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オフィスワークへのAI導入を加速する「RPA」とはどのようなものか?
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オフィスワークへのAI導入を加速する「RPA」とはどのようなものか?

2019.05.15

 
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オフィス業務における単純作業をソフトウェアロボットによって自動化するRPAが、大手企業を中心に普及しはじめています。金融・流通・小売などのさまざまな業種で、大幅なコスト削減や業務の効率化をもたらしているRPAについて、紹介していきます。

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どう違う?RPAとAI

RPAとはRobotic Process Automationの略で、ロボットによるプロセスの自動化という意味です。ここでいうロボットはソフトウェアであり、たとえば、デスクトップ画面上の操作を、ルールに基づいて自動的に再現する技術もその1つです。

実際のオフィス業務では、一定のルールに基づいて数値の入力や転記作業が非常に多いものです。経理の伝票入力などはその代表例といってよいでしょう。ソフトウェアロボットは、画面上のアプリケーションやシステム画面を識別し、事務職の人間が行うPC操作を自動的に実行します。連携していないシステム間でもウィンドウをまたいでコピー、貼り付けなどの作業を実行し、システム間のデータ移行などを行うことができます。作業するソフトウェアロボットは「デジタルレイバー」や「仮想知的労働者」などと呼ばれます。

そこで、AIと、どう違うのかと考える方がいらっしゃるかもしれません。RPAとAIの違いは、人間が定めた処理フローを実行するか、システムが処理フローを判断して実行するかの差異です。RPAに自律的な学習能力と判断を付加したものがAIと考えるとわかりやすいでしょう。

RPA:人間が定義した処理フローを実行するのみ (ルールによる自動化)
AI : システムが処理フローを判断して実行する (判断による自動化)

RPAとはどんなもの

RPAは手順やルールにしたがって繰り返す単純な事務処理や、多くの書類を管理する業務に適しています。業種でいえば銀行、生保、リースなどの金融系や、総務、人事などの管理部門の定型業務への導入が現在の主流となっています。

RPAにはClass1~3があり、搭載機能や適用対象となる作業の難易度に応じて、以下のように分類できます。Class2、3は機械学習を導入し、自律的な判断ができるAIです。

Class1:RPA(Robotic Process Automation)
複数アプリケーションの連携を必要とする単純作業

Class2:EPA(Enhanced Process Automation)
非構造化データを扱う作業のシステム化、ビッグデータの解析、出力など。
例)アンケート用紙の集計、自由記述の分析など

Class3:CA(Cognitive Automation)
データを加味して多様な選択肢、場合によっては前例のない選択肢を提案



RPAでオフィスワークはどう変わる?
普及のカギは?

2025年までに、全世界の3分の1程度、知的労働者1億人以上の仕事がRPAに置き換わるという説があります。RPAを導入した金融機関では年間8,000時間の事務作業の削減を実現しています。RPAはコスト削減だけでなく、ヒューマンエラー減少による業務の品質向上にもつながり、生産労働人口減少への救世主となるかもしれません。

大手企業への導入が中心ですが、実際に、少子高齢化による求人難や人手不足に直面しているのは中小企業も同じです。むしろ大手以上に深刻といえるでしょう。いずれは中小企業向けのRPA製品も登場するでしょうが、導入にあたってはソフトウェアでは解決できない部分がネックとなります。

RPA導入にはデータの構造化や業務の標準化が必須です。業務フローが整備された大手企業では、この点で問題がありません。しかし、中小企業では業務フローの見直しから着手しなければならないケースがあります。自社で業務フローの改善を行うノウハウやリソースを持たない企業も少なくないでしょう。そうした部分を補完するサービスが、中小企業へのRPA普及のカギとなるのではないでしょうか。

原稿:Misa
ITベンチャーで企画、人材開発、広報などを経て独立。現在はコンサルタント、ときどきライター。ライターとしては、IT系以外、アニメ・マンガ、車から美容・健康まで何でもチャレンジ中。

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