転職1ヵ月で会社を辞めたいがどうしたらいい?辞める前に知っておきべきこと
転職してから1ヵ月後は、まだ試用期間である場合も多いでしょう。しかし、この時点で「仕事が合わない」と感じてしまうこともあります。
このようなときに、会社を辞めることはできるのでしょうか?ここでは、辞める場合に覚悟しておくべきリスクや注意点と、それでも辞めたい場合の対処法をまとめました。
転職1ヵ月でも会社を辞めることはできる
日本には職業選択の自由があります。たとえ転職して1ヵ月しか経っていなかったとしても、仕事を辞めること自体に問題はありません。
民法上は、辞める14日前までに連絡をすれば、就業期間を問わず、仕事を辞めることができると定められています。
就業規則を確認
会社ごとに定められている就業規則では、退職の意思の告知を14日よりも前に設定している場合が多くなります。いくら法律上問題がないといっても、雇用されている状態ですから、基本的には就業規則に従いましょう。
「辞めたい」と思ったら、まずは、就業規則を読み、退職をする際にどのような手続きをとればいいのかを確認してください。なお、就業規則は従業員に周知することが、労働基準法で定められています。どこにあるのかわからないときは、総務担当者や上司に問い合わせましょう。
会社から拒否されたとしても辞められる
入社して1ヵ月で「辞めたい」と上司に伝えた場合に、「入社したばかりで辞めるなんて許せるわけがない」「辞めるなら研修費を払ってもらう」などと、退職を拒否されるケースがあるかもしれません。しかし、このような行為は法律上認められるものではありません。
「辞めさせない」ことも、「研修費を負担させる」ことも、会社側にはできないことです。
このような場合は、退職届を内容証明郵便で送付したり、メールでやりとりを行ったりするなど、後に残る形にすることが重要です。会社がどうしても退職手続きをとってくれないときは、労働基準監督署に相談するのもひとつの方法です。
転職1ヵ月で会社を辞めるリスク
ご説明したとおり、転職1ヵ月で会社を辞めても、法律的には何の問題もありません。しかし、このような短期での離職が、リスクを伴う行為であることも覚えておく必要があります。
短期離職者になってしまう
転職1ヵ月で会社を辞めたという履歴が残ってしまうため、次の仕事を探す際、「どうしてこんなに早く辞めたのか?」「うちの会社もすぐに辞めるのではないか?」と思われるリスクが高まります。
また、転職回数も1回分プラスされますから、長期的に見ても「職を転々としている」という印象を抱かれかねません。
会社に在籍した履歴は雇用保険に残る
雇用保険には、たとえ短くとも会社に在籍した履歴が残ります。「隠しておけばばれないだろう」というわけにはいきません。短期離職者であることを隠すために、履歴書に虚偽の内容を書いて採用されても、後から事実が判明した場合、大きな問題につながる可能性もあります。
たとえ短期で離職したとしても、それを申告しないわけにはいかないのです。
在職中に次の仕事を見つけるのがベター
在職中に転職活動を始め、次が決まってから辞めることで、短期離職のリスクを軽減させることができます。
たとえ短期離職であっても、次が決まっていて、そこに長く勤められるのであれば何ら問題はありません。「辞めたい」と思ったときは、辞めることにばかり意識が向きがちですが、「いつ辞めるか」「どのように切り出すか」ということだけでなく、その後の生活や仕事についても考えておきましょう。
転職1ヵ月で辞めたくなったときに試したい5つのこと
転職して1ヵ月しか経たないのに辞めたくなってしまったときは、まず、次の5つのことを試してみてください。
落ち着いて考える時間を持つことで、自分が本当に望んでいるものは何かを見極めましょう。
1.なぜ今の会社を選んだのかを思い出す
たとえ今は辞めたいと思っていても、入社する前は明るい希望を持っていたはずです。そもそも、どうして今の会社を選んだのかを思い出してみてください。
その希望が叶わないから辞めたいと思っているのでしょうか。それとも、まったく別の問題があるのでしょうか。
入社したときの気持ちを思い出すことで、目の前の小さな不満ばかりを意識して、本来の希望を見失っていたことに気付けるかもしれません。反対に、「この会社なら希望を叶えられると思ったことが間違いだった」と感じることもあるでしょう。
後者であれば、なぜ齟齬が生まれてしまったのか、どうすれば希望を叶えられる会社を見つけられるのか考えてみてください。
2.今の会社で得られることはないか考える
たとえ不満があったとしても、今の会社で得られる社会人経験や学べるスキルもあるはずです。
思っていたよりも仕事が苦しいと感じていても、それは入社して1ヵ月しか経っていないからかもしれません。仕事に慣れてくれば、スムーズに業務を進められるようになり、大きな力をつけられる可能性もあるはずです。そのスキルは、自分のキャリアにとって魅力的なものではないでしょうか。
今の会社に居続けた場合に得られるスキルや知識について、あらためて考えることも大切です。
3.不満に思っている点の改善を目指す
会社を辞めたいと思うからには、何かしらの不満を抱えているということ。まずは、その不満を具体化してみましょう。
たとえば、「アポの電話がまったくうまくいかないのが辛い」と感じているのであれば、アポが取れている人に取り方を相談したり、話し方をまねしてみたりすることで問題が解決するかもしれません。また、同僚や上司に仕事がうまくいかないことに悩んでいると、相談してみるのもいいでしょう。
今の会社に居続けたまま、自分の働き方を変えて解消できるのであれば、早期離職というリスクを冒す必要もないのです。
4.試用期間が終わるまで粘ってみる
入社して1ヵ月しか経たない場合、まだ試用期間中ということも多くあります。試用期間中と実際に配属されてからでは、働き方や周囲の人も変わる可能性があります。辞めるかどうかを決めるのは、その後でも遅くはありません。
「辞めたい」と感じても我慢できそうであれば、ひとまず試用期間が終わるまで様子を見てみるのもひとつの方法です。
5.他人に状況を話して客観的な判断をしてもらう
自分一人で考えていると、どんどんネガティブな方向へ思考がいってしまうことがあります。自分が抱えている不満が、どの程度正当なものなのかを客観的に判断してもらうためにも、第三者に相談してみることをおすすめします。
人に話すことは、自分の考えを整理し、他人に理解してもらえるように説明するということです。その過程を通して、新たな気付きが得られることもあります。信頼できる相手に現状を相談し、どう進むべきなのか話し合ってみてください。
ただし、「辞めたい」気持ちが強くなりすぎると、そもそも客観的な説明をすること自体ができず、実際よりも大げさに話をしてしまうこともあります。現状を正しく理解してもらうためにも、冷静に事実を伝えるように努めましょう。
それでも辞めたい場合は無理をしない
耐えがたいパワハラにさらされていたり、極度の長時間労働をしいられていたりする場合、退職までの時間が長くなればなるほど、ストレスを受け続けることになり、体調を崩しかねません。
勢いで辞めてしまうことはおすすめできませんが、あまりにもストレスが強く、労働環境の悪い企業に入社してしまったと感じている場合は、無理に耐え続ける必要はありません。体を壊してしまうくらいなら、すぐに辞めてしまったほうがいいでしょう。
勢いで行動せず、視野を広く持つことが大切
短期離職はできるだけ避けたいものですが、負担にしかならない仕事を続けていて体調を崩してしまっては、元も子もありません。
また、一人で思い詰めていると、後先を考えない退職や転職をしてしまったり、心身に負担をかけてしまったりするおそれもあります。自分の内面を見つめ直したり、信頼できる第三者に意見を聞いたりして、視野を広げてみましょう。
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