、都内で現在募集中の求人の時給の標準は「経験者2000円~、未経験者1800円~」といったもの。「まあまあいいのでは」と思うかもしれませんが、多くの場合こうした金額は授業時間に対してのみ支払われる金額であり、授業準備や授業後の記録、翌日担当する教師への引継ぎなどに必要な時間には手当が発生しません。1日4時間の授業の準備に3時間かかり、授業の後に1時間残って宿題やテストの採点、引継ぎ書類への書き込みをした場合、実質時給は1000円以下になってしまうのです。

ただ、明るい兆しもあります。国内で日本語を学ぶ外国人が増えるなか、日本語教師は現在"売り手市場"であり、全体として給与はやや上昇傾向にあるようです。また、経験を積み実力をつければ時給は少しずつ上がります。「時給3000円以上」という超ベテラン非常勤講師も存在します。

最近は授業後のテスト採点や事務作業にかかる時間に対しても手当を支払う学校が一部で出てきているようですから、こうした動きがさらに広がることに期待したいものです。

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応募の際に気をつけたい日本語学校の質

国内には現在約300の日本語教育機関がありますが、その内容はまさに玉石混交です。進学や就職支援など、学生のニーズに合った充実した授業を展開している学校もあれば、教科書をただひたすら読み上げるだけで終わり、というところもあります。学生の質もさまざまで「授業中寝てばかりで不思議に思っていたら、毎晩2時まで弁当工場で働いている学生ばかりだった」といった話も。自分が教えようとしている学校はどんなところなのか、面接の際に質問したり、評判を聞いたりして自分から情報収集に努めましょう。勤務時間、給与面などの待遇面もしっかり確認することが必要です。

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