パートから正社員に転職するには? 有利に進める方法や対策を解説

仕事の悩み・転職

今後、安心して働き続けたいと思い、正社員への転職を考える派遣・パート・アルバイトの方も多くいらっしゃると思います。
企業と直接雇用契約を結び、福利厚生を受けながら契約期間を気にすることなく働ける正社員へ転職するにはどのような方法があるのでしょうか。詳しく解説します。

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1.充実した福利厚生・安定を求めるなら正社員がいい!?

就職活動を行う学生が働きたい企業を選ぶ上で重視する項目として、「働きやすさ」「やりがい」「福利厚生」が上位に挙がります。

せっかく転職して正社員になるなら無理なく働ける環境で、「充実した福利厚生」「フレックスタイム制」「土日休み」などの自身の条件に合う企業を見つけましょう。

正社員の場合、福利厚生が充実し、安定して働ける企業が多くあります。

実際に派遣・パートと正社員ではどのような違いがあるのか、以下の項目で解説しているので参考にしてください。

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2.派遣・パート・正社員の違い

派遣・パート・正社員、雇用形態が違うと待遇はどのように異なってくるのでしょうか。それぞれの違いについてまとめてみました。

雇用形態 派遣 パート 正社員
勤務日数 派遣先による 比較的自由に設定できる 基本的に週5日(就業規則によって定められている)
勤務時間 派遣先をどこにするのかによって自由に選ぶことができる 自由に選べる 就業規則によって定められている
残業 あり・なしを選べる 応じるかどうかは自由 応じる必要がある
休日 派遣先による 比較的自由に設定できる 就業規則によって定められているが、休日出勤をしなければいけない場合もある
有給休暇 取りやすい 法律的には認められているが、取りにくい場合が多い 業務の都合によっては取りにくい場合もある
社会保険 一定の条件を満たせば、派遣先の社会保険に加入 働く時間が期間によって異なる すべて完備
転勤 派遣先による なし ある(拒否できない)
交通費 派遣先による(ない場合の方が多い) 支給されることが多いが企業によって異なる 多くは支給
ボーナス 派遣先による(ない場合の方が多い) ない場合が多い 会社業績にもよるが支給される企業が多い
雇用の安定 派遣されている期間のみの契約 基本的には有期雇用だが、雇用期間が5年を超えると無期雇用への転換可能 雇用期間の定めはない

3.パートから正社員に転職する方法

派遣やパートといった現状を抜け出し、正社員に転職しようと思った場合、できるだけ効率よく良い結果を出したいですよね。
そのためにはどのような方法があるのでしょうか。正社員に転職する方法をまとめてみました

3.1 現在の職場で正社員になる

現在働いている職場で正社員を目指せば、企業情報の収集や何度も面接を受けるといった一からの転職活動をする必要がありません。
また採用活動をすることなく、すでに自社のルールや業務を知っている人が正社員になるのは、会社側にとってもメリットになるでしょう。
実際、パートから正社員になれる人はいるのでしょうか。

「社員登用制度」があるかどうか

社員登用制度とは、主にアルバイトや契約社員として働いている従業員を、正社員として採用する制度のことを指します。この制度により、企業は優秀な人材を正社員として確保することができ、従業員は安定した雇用形態を手にできます。
ただし、社員登用制度は全ての企業で設けられているわけではありません。また、会社が定める評価基準を満たしていない場合、正社員に昇格するのは難しくなります。会社が社員登用制度を導入しているのにもかかわらず、正社員になるのを断られたという場合は、今一度会社が定める社員登用の基準を確認してみましょう。

前例+実績+企業規模もポイント

現在の職場で正社員になるには、今まで派遣やパートから正社員として受け入れた前例があるのかどうかが重要なポイントです。
前例があれば、上司や人事担当者も対応がしやすくなります。また、採用計画がしっかり整っている大手企業より中小企業の方が、正社員になれる可能性が高い傾向です。

現在の職場で正社員になるメリット・デメリット

メリットは、改めて情報収集や面接等といった転職活動を行わずに正社員になれることです。また、仕事の内容も理解しており人間関係もできているので、わざわざ一から仕事のやり方を覚える必要がありません。

デメリットは、正社員になり責任が重くなる分、自由になる時間が少なくなります。業務が多忙になり残業が発生すると休暇が取りにくくなる上に、場合によっては休日出勤を求められることもあります。

また、人事異動で違う部署へ配属され、これまで経験したことのない業務を覚える必要があるかもしれません。
労働時間やストレスが増える恐れもあることを理解し、後悔のない選択をすることが大切です。

3.2 紹介予定派遣で正社員になる

紹介予定派遣とは、最長6ヵ月の派遣期間終了後、本人と派遣先企業の双方合意のもとに、その派遣先企業の正社員または契約社員として直接雇用される働き方です。
今現在派遣で働いている場合は契約更新のタイミングで、正社員を希望するため紹介予定派遣での仕事をしたい旨、担当者に相談すると良いでしょう。

派遣会社も今までの勤怠状況、企業からの評価等の実績を見ているので、同じ派遣会社を利用するのであれば、現在契約している業務についてもしっかり勤め上げることが大切です。パートの場合は、まずは紹介予定派遣希望ということを伝え、派遣会社に登録に行く必要があります。派遣会社によって様々な特色があるので下調べをしっかり行いましょう。

派遣会社に登録するメリット・デメリット

メリットは、派遣会社は企業が表に出していない求人情報を持っている場合があり、自分では探すことのできなかった企業の求人を紹介してもらえる可能性があることです。
社内や人事担当者の雰囲気等も派遣会社の担当者から直接教えてもらえ、履歴書・職務経歴書の書き方、派遣期間就業前の面接も派遣会社が指導してくれます。

また直接雇用の前に実際働いてみて、自分が企業にあっているか事前によく考える期間もつくることができます。
デメリットは、自分が働きたい会社の求人がない場合や、経験やスキル不足といった理由で紹介してもらえない可能性もあるということです。

3.3 1番の近道?転職活動をして正社員になる

現在の仕事を一旦退職して一から転職活動をする、もしくは働きながら転職活動をする、この2つの方法が正社員になる1番の近道かもしれません。

仕事を辞めて転職活動か、働きながら転職活動か

転職活動は、仕事を辞めてからするのか、働きながらするのか迷うものです。
この2つの方法のメリット・デメリットをまとめてみました。

【仕事を辞めて転職活動】

メリット デメリット
情報収集や自己分析等、転職活動にじっくり時間をかけることができる 収入が途絶えるため、時間がかかればかかるほど生活への不安も大きくなる
転職活動優先にできるため、面接を同じ日に複数受けることも可能 転職活動が思うように進まない場合、その焦りから妥協してしまうことも出てくる
条件を満たせば所定の手続きで失業保険や早期再就職支援金等が受けられる 転職活動期間が長引くと自堕落な生活になってしまいがち

【仕事をしながら転職活動】

メリット デメリット
収入面で途絶えることがない 現在の業務を優先しなくてはいけないので転職活動時間が取りにくい。
働いていない空白の期間(ブランク)がなくなる 面接日程の調整が大変。
急ぎの求人や早期入社を希望する求人の場合、対応するのが難しい。
転職に伴う税金・年金・保険の手続きを自分で行う必要がない 短期間での引き継ぎや退職・入社手続き等で気疲れをしてしまう。ミスに注意。

年齢は若い方が有利?

2007年7月から2016年12月の期間に、DODAエージェントサービスを利用して転職したビジネスパーソン約12万人への調査によると、2016年下半期の転職者の平均年齢は32.5歳
となっており、2016年上半期から0.2歳アップしています。

また、調査を開始した2007年下半期は29.1歳だった平均年齢が、この10年間で3.4歳アップし、これまでで最も高い年齢となっています。
年齢が若ければ若い程、将来性が期待できるため有利になる傾向であることは変わりませんが、即戦力・豊富な経験・高い専門性を持った人材は、年齢問わず企業が積極的に採用する動きも活発になっています。

3.4 転職エージェントに頼り、転職活動を成功へ近づける

転職活動をする時、転職エージェントに頼れば、プロがあなたの経歴やスキルを客観的に判断し、応募書類の書き方や面接のノウハウ等を教えてくれます。
また経験豊富な担当者がサポートしてくれるので、安心して転職活動を行うことができます。
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4.パートから正社員に転職するために大切な3つのポイント

派遣・パートから正社員に転職するにあたって、事前に準備しておくべきこと、注意しておきたいポイントをご紹介します。

4.1 転職理由を明確にする

正社員になりたい理由が「安定しているから」というだけではNGです。
この理由だけでは採用担当には響きません。
「派遣やパートではできる仕事の範囲が決まってしまうので、もっと責任のある仕事にチャレンジしたい」等といった、仕事に対する熱意や「この人に仕事を任せたい」と思ってもらえるような回答を準備しておきましょう。

4.2 自己分析と情報収集をしっかりと

自分をアピールするためには、まずは自分自身を知ることが大切です。
自分の能力や性格、傾向を知ることによって、どのような仕事が向いているのか、逆にどのような仕事が不向きなのかを探る手がかりとなります。

また自分のスキルを磨くためにも、応募する企業の成長具合・業務内容・経営状況など、本当に自分がやりたいことができる企業なのかよく調べましょう。
合わせて会社の雰囲気や福利厚生なども把握し、働きやすい環境であるかを確認する必要があります。

4.3 応募書類、面接対策は万全に

複数社に応募する時、履歴書や職務経歴書を同じ内容にしてしまうのはNGです。
履歴書や職務経歴書は1番最初に自分をアピールするものです。
虚偽があってはいけませんが、その会社や求人内容に合わせて自分の職歴の見せ方や志望動機等の工夫をしましょう。

また添え状や封筒の書き方についても見直しておきましょう。ビジネスマナーは分かっていると思っていても、意外と忘れていたり、間違って覚えていたりする場合があります。
さらに面接に進むことができた場合には、その企業が出している求人に何を期待しているのかを理解し、その期待に応じた志望動機や業務経験、入社してからの意欲などをしっかり語れるように準備をしましょう。

5.パートから正社員になるのに適したタイミングは?

パートから正社員になるのに適したタイミングは人によって異なります。主婦の方であれば、子供が就学したタイミングや、教育費がかかるようになってきた頃が適切と言えます。

また、パートとして働く中で一定のスキルを身につけ、会社から成果を認められれば、「さらなるキャリアアップを目指したい」と感じるでしょう。

このように、ベストなタイミングは人それぞれなので、自分のライフステージや仕事の経験値などに基づいて判断することが大切です。

なお、ボーナスをもらうことを目的に6月や12月に正社員になっても、ボーナスの査定期間に正社員として勤務していなければ、満額はもらえない可能性が高くなります。査定期間の基準は企業ごと違うため、いつからもらえるのかは予め確認しておきましょう。

6.パートから未経験の職種に転職するのは難しい?

転職サイトを見ていると、「未経験歓迎」「未経験可」などの条件を見かけます。

しかし、実際は給与アップや勤務形態など理想の条件を満たして未経験の職種に転職するのは非常に難しいでしょう。

少しでも未経験で希望の職種に就けるようにするには、自分なりにアピールできるポイントを磨くことが重要です。

例えば、転職活動の前に勉強をして資格を習得・ビジネス英語を学ぶなどの努力をすることで希望通りの企業に転職できる可能性が高まります。

日々の生活が忙しくてなかなか勉強やスキルアップに時間を取れない方も多いと思いますが、理想の自分になるためには隠れた努力が必要です。

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7.まとめ

派遣・パートから正社員に転職する方法について説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。正社員になりたいと強く思うのであれば、しっかりと自己分析をして情報を集め、自分にあった方法で転職活動を行いましょう。


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