製品の品質をコントロールする品質管理とは?仕事の内容や就職先について|求人・転職エージェント

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更新日:2022/07/06

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製品の品質をコントロールする品質管理とは?仕事の内容や就職先について

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品質管理とは、企業が自社の製品やサービスの品質を保証するため、企画、製造、出荷などを管理することをいいます。

ここでは、製造業における品質管理の仕事内容や、キャリアアップの方法についてご紹介します。

目次

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メーカーになくてはならない品質管理の仕事

メーカーにおける品質管理は、製品の企画から設計、製造、そして出荷までの全工程において品質管理の体制を作る仕事です。製品や企業によって求められる品質規格や合格基準も異なりますので、その製品特性や製造工程の全てを知り尽くしている必要があります。

「品質管理」と「品質保証」の違い

「品質管理」と「品質保証」は、どちらも製品の品質を合格基準に保ち、合格基準に達しない不良品の出荷を防ぐための仕事です。

品質管理は不良品を生産流通させないように管理をすることで、品質保証は製品をチェックして不良品を見つけたり、不良品が流通した場合の原因究明やレポート作成、対外的にはクレーム対応なども行ったりする場合があります。

また、企業によってそれぞれ部門を分けている場合と、同部門にまとめている場合があります。

品質管理の仕事はPDCAサイクルで進む

品質管理の仕事は「PDCAサイクル」で進みます。PDCAサイクルは、Plan(計画)、Do(実施)、Check(評価)、Action(対策)の頭文字を取ったもの。この4つを繰り返していくことで、品質は改善されていきます。

Plan(計画)

不良品や事故が起きたときの報告書などから、再発防止策を策定します。マニュアルを作成することもあります。

Do(実施)

策定した再発防止策を実行します。マニュアルがあれば実行を徹底させます。

Check(評価)

品質管理担当者は、日常的に工場を巡回しながら改善すべきポイントを探します。

Action(対策)

問題が見つかれば改善を行います。不良品が発生した場合は調査をし、どの工程から起きたミスなのかを突き止めます。そして報告書を作成します。

品質管理のマニュアル「作業標準書」と「QC工程表」

品質管理において、マニュアル作成はとても大事です。マニュアルがあれば誰でも同じ作業ができ、品質が安定しますし、不良品の発生した原因を探る手助けとなります。

作業標準書

作業標準書は、誰が作業しても同じ製品が出来上がるように、手順を定めた文書です。

QC工程表

QC(Quality Control)工程表は、原料から完成・出荷までの流れが一目でわかるように作られた表です。

品質管理に向いている方

品質管理の仕事に向いているのは、何が起きても大丈夫なように対応策を準備しておける、リスクマネジメント能力に長けた方です。また、常に経過をチェックし、問題点を発見していく視点も求められます。

製品の企画、生産、出荷まで部門を越えたチームを組んでの作業が基本ですから、周囲への細かな気配りも必要です。チームワークが必要な作業であり、適切なリーダーシップも求められます。

品質保証・品質管理の仕事に役立つ「品質管理検定(QC検定)」とは?

品質保証・品質管理の仕事に活かせる資格には「品質管理検定(QC検定)」があります。

品質管理検定(QC検定)の内容

品質管理検定(QC検定)は、品質管理に関する知識を問う検定です。一般社団法人日本品質管理学会の認定下で、一般社団法人日本規格協会と一般社団法人日本科学技術連盟が主催しています。

試験は年2回、3月と9月に実施されています。1級から4級まで、それぞれの級の対象は以下のとおりです。

1級:企業内において品質管理部門や技術系部門など、品質管理の仕事をしている方
2級:品質管理の仕事を専門にしているわけではないが、自分の部署で品質に関わる問題を自ら解決する
3級:品質管理の仕事を専門にしているわけではないが、品質管理の手法を理解している方、小規模企業で品質管理に携わっている方、大学生、高専生、工業高校生など
4級:人材派遣企業などに登録している派遣社員、未経験者、大学生、高専生、高校生など

品質管理検定(QC検定)の難度

2017年9月の品質管理検定(QC検定)の合格率は、46.88%となっています。第1回(2005年12月)の検定の合格率は86.59%で、検定の開始以来、合格率は下がり続けています。

初級である4級の合格率は、検定開始以来80~90%前後と、高い水準を推移しています。初級に関していえば、難度は高くないといえるでしょう。

品質管理検定(QC検定)の資格の活かし方と履歴書の書き方

品質管理検定(QC検定)を履歴書に記載するときには「品質管理検定(該当級)級 合格」と記載します。

品質管理検定は、たくさんの業界団体が協賛しており、取得を推奨しているため評価が高いといわれています。忘れずに履歴書に記載しましょう。

品質管理担当者の職場やキャリアアップは?

品質管理の担当者は、どのような業界で働いているのでしょうか?キャリアアップについても確認しましょう。

品質管理担当者の就職先

品質管理の仕事が必要とされる職場として、主に製造業の工場などが挙げられます。

品質管理検定(QC検定)の協賛団体には自動車業界、機械業界、鉄鋼業界、化学業界、情報技術産業界、教育機関などがあり、協賛企業にも日本の名だたる大手製造業が名前を連ねています。

品質管理の仕事のキャリアアップ

品質管理の仕事は、企業や製品により合格基準や製造工程などの内容が異なるため、自分が学んできた知識や経験が活かせる職場を選んでキャリアアップしていくのが理想的です。まったく異なる業界への転職は、ハードルが高いようです。

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執筆・編集

徳田 正広

株式会社マイナビ所属。製造業専任のキャリアアドバイザー歴6年。機械、電気、ソフト、化学等、領域問わずキャリア支援の実績あり。前職は機械設計エンジニアだったため、エンジニアの気持ちに寄り添った支援を心掛けております。

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