ドラマや小説で描かれることも多い職場恋愛。同じ職場だったり、仕事の関係を通じて出会ったりして、そこから結婚に至るカップルも少なくありません。しかし、その一方で、社内恋愛は望ましくないとしてネガティブにとらえる職場もあります。社会人の恋愛事情について考えてみましょう。
仕事の場で始まる恋愛はアリ! ......しかし、会社の考え方は?
社会人になると、仕事を通じてさまざまな人と関わる機会があります。同じ会社だけでなく、取引先や協力会社などもあります。さまざまな関係性のなかには、恋愛に発展する出会いもあります。仕事を通じて魅力を発見したり、協力して仕事を進める過程で絆が生まれたり、学生時代とは違った出会いがあるのは間違いありません。
しかし、会社や職場によって社内恋愛に対する考え方は大きく異なります。ひと昔、ふた昔前までは、社内恋愛が発覚すると、独身同士でも上司の心象が悪くなったり、どちらかが強制的に部署異動させられる会社もあったりしたようです。本来、恋愛は個人の自由ですから、社内恋愛を理由として、不公正な評価や人事異動の対象となった際、公的な場に訴え出れば、会社側に非があるとされる可能性もあります。しかし、恋愛関係が原因で職場に迷惑をかける例があったため、会社側がそうした措置をとるようになったという可能性も否定できません。
仕事を通して出会った恋愛で注意すべきこと
まず、仕事上の関係と恋愛感情を切り離して行動するのは大前提です。同じ職場内や、仕事を通じて知り合った人との恋愛は、こじらせると仕事のマイナスになるリスクがあることも理解しておきましょう。特に、自分の感情を抑えるのが苦手な人は、職場や仕事関係での恋愛は不向きです。「恋愛関係がうまくいっていても、破綻しても、仕事上の関係に影響させない」という強い意志を持てないようでしたら、仕事関係の人との恋愛は避けたほうがよいでしょう。もし、恋愛をオープンにできる職場だったとしても、第三者の視線を意識して節度を保つことは最低限のマナーです。
もうひとつは、仕事というフィルターを通したがゆえに起こる勘違いにも要注意です。能力が高く、仕事がデキるタイプにありがちなのですが、仕事中"スイッチ"が入った状態になっている人がいます。そういうタイプは、仕事をしているときのカッコよさや細やかな気づかいが、プライベートでは一切発揮されないことも珍しくありません。交際中もずっと"スイッチ"が入ったままで、結婚して一緒に暮らしてみたら、別人のようだったという話も聞きます。もちろん、そうしたギャップまで愛せる相手に出会えたら幸せですが、「だまされた」と思ってしまうと、そこからの道のり次第では残念な結末になることもあるでしょう。
節度を保てない恋愛は厳禁
あくまでも職場では仕事が優先であり、節度を保てない恋愛は厳禁です。恋愛がうまくいっているときは関係がよくても、感情の行き違いがセクハラやパワハラにまで発展するケースもあるようです。理性では、個人的な関係を仕事に持ちこんではいけないと理解していても、人間は、感情にひきずられて、自分では思いもよらない言動をとることがあります。恋愛が原因となって、仕事に悪影響を及ぼしてしまう可能性があることは理解しておきましょう。
同じ職場での恋愛ですと、たとえ関係が破たんしても仕事は続けなければなりません。当事者ではなく、周りの人も、好むと好まざるにかかわらず、気づかいを強いられることもあるでしょう。職場恋愛の当事者であったなら、その関係性を公の場ではけっして見せないこと。幸せアピールを控えることは最低限のマナーです。周りの人は、見て見ぬふりをしておくことが大人の配慮といえるかもしれません。
ライタープロフィール
Misa
ITベンチャーで企画、人材開発、広報などを経て独立。現在はコンサルタント、ときどきライター。ライターとしては、IT系以外、アニメ・マンガ、車から美容・健康まで何でもチャレンジ中。