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未経験からITエンジニアへの転職に役立つIT基礎知識(4)IT業界に「向いている人?」「向いていない人?」
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未経験からITエンジニアへの転職に役立つIT基礎知識(4)
IT業界に「向いている人?」「向いていない人?」

2019.03.01

 
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これまで、IT業界やITの仕事に携わっていくうえで重要となるスキルについて私なりに語ってきた。今回はIT業界に「向いている人」「向いていない人」という観点で話してしてみたいと思う。

古川正寿

世間では「あの人は才能がある」とか「才能がない」などという言葉を時々耳にすることがある。私はそんな話をしている人が身近いたら必ずこう話す。

「才能があってもそれを磨き育てる努力をしなければ才能は本当に開花しない。」

「植物で例えれば才能はとても小さくて、か弱い種でしかない。」

「とても小さな種を土に植え、水をやり、時には肥料をやり、日の当たる場所に置くのはすべて自分自身。」

私は「才能」や「センス」という言葉で人や物事を判断する人をあまり好まない。そのような人の殆どが自分自身に様々な才能という種を持っているのにそれを見つけ育てる努力をしない人が多いからだ。このことはIT業界に限ったことではなく、世の中のあらゆる職業に言えることではないかと思う。メディアに取り上げられるスポーツ選手などはとても分かり易い例の1つではないかと思う。一流アスリートであればあるほど自分を高めようとする努力を怠らない。才能を自覚し、努力する人には必ずそれをサポートし大きくしてくれる存在が現れる。そしてさらに大きく成長していく流れが出来る。

これを読んでいるあなたも一度、自分の才能やセンスについてゆっくり考えて棚卸しをしてみてはいかがだろう。

話が少し横に外れてしまったが、「向いている人」「向いていない人」について話を進めることにしよう。これから話すことはITの世界でどのような存在として仕事をしていきたいかというところでも内容が大きく変わってくる。例をいくつかあげてみよう。

(ア)普通にエンジニアとして生活ができれば良い。
(イ)世界に羽ばたいてエンジニアとして活躍してみたい。
(ウ)一生涯一流のエンジニアとして活躍していきたい。
(エ)将来起業して起業家として成功したい。

私の場合は、(ウ)と(エ)の両方ではないかと思う。しかし、(ウ)をしっかり意識してどのように自分を磨いていけば良いかを考え始めたのはIT業界に入り、5〜6年が経った30代になる頃だったし、(エ)を意識して準備を始めたのは30代の後半だった。思い描く姿は人によって変化していくことも理解しておくべき重要な事柄であり、私自身、まだまだ努力不足を感じながら1ミリでも良いから成長しようと日々様々なことに取り組んでいる。



話を少しでもイメージしやすくするために、あなたがIT業界に入り成長していく姿を、小さな種がやがて大きな美しい花を咲かせる植物の成長に例えることにする。

植物の成長

①~③の段階はIT業界で活躍していくために必要な知識を学んで成長している段階だ。企業に就職し研修などでITの基礎を学んだ後、現場のOJTなどを通して知識を深める努力をしている段階だと思って欲しい。植物でもこの段階は見る見るうちに成長して大きくなっていく時期だが、まだまだか弱く、少しの環境の変化でも枯れてしまう可能性が高い。

成長が止まったり、枯れてしまう状況を「向いていない」と考えてもらえば良いだろう。

④〜⑥は自身の方向性を見つけ、更に成長している段階だと考えて欲しい。植物もこの段階になると大地にしっかり根を張り、環境の変化にも強くなる。それぞれの段階でどの程度の時間が必要になるかはその人次第になる。

①~③の段階で「向いていない人」のほとんどは自分自身で直ぐに「向いていない」と判断して業界を去ってしまう。ケースは様々だが、多いのは次のようなケースだ。

A)理解しなければならない情報の多さに圧倒されてしまった。
B)課題をじっくり考え、整理して答えを出していくという行動が苦手。

ケースA)の人は、得た知識をきちんと整理し、再度確認していく行動が出来ていない人が多い。また、そのような人に限って理解できていない事を自覚していないから質問ができない。

このような時期、私の場合はノートを2冊用意した経験がある。1冊目のノートには、日中に得た知識や理解できなかった部分の質問と回答を書き、帰宅後、もう1冊のノートに日中に書いた内容を丁寧にゆっくり書き直し、確認をする。更に不明点が出てきたら、その質問と回答をまとめる。地味なようだがこれがとても効果があった。ノートをまとめることで自分なりのIT辞書を作ることができ、いつでも見直すことができる。私はこれを3年くらい実践していた。

また、大脳生理学的な観点でも、自身でノートに書いてまとめた方が、文書を読むだけやノートがわりにパソコンを使いキーボードで内容を入力するだけよりも、脳への定着率が高くなるという。

ケースB)の人は課題全体を俯瞰して捉えそれを細かく分解し、分析して理解していく行動ができない人に多い。私は諸先輩から「自分なりで良いからとにかく図を書いてみろ。」と何度となく言われたことを覚えている。与えられた課題を別な表現方法で段階的に変換する作業によって、内容をしっかり理解するとともにどのような答えを出すべきかを把握するのに役立つ。特にプログラミングなどロジカルな課題には効果が大きい。

「向いている」「向いていない」という一言で違いを言ってしまえば「情報整理」や「情報分析」を少しずつでもいいので繰り返していけるかが差になるのではないかと思う。

「向いていない人」はどこかのタイミングで自分にはもう無理だと結論付けてしまう。

「情報整理」や「情報分析」を続けていくことで、無意識ではあるがIT業界では必要な才能(能力)を磨いていることになる。これが植物に例えるならば水をやり、肥料をやり、日の光に当てることになるのではないだろうか。

④〜⑥の段階でも大きな差が出てくる。一人前のエンジニアとして活躍するようになるといくつかのパターンに分かれてくる。

A)一人前なのだから、今のスキルでこれからも仕事をしていけばいいと思う人。
B)今の知識やスキルをもっと高めてキャリアアップしていこうと思う人。

パターンのA)の人はこれで成長が止まってしまうし、実はこのパターンの人が大変多い。IT業界では常に新しいテクノロジーが登場し世の中を変えている。新しいテクノロジーが登場する速度は年々速くなっているし、それが世の中で利用される速度もどんどん速くなっている。IT業界を広く俯瞰して捉え、どのような進化をしていくかを自分なりに見極めて情報収集やスキリアップを怠らない人は⑤から⑥へと段階を進めていく。人それぞれではあるが自分の描いた人生のビジョンを実現していく。④の段階でA)のパターンになってしまうと、IT業界の変化に取り残されて自分の活躍する場の変化について行けず、仕事を失う可能性が出てきてしまう。

「向いている」、「向いていない」という事の本当の姿はどこで自分の成長や可能性を広げていくことを止めてしまうか、なのかもしれない。

原稿:古川正寿(ふるかわ まさとし)

1964年4月3日生まれ。
株式会社フルネス 代表取締役CEO
https://www.fullness.co.jp/
【略歴】1997年、有限会社フルネスを設立。当初はフリーランスのSEとして、システム開発から技術コンサルティング、書籍執筆、雑誌への寄稿、セミナー活動など幅広く手がけていたが “現場任せの教育”に異議を唱え「忙しい日本のエンジニアに、もっと学びの場を」と、次第に教育研修をメイン事業に。
2003年、株式会社に組織変更。現在のメイン事業はIT研修とシステム開発。多数の有名大手企業に、幅広いジャンルの教育研修を展開。
特にSpring4、Go、Python等最新の技術についは注力し研修を行っている。

【フルネス紹介動画】https://youtu.be/jrajYySsMrY

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