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更新日:2023/12/08

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どうすれば構造設計者になれる?転職に有利なアピール材料や資格は?

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「構造設計」は建築設計の一分野で、ダムや高速道路などの構造物や建築物について、強度や安全性などの基準を満たすことを目的とした設計を指します。建物の安全性を担保し、安心して利用できる建物を建てるためには欠かせない仕事です。
ここでは構造設計の仕事の内容と、転職する際に役立つ情報をご紹介します。

目次

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構造設計ができるのは建築士だけ

建築物は、大規模になるほど多くの人に利用されます。もし、建築物の倒壊、崩壊といった事故が発生すれば、直ちに人命の危険に直結し、経済的にも多大な損害が生じます。建築物にはデザインだけではなく、安全性の確保が必要不可欠です。そこで国は、資格制度によって設計ができる人に制限をかけました。
建築物の構造設計ができるのは、「建築士」の資格を持つ人のみとなります。建築士の資格には一級建築士と二級建築士、木造建築士があり、下記のような違いがあります。

建築士資格の違い

一級建築士

国土交通大臣の認可を受けた国家資格です。構造設計士・意匠設計士の多くがこの資格を持っています。学校、病院、劇場、映画館などは一級建築士にしか設計できません。また、階数が3階以上で延べ床面積が5,000平方メートル以上の建造物であれば、上位資格が必要になり、なければ法適合確認が必要になります。

二級建築士

都道府県知事の認可を受けた試験です。高さが13m以下で、尚且つ延べ面積が300平方メートル以下のコンクリート造など、設計する建物の大きさや建物の用途によって制限がありますが、一級建築士と同様に建築物の設計と監理を担当することができます。

木造建築士

二級同様に都道府県知事の認可を受けた試験です。こちらは地上2階までで、尚且つ延べ面積が300平方メートル以下の木造に限って建築物の設計と監理を担当することができます。

構造設計をしている建築士の上位資格

一級建築士などの資格を持ち、構造設計の実務経験を有する人向けの上位資格があります。

構造設計一級建築士

2007年に創設された国家資格です。構造設計一級建築士の資格を持っていると、一定規模以上の、高度な構造設計が求められる建物の設計を担当することができます。一級建築士よりも、設計に携われる建物の幅が広がります。
資格を取得するには、一級建築士として5年以上、構造設計の実務経験が必要となります。また、国土交通大臣の登録機関で講習を受講し、修了考査に合格することで資格を取得することができます。
一級建築士の資格を所持していても、構造設計一級建築士の資格を持っている人は少ないため、業界における需要はとても高くなっています。転職においても、優遇が期待できる資格といえるでしょう。

JSCA建築構造士

「JSCA建築構造士」は、一般社団法人日本建築構造技術者協会(JSCA)が、社会に推薦する構造設計者の資格として設けた民間資格で、2017年12月までの合格者は2,158人となっています。
構造設計一級建築士の中でも、特に豊かな専門知識と経験を持つ技術者として、構造の立案・設計から工事監理までを担当することができます。
資格要件としては、「一級建築士登録から4年以上の実務経験」「2年以上の責任ある立場での構造設計・監理の実務経験」「書類審査・筆記試験・面接試験の合格」といった規定があります。

構造設計者になるには

構造設計の実務経験は、設計事務所や総合建築業会社(ゼネコン)に勤めて積んでいくというのが一般的です。

構造設計ができる勤め先

  • 設計事務所:設計技術そのものを純粋に極めたい人向け
  • 総合建築業会社(ゼネコン):大規模なプロジェクトに関わりたい人向け

資格取得の支援をしてくれる会社は多い

構造設計を行う職場の多くは、高いスキルや資格を持つ技術者が多いほど人件費を高く見積もることができ、受注単価を上げやすいといった営業的な意味合いもあり、専門学校の斡旋や社内研修・講習の実施など、社員のスキル向上や資格取得に積極的です。せっかくですから、こうした制度の整っている会社に勤務したほうが、自分を成長させやすいことは確かでしょう。

構造設計者として転職するには

構造設計者としての転職を成功させるためには、構造設計に関わる資格の取得以外に、これまでに手掛けてきた構造設計の実績も重要となります。
ここで重要になるのは、実績の伝え方です。せっかくあなたが企業のほしがる人材だとしても、それが伝わらないのであれば、内定を勝ち取ることはできませんし、面接の機会すら得られないかもしれません。
ここでは、構造設計者のための、職務経歴書の書き方のポイントについてご紹介します。

構造設計者向け職務経歴書の書き方・ポイント

論理的な表現と読みやすい文章量

人事・採用担当は、職務経歴書のポイントになる言葉を拾い、応募者の全体像を把握するといわれています。書類選考の段階ではじっくり読まれないことを意識し、簡潔且つ論理的な表現を心掛け、A4用紙1~2枚のボリュームにまとめましょう。

応募企業に合わせた書き方を工夫

職務経歴書は人事・採用担当だけではなく、現場の部門長もチェックします。応募企業が求める経験・スキルを満たしているもの、今後の成果や活躍を期待させる内容を中心にまとめましょう。採用は現場の意見が優先されがちです。しかし、社風や好まれる人物像は人材を求める企業によって異なります。キャリアアドバイザーの企業情報やアドバイスを参考に、応募企業によって書き分けてみましょう。

職務経歴書を書く際は、こちらのサンプルを参考にしてください。

安全性を担保する構造設計の仕事。誇りを持ってチャレンジを!!

ここまで、構造設計者になるためのポイントをご紹介してきました。
建築設計というと、どうしても意匠設計のような華やかな仕事を連想する人が多いのではないでしょうか。そういう意味では、構造設計は地味で目立たない仕事です。しかし、建築物の安全性は、目に見えないながらも、建築物にとって最も重要な要素ではないでしょうか。世の中の人々の安全に貢献し、安心して建築物を利用してもらうために、構造設計は欠かせません。
構造設計という仕事にそのような価値を見いだし、誇りを持ってチャレンジしてくれる新たな人材を建設業界は待っています。

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マイナビエージェント編集部

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