経験や前例がなくても問題を解決できる!<br>「問題解決力」はどう身につける?

ビジネススキル・マナー

ビジネスで求められるスキルや能力は多岐にわたりますが、その中でも「問題解決力」はもっとも重要なもののひとつと言えます。職種や役割を問わず、ビジネスパーソン必須のスキルである「問題解決力」について考えてみます。

すべての職種に求められる「問題解決力」

たとえば、ある課題について過去に同じ状況を経験していれば、経験知から対処方法がわかります。さらに類似の経験をアレンジして、解決方法を導き出せることもあるでしょう。これが過去の経験からの応用、つまり「応用力」です。これも問題解決力の一部ですが、まったく経験のない課題や前例のない状況でも問題を解決し、目標を達成することができることが「問題解決力」です。つまり、問題解決力とは「現状や結果から原因を探り出し、課題を達成する方法を発見もしくは創造する力」です。

仕事を進めるためには、日常的に発生する問題や課題を解決しなければなりません。どのような職種でも専門知識やスキルとあわせて問題解決力が求められ、特にリーダーや部門責任者として働く人にとってはより高いレベルの問題解決力が必要です。仕事のステージや職種が変わっても、オールマイティに役立つ能力であり、問題解決力があるからこそ、ほかのスキルを活かすことができるのです。

問題解決のプロセスとは

問題解決は以下のようなプロセスで構成されます。問題解決力がある人は、どのような局面にもこれらのプロセスをあてはめ、問題解決を実現します。もちろん、解決すべき問題の難易度に応じた知識やスキルは必要になりますが、コミュニケーション力や調整力があれば、他者の知識や能力を借りることができますから、すべてを身につけなければいけないということではありません。

①問題を発見する:客観性、観察力、リサーチ力

②問題の本質を把握する:分析力、理解力、想像力

③問題を解決する方法を考える:発想力、企画力

④解決方法を実行する:計画力、実行力、コミュニケーション力、交渉力、調整力

さらにいえば、問題解決が求められるのは仕事だけではありません。社会生活や人生でさまざまな問題や困難に直面したとき、それを解決し、自分自身や家族を守ることができる力も問題解決力です。究極の問題解決力は、危機的状況下で生き残る力(生存能力)といってもよいでしょう。

問題解決力を向上させる習慣

技術や語学は勉強すれば身につけることができますが、問題解決力は学校やマニュアルから学べるものではありません。「問題解決力」について解説されたビジネス書は数多く出版されていますが、それを読むだけでは知識や考え方を知ることにすぎません。問題解決力を向上させるには習得した知識を実践し、トライ・アンド・エラーを繰り返しながら身につけていく必要があります。仕事や生活における意識や考え方を習慣づけることも効果的です。こうした物事への取り組みや考え方が身につくことで視点が変わり、行動を変えられる可能性があります。

●バックキャスティング(逆算的アプローチ)で物事を考える
現状にどう対処するかではなく、「目標達成までに何が必要か」から考える。

●客観的な視点をもつ
期待や希望的観測、自分本位の都合を排除する。

●悩まない
感情的な迷いは後にまわし、まずは条件に基づいて比較検討する。

こうした意識づけは、どなたでもすぐに始められることです。やってみて損はありません。興味のある方はぜひ試してみてください。

ライタープロフィール

Misa

ITベンチャーで企画、人材開発、広報などを経て独立。現在はコンサルタント、ときどきライター。ライターとしては、IT系以外、アニメ・マンガ、車から美容・健康まで何でもチャレンジ中。

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