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「VR」、「AR」、「MR」の違いと特徴、技術的に融合した「XR」の活用例とは!?
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「VR」、「AR」、「MR」の違いと特徴、技術的に融合した「XR」の活用例とは!?

2019.02.20

 
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VRゴーグルは100円ショップでも売られるようになっています。もちろん、簡素な造りの品ですが、VRが身近になったことがあらためて実感されます。ゲームやアミューズメント分野を飛び出し、VRはさまざまな分野で活用されはじめています。

Misa

VR、AR、MRの違いと特徴

VR(バーチャルリアリティ)は、日本語では「人工現実感」または「仮想現実」と訳されます。どちらかというと「仮想現実」のほうに馴染みがあります。VRの前身技術は1930~50年代に使用された、パイロット育成のためのフライトシミュレータ「Link Trainer」(開発者エドウィン・リンク)といわれています。

VR(仮想現実)/Virtual Reality(バーチャルリアリティ)
VRは、ユーザーの五感を刺激することで、そこにないものを理工学的に作り出す技術です。ユーザーがヘッドマウントディスプレイなどを装着して、コンピュータ上の仮想世界に入りこむコンテンツが主流です。

AR(拡張現実)/Augmented Reality(オーグメンテッドリアリティ)
コンピュータ上の仮想世界であるVRに対し、ARは現実の中に仮想現実を付け加える技術です。現実にCGなどのデジタル情報を反映させるので拡張現実と呼ばれます。ユーザーはアプリを通してARを体験します。世界的な大ヒットとなった「ポケモンGO」はAR技術の活用例です。

MR(複合現実)/Mixed Reality(ミックスドリアリティ)
MRはVRとARの上位にあたる技術で、CGなどで構築した仮想世界と現実世界の情報を組み合わせて、仮想世界と現実世界を融合させます。現実世界に仮想世界を重ねあわせて体験できるため、シミュレーションなどの分野で活用されています。

日本の理化学研究所が開発したSR (Substitutional Reality;サブスティチューショナルリアリティ、代替現実)は、仮想世界を現実に置き換えて認識させる技術です。被験者にヘッドマウントディスプレイで全方位の映像を見せる実験で、現実の映像を過去の映像に置き換え、過去の映像を現実のように体験させることに成功しています。これらは技術的に融合し、それぞれの境界が曖昧になっている部分もあり、 XR(クロス・リアリティ)と総称されることも多くなっています。

VRの活用例

さまざまな分野でXRの利活用が始まっています。不動産での物件紹介、家具やインテリアなどのコーディネイト例、実際の間取りへの配置など、平面図だけではイメージが難しいものですが、現実に近いイメージを見せることができます。自動車業界では、開発工程では3DデータをVRで確認することで作業を効率化し、開発コストの削減に成功しているほか、カラーラインナップをVRで揃えたり、ショールーム丸ごとVR化したりするケースもあります。

また、XRは作業手順を学ぶ研修にも有効です。NASAは1980年代からさまざまな訓練にVRを活用していますが、医療や介護分野も普及が進んでいます。特に医療では研修以外にも、CT画像データのMRで手術前にシミュレートにも活用されています。

脳が騙される?クロスモーダル現象

諸説ありますが、人間の体感は視覚から得る情報が80%以上、聴覚と合わせて90%以上といわれています。ヘッドマウントディスプレイで視覚と聴覚を支配されることで、仮想世界への没入感が実現しやすくなり、「クロスモーダル現象」を起こすことがあります。クロスモーダル現象とは、仮想体験によって実際には起こっていない感覚を得る現象で、たとえば、大トロの映像を見ながらアボカドを食べると、大トロの味がするということが実際にあるそうです。脳が仮想現実に騙されるような感じですね。

これは五感(視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚)のうち、ある感覚が刺激され、実際には刺激を受けていない感覚を、脳が補完してしまうことで起こります。もともと人間の感覚は独立して機能するものではなく、複数の感覚からくる情報を脳が組み合わせて捉えています。五感からくる情報を補完するのは、人間の脳にとってはごく普通のことなので、より現実に近づけた VR によって、クロスモーダル現象を起こしやすいのは当然ですね。

原稿:Misa
ITベンチャーで企画、人材開発、広報などを経て独立。現在はコンサルタント、ときどきライター。ライターとしては、IT系以外、アニメ・マンガ、車から美容・健康まで何でもチャレンジ中。

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