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ITエンジニアからITコンサルタントへ!顧客に支持されるIT人材になるには 第1回
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ITエンジニアからITコンサルタントへ!
顧客に支持されるIT人材になるには 第1回

2018.11.01

 
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わたしは約10年間、事業会社でシステムエンジニアとして従事し、30代前半でコンサルタントに転身、現在はBtoB企業のデジタル活用を支援するコンサルティング会社の経営に携わっています。

キャリア形成の中で大きなターニングポイントとなったのが、ITコンサルタントへの転身でした。エンジニア時代にはほとんど意識をしてこなかったスキル、視点・考え方に出会い、試行錯誤をしながら壁を乗り越えていったことが大きな財産となりました。

お客さまから真に頼られるIT人材になるためには、専門スキルに加えてどのようなことが求められるのか、これからITコンサルタントを目指す皆さんにお伝えしたいと思います。

猪目大輔

専門スキルだけでは評価されない
コンサルタントの世界

コンサルタントに転身して最初に直面した壁が「専門スキルだけでは評価されない」という現実でした。システムエンジニア時代と違ったのは、ITリテラシーがそこまで高くない文系のお客さまにシステムのことを分かりやすく伝えるスキルが強く求められることでした。

文系の方にシステムのことを分かりやすく伝えるためには、ヒューマンスキル(対人関係能力)やコンセプチュアルスキル(概念化能力)が重要となるのですが、コンサルタントに転身したばかりのわたしはこの部分が明らかに不足していました。

転身して間もなく、とあるプロジェクトで一緒になった非常に高度なITスキルを持っていたIT人材がいたのですが、 “分かりやすく伝えるスキル”が弱いことでお客さまからは大して評価されていませんでした。

その一方で、ITスキルはそこまで高くはないが“分かりやすく伝えるスキル”はとても高いIT人材がおり、お客さまからの評価は抜群でした。

このような経験を経て、わたしは「お客さまからみたIT人材の価値」は、下記のように見られていると感じました。



どんなに高いITスキルを持っていても、その価値を最大化するためにはヒューマンスキル(対人関係能力)とコンセプチュアルスキル(概念化能力)を高めていかないと評価されない。これからITコンサルタントを目指す皆さんにまず知ってほしいのは、この現実です。

相手に応じた伝え方の引き出しを増やす

どうしたら自分よりも一回り以上年齢が上のお客さまから信頼して頂けるか?

「専門スキルだけでは評価されない」壁に直面し、お客さまは何を知りたがっているのか、何に価値を感じてくれるのか、を強く意識するようになりました。

ミーティングの場で部長、課長、担当者がそれぞれどんな話に関心を示すのか、観察していると、同じテーマの話でも反応するポイントが明らかに違うことが分かるようになりました。



例えばセキュリティであれば、どのような技術が使われているのか、同業他社はどこまでやっているのか、対策を取らなかった場合のリスクは何があるのか、などポジションによって関心事は異なります。

こういった視点・考え方の違いを意識しながら資料作成・説明をするように心がけていくと、お客さまのわたしを見る目が明らかに変わっていきました。

ITコンサルタントとしてお客さまから信頼を勝ち取るために、まず取り組んでほしいことは、同じテーマをお客さまの関心事・ITリテラシーに応じて伝える力を磨いていくことです。このスキルこそが、ヒューマンスキル(対人関係能力)やコンセプチュアルスキル(概念化能力)になります。

仕事をしていく上での固定資産と流動資産

仕事をしていく上で必要となる「専門スキル」「ヒューマンスキル」「コンセプチュアルスキル」ですが、これら3つのスキルを“資産”として捉えると「ヒューマンスキル」「コンセプチュアルスキル」は固定資産、「専門スキル」は流動資産にあたると考えています。

「専門スキル」は、IT技術者として仕事をしていく上ではとても重要なスキルですが、技術の進化のスピードは年々速くなっており、数年もたてば仕事でつかえないスキル・知識に陳腐化していきます。このため、IT技術者は常に新たなものを覚えていかなければなりません。



一方で、「ヒューマンスキル」「コンセプチュアルスキル」はどのような仕事でも必要なので、職業が変わっても仕事をする上での“固定資産”として活かすことができます。また、年齢やポジションが上がるにつれてその重要度はどんどん増していきます。

同様の考え方は、米国の経営学者ロバート・カッツ教授が「カッツモデル」として提唱しています。

わたしはITコンサルタントを目指す皆さんには、“固定資産”にあたる「ヒューマンスキル」や「コンセプチュアルスキル」を高めながら、専門スキルを身に着けていってほしいと考えています。その方があなたの市場価値・社内価値が確実に上がるからです。

次回は、「ヒューマンスキル」「コンセプチュアルスキル」の全体像、何をどの優先順位で磨いていくと良いのかについてお話します。

原稿:猪目大輔

イントリックス株式会社 (https://www.intrix.co.jp/) 取締役/CTO(最高技術責任者)。
ストックフォト国内最大手のアマナイメージズにてネットビジネスの立ち上げを技術責任者としてリードした後、大手Webコンサルティングのサイエントにてテクノロジー担当ディレクターを務める。2009年にイントリックスを設立し、取締役/CTOに就任。BtoB企業のデジタルマーケティングを支えるプラットフォームの企画構想・推進、グローバル展開を支援している。

マイナビAGENTの「ITコンサルタント特集」はこちら(https://mynavi-agent.jp/it/consulting/)。

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