ITエンジニアのための勉強会・イベントレポート情報メディア

経理部門だけにとどまらない一般社員の「交通費精算」の効率化の方法とは!?
event

経理部門だけにとどまらない一般社員の「交通費精算」の効率化の方法とは!?

2018.10.25

 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

2018年9月、東京都千代田区丸の内JPタワーで開催された、マネーフォワード主催の「MF Expense expo 2018」。テーマは「経理から始める働き方改革」だったが、午後に行われた経理担当者向けの8つのセミナーのうち、多くのビジネスマンにも関係する「簡単にできる交通費精算術ベスト3を解説~経路検索、ICカード読取の先にあるもの」を以下で紹介したい。

「交通費精算」をテーマに、
企業の部門間連携がどうあるべきか探る

企業の業務は「直接業務、間接業務」「フロントオフィス、バックオフィス」などという分け方があるが、この連携に課題を感じている人は多いのではないだろうか。例えば、営業マンと経理担当者。経理は経費精算や発注書、請求書などの提出を期日までに求める。一方の営業はそのために仕事が忙殺され、「バックオフィスは、フロントをサポートしようとしているのか、足を引っ張ろうとしているのかわからない」と不満を持つ。しかし、経理は経理で、手続きをきちんとしてくれないと、仕事が滞るどころか、ケアレスミスや場合によっては外部から不正だと指摘を受けかねない事故を起こすことになってしまう。

本来は、協力をして円滑な企業活動をしなければならない両者の連携が悪く、互いにストレスを持ちながら業務を進めているようなことになっているケースもある。

このような部門間連携の問題で、ものすごく身近でわかりやすい実例が、交通費精算だ。このセミナーでは、ヴァル研究所システムソリューション開発チーム、伊藤英明氏とニューズピックス、纓田和隆シニアマネジャーの対談形式で、賢い交通費精算術から、企業の部門間連携がどうあるべきかまでが話された。

「交通費精算の手間」に関し問題提起

冒頭で伊藤氏から、問題提起が行われた。現在、交通費精算などのツールは進化し、例えばマネーフォワードのクラウド型経費精算システム「MFクラウド経費」を使うことにより、オペレーション効率は飛躍的に向上する。特に、レシートの自動読取、クラウド、スマートフォン対応などにより、社員が隙間時間を使って経費の入力をすることができ、経理側はそれを集計してチェックだけすればいいという環境が実現できる。

ところが伊藤氏は「確かに経理部門、営業部門双方の効率化はある程度実現されましたが、営業活動全体で捉えるとより大きな改善ができるのではないか」と問題提起をした。



(ヴァル研究所、伊藤英明氏。RODEMの開発を行った。経理システムは、経理部門と業務部門の双方にとって効率的であることが重要だと指摘する。)

交通費の精算をする時、原始的な方法としては、社員がエクセルのようなスプレッドシートに記入をし、それを経理に提出するという方法がある。しかし、これは膨大な作業が必要になる。

多くの場合、交通費の精算は月〆なので、1月分をまとめて入力することになる。社員は、予定表などを振り返り、どこからどこまで交通機関を利用したかを一件、一件入力していく。さらに、通勤定期との重複区間がある場合は、それを差し引いた申請をしなければならない。

経理は経理で、提出された申請が適正かどうかをチェックしなければならない。社内ポリシーに従って、最速経路、最安経路であるか、通勤定期区間が差し引かれているかなどを確認する。

申請する方も一件一件、確認する方も一件一件なので、互いの工数は膨大なものになる。

「MFクラウド経費」などでは、
経路が最速、最安になっているか自動的にチェック

そこで「MFクラウド経費」の導入が行われる。「こういう効率化のシステムを導入しようと考えるのは経理部門です。ですから、経理部門の効率化が図れるシステムにはなっているのですが、営業部門の効率化はどうなのか」。

「MFクラウド経費」などでは、経路が最速、最安になっているかどうかは自動的にチェックされ、入力するだけで通勤定期区間も自動的に差し引かれる処理が行われる。「そのため、経理部門としては、集計されたデータは基本的に正しいものと考えることができます」。経理部門は大きく効率化されることになる。

「MFクラウド経費」では、精算画面内から経路検索ができるようになっていて、路線を選択するだけで、運賃、社内ポリシーとの適合、通勤定期の処理などを自動で行ってくれる。しかし、それでも一件一件申請データを作らなければならないのは同じ。かなり効率化されたとは言え、申請する側の社員にとって劇的に楽になったという感想は抱きにくい。

最新の方法が、「カレンダーから移動予定と
精算データを作る」という方法

一歩進んだ方法が、Suicaなどの交通カードを利用し、そのデータを転送して、交通費の精算申請に使うというもの。交通費用の交通カードを用意しておき、外出は必ずそれを使うようにすれば、履歴データを転送するだけで交通費精算ができるようになる。

ただし、交通カードを忘れて外出した場合は手作業で申請する必要が出てくるし、また交通カードは仕様として履歴が20件までしか残らない。長時間放置しておくと、必要なデータが押し出されて消えてしまう危険性もある。

伊藤氏が開発したRODEM(ロデム)は、経費精算という枠組みではなく、営業活動から経費精算までを俯瞰し、「カレンダーから移動予定と精算データを作る」という方法をとった。

これはグーグルカレンダーなどに予定を入れると、自動で経路データを作成してくれ、最適な乗り換え方法やお勧めの出発時刻がわかる上に、そのまま交通費精算までできてしまうというものだ。申請をする側は、通常の業務の中で予定を作るだけで、交通費申請まで自動で行われることになり、業務は大幅に効率化される。



(伊藤氏のプレゼンテーション。営業は交通費の精算をするまで、これだけの作業をしている。RODEMは、経路検索を1回行うだけで、精算まで行える。)

使い方はいたって簡単だ。グーグルカレンダーなどに予定を入れる時に、会社名を[](ブランケット)で囲うだけ。[]で囲まれた社名をクラウド上のデータベースで検索をし、所在地を確認。自社から訪問先までの往復の経路検索を自動で行い、カレンダーの情報部分に経路情報を入力してくれる。

もちろん、複数の訪問先を連続して訪れるなどという場合でも、適切な経路を検索してくれる。後は、このデータをまとめて、MFクラウド経費に掃き出せば、交通費精算が済んでしまう。



(グーグルカレンダーなどで、相手先企業名を[]で囲んで入力するだけで、企業データベースを検索し所在地を割り出し、経路検索を行い、経路をカレンダー項目に自動追加してくれる。経費精算時にはこのデータが自動的に転送される。)

「MFクラウド経費」「RODEM」で
業務はどのように変わった?

ニューズピックスの纓田和隆シニアマネジャーは、「MFクラウド経費」「RODEM」のユーザーとして、実際の使用でどのように業務が変わったかをプレゼンテーションした。纓田氏は、広告営業の業務を担当していて、外出が非常に多い。

営業組織を運営する中で「提案総数」「提案単価」「提案効率」の3つの指標を意識している。「提案総数」「提案単価」の2つについては、「NewsPicks」の名前が少しずつ知られるようになってきたのに比例して伸びているが、提案効率がなかなかあがってきていない。これが大きな課題意識がある。

そのためには、お客様との接触時間を増やすことが重要で、裏返して言えば、お客様と接触していない時間の業務を減らさなければならない。交通費申請などは、できれば短い時間で終わらせたい。

「MFクラウド経費とRODEMを連携することで、毎月1時間半ぐらい費やしていた経費精算が5分で交通費精算ができるようになった。」



(ニューズピックス、纓田和隆シニアマネジャー。毎月1時間半ほどかかっていた交通費の経費精算がわずか5分になったという。)

ただし、現在は本格導入前の試験段階にあり、チーム全員がまだ利用しているわけではないという。各人予定はGoogleカレンダーに入れて、チームで共有することになっているが、どこまで詳細な情報を入れるかは各自に任されており、各人さまざまな使い方をしている。このような習慣を変える必要があり、全員に浸透するまではある程度の時間がかかるという。



(纓田氏のプレゼンテーション。広告営業の提案総数、提案単価は伸びているものの、提案の面において課題を抱えている。顧客接触時間を増やす必要があるが、それには接触していない時間を減らす=非接触業務の効率化が必要になる。)

また、営業としては、公共交通機関での移動だけではなく、タクシーの移動もある。タクシー移動などもカレンダーに登録し、後から領収書、レシートをMFクラウド経費の機能で自動読み取りし、自動的に精算できるようになったら嬉しいという。

「営業としては、経費精算って、できればやりたくない仕事なんです。さらに、接待の精算などもカレンダー情報と領収証情報から自動精算してくれたらありがたいですね」。

おそらく誰もが悩みつつ、仕方ないとあきらめて手作業をしていた経費精算。今後のトレンドは、経理だけの業務効率化を考えてシステムではなく、MFクラウド経費+RODEMのように、経理と社員双方の業務効率化を両立させるシステムになる。経理部門がそのような観点で経理システムを選ぶことで、このイベントのテーマである「経理から始める働き方改革」が実現できる。

経理部門だけにとどまらない一般社員の「交通費精算」の効率化の方法とは!?

この記事はどうでしたか?

おすすめの記事

キャリアを考える

BACK TO TOP ∧

FOLLOW