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アジャイル開発のメリットとデメリット、何でもOKではない?
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アジャイル開発のメリットとデメリット、何でもOKではない?

2019.06.26

 
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アジャイル開発は、2000年以降に登場したソフトウェア開発手法のひとつです。アジャイルは「すばやい」「俊敏な」という意味で、その名のとおり、それまで主流だった開発手法と比較すると開発期間を大幅に短縮できるといわれています。

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アジャイル開発の特徴と3つの開発手法

アジャイル開発では、反復 (イテレーション) と呼ばれる短い開発期間が採用されます。開発対象を1~4週間程度で開発できる小さな機能に分割し、反復ごとに1つの機能を開発します。この反復を繰り返して、1機能ずつ追加的に開発していく形をとります。

一般的には反復が終了するごとに、新しい機能が追加されたソフトウェアをリリースします。同時に機能の優先度などを評価し直し、次に着手すべき機能を決定します。

そのほか、対面のコミュニケーションによる意思疎通や開発中のソフトウェアを最も重要なプロジェクトの進行管理の尺度とする点、開発者だけでなく、プロジェクト関係者全員が同じ場所にいることが推奨されるなどの特徴があります。アジャイル開発の主な開発手法をご紹介します。

・スクラム
アジャイル開発ではもっとも有名な手法。集められたメンバーが協力してチームとなって推進します。計画立案から進行管理、動作確認などをメンバー主導で行うため、チーム内のコミュニケーションがもっとも重視されます。もしも、コミュニケーションの不全が生じると、機能の不具合や納期遅延につながるリスクがあります。

・エクストリーム・プログラミング(略:XP)
計画の順守より変更に対応する柔軟性を重視します。技術面を重視するため、プログラマー主導の開発手法とも言われます。「コミュニケーション」「シンプル」「フィードバック」「勇気」の4つの価値を共有することが推奨され、特に仕様や設計の変更に立ち向かう「勇気」が重視されます。

・ユーザー機能駆動開発(略:FDD)
適切な間隔で、ソフトウェア(機能)の提供を繰り返す手法です。顧客にとっての機能価値(feature)という観点で開発が進められます。そのため、最初にビジネスモデリングを実施し、ユーザーのビジネスの「見える化」を行います。



アジャイル開発のメリット・デメリット

ソフトウェア開発における重要課題のひとつである、納期短縮を実現できる点がアジャイル開発の魅力ですが、デメリットがないわけではありません。

<メリット>

・文書作成を最小限にできる
対面のコミュニケーションによる意思疎通と、実際に動くソフトウェアを進行管理の尺度とすることで、作成される文書の量が減らせます。

・従来の開発手法と比較して、納期を短縮できる
詳細な仕様や進行計画などの上流工程、文書作成の工数が削減されます。

・手戻りする工数が少ない
開発対象を最小化しているため、不具合が発生した際の手戻りが少なくなります。

・顧客満足を得やすい
仕様変更や機能追加に柔軟に対応でき、開発途中でも顧客のニーズを取り入れやすくなります。

<デメリット>

・プロジェクトの方向性がブレやすい
詳細な仕様を決めずに着手するため、顧客ニーズに応えて改善を繰り返し、追加・変更が重なって当初の計画から大幅に変わってしまうことがあります。

・納期遅れが生じやすい
チーム単位で「開発~リリース」の工程を反復するため、全体像としてのスケジュールや進捗状況が把握できなくなり、納期に間に合わなくなるケースがあります。これも初期に厳密な進行スケジュールを設定しないことが進行管理の難しさにつながります。

何でもOKではない?アジャイル開発

アジャイル開発の魅力は納期を短縮できることと、仕様の変更や機能追加がしやすい点にあります。そのため、トレンドへの迅速な対応が求められるWebサービスやスマートフォンアプリの開発には適しています。変化に強い開発手法と言ってもよいでしょう。

逆にアジャイル開発が向かないプロジェクトとしては、基幹系システムなどがあげられます。段階的な機能追加で変化に対応するより、定められた仕様と納期を厳守してリリースすることが求められるからです。

開発する対象や顧客のニーズに合わせて、最適な開発手法を選択する検討する必要があります。そのため、プロジェクトの特質にあわせて、アジャイルとウォーターフォールモデルの手法を併用する企業もあるのです。

原稿:Misa
ITベンチャーで企画、人材開発、広報などを経て独立。現在はコンサルタント、ときどきライター。ライターとしては、IT系以外、アニメ・マンガ、車から美容・健康まで何でもチャレンジ中。

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