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「できるエンジニアがこっそり読んでいる傑作マンガ」第1回テックマインドを培う5作品
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「できるエンジニアがこっそり読んでいる傑作マンガ」第1回
テックマインドを培う5作品

2018.05.30

 
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エンジニアリングに必要な知識はいつでも身につけることができますが、エンジニアマインドは日頃から養っておくしかありません。そこで、あなたのテックマインド、エンジニアマインドを刺激してくれる傑作マンガをご紹介していきます。
Kindleで電子化されていて、スマートフォンでいつでも読めるものだけに限定しました!(順位はあくまでも個人の主観です)。

牧野武文

第5位 アプリの時代に電子工作?『ハルロック』

(西餅著、講談社刊)

小さい頃から分解魔だった女子大生の向阪晴(さきさか・はる)は、女子高生のときに電子工作に目覚め、身の回りの問題を電子工作で解決していきます。
今どきっぽく、ラズベリーパイの話もガンガン出てきます。ハルは大学の授業が終わると、原宿や渋谷ではなく、アキバのパーツ屋、ジャンク屋巡りをするのが日課。そこで知り合った小学生の「うに先輩」とともに電子工作に夢中になります。ゴキブリ検出器、世界のぼっち検出器、猫が自分の気持ちをツイートする装置など、奇天烈な電子工作で、身近な人たちの困りごとを解決しようとして、余計に混乱させていくのです。
ハルは悩む幼馴染にこう言います。「自分の中の何かを探し当てて、外の世界の何かにリンクさせれば、もっと楽しくなるよ」。基本は、笑えるギャグマンガなのですが、電子工作のリアルがよくわかるし、ハルはなかなか深いことも言う女子大生なのです。

第4位 ディープなオーバークロックの世界での
恋愛ストーリー『87CLOCKERS』

(二ノ宮知子著、集英社刊)

「のだめカンタービレ」の二ノ宮知子先生の作品。名門音大に通いながら、音楽家への道に疑問を感じていた一ノ瀬奏(かなで)。ある雪の日に、アパートの前に裸足で佇むハナに一目惚れしてしまいます。しかし、ハナは自作PCをクロックアップして、液体窒素で冷却しながら計算速度を競うというオーバークロックの世界に夢中になっています。ハナの関心を引くために、奏もオーバークロックを始めますが、次第にこの奥深い世界に夢中になっていくという物語です。
奏は「本気にはなろうとしていなかったな。真剣にはやっていたけど」と、自分が本来いるべき居場所を見つけていきます。そして、奏とハナの恋の行方はーー。
ディープすぎるオーバークロックの世界を舞台に、ディープすぎる登場人物の中で、成長していく奏の物語です。特に、少女マンガを敬遠している男性に、ぜひ読んでみていただきたいマンガです。

第3位 二足歩行ロボットを開発する
ベンチャーの物語『アイアンバディ』

(佐藤真通著、講談社刊)

エンジニアには直球で刺さってくる二足歩行ロボットの開発物語。天才・西村真琴と椎野賢一は、ロボット開発のスタートアップを起業しますが、技術以外のことには眼中にない真琴と、プロジェクトとして成功させたい椎野は方向性が次第に乖離していきます。「お前はこれからも頭を下げずにやっていけばいい。オレは土下座してでも前に進む」と、椎名は大手メーカーに移り、ビジネスとしてロボット開発を継続していきます。二人は再び、一緒にロボット開発ができるのか?
二足歩行ロボット開発の世界がリアルに描かれているマンガです。「数学や物理なんかの抽象的な世界を具象的な実世界に落としこむ。それがロボットの肝であり面白いところだからね!」という真琴の言葉にワクワクしないエンジニアはいないでしょう。

第2位 登場人物、全員、ハイテンションの
アップル創業物語『スティーブズ』

(松永肇一原作、うめ作画、コルク刊)

スティーブ・ジョブズ、スティーブ・ウォズニアックの2人のスティーブが、アップルを創業する物語。このマンガが他のスティーブ・ジョブズものと大きく違うのは、登場人物全員がスーパーサイヤ人のような超ハイテンションなのです。ジョブズは、大企業にパーツの無償提供をお願いに行くときも「オレたちの革命に、ちょっとした貢献をさせてやる」という高飛車ぶり。有名な現実歪曲フィールド(現実を無視して、周囲を説得してしまうジョブズの特殊能力)では、作画上は、なんか波動のようなものが放射される必殺技として描かれています。
そんなドラゴンボール的世界観で描かれるアップル創業物語ですが、事実関係は極めて正確。そうとう緻密なリサーチをしたことがわかります。ジョブズの伝記「スティーブ・ジョブズ」に途中で挫折した人は、こっちが絶対にお勧めです。
マンガの中のジョブズは、アップルとは「オレとウォズがクソ最高のコンピュータを作る。そして売る。それだけのシンプルな会社さ」と説明します。これはクソ最高なマンガです!

第1位 孤独なハッカーが世界と繋がっていく物語
『王様達のヴァイキング』

(さだやす著、小学館刊)

世の中とうまくコミュニケートできず、孤立している天才ハッカー・是安一希。その才能を見出したエンジェル投資家・坂井大輔。坂井の愛情あふれるガン詰に追い込まれながら、一希は次第に世の中との付き合い方を覚え、自分の才能の正しい使い道を身につけていきます。次々と現れるダークサイドハッカーとの対決との中で、一希は人としても、ホワイトハッカーとしても成長していきます。
スタートアップ界隈では「あるあるすぎて、胸が苦しくなり読み進められない」と言われるほど、リアルな描写。
「世界中の人達に無視されても、たった一人話を聞いてくれた人がいて、僕は世界と繋がれた」。これほどハッカー気質を描き切った物語はちょっと他にありません。数々のハッキングの描き方も正確。読んでおいて絶対に損のないマンガです。

原稿:牧野武文(まきの・たけふみ)

テクノロジーと生活の関係を考えるITジャーナリスト。著書に「Macの知恵の実」「ゼロからわかるインドの数学」「Googleの正体」「論語なう」「街角スローガンから見た中国人民の常識」「レトロハッカーズ」「横井軍平伝」など。

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