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【アイデアソン】人工知能で運命の人と出会えるか?―データが教える本当の恋―
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【アイデアソン】人工知能で運命の人と出会えるか?―データが教える本当の恋―

2017.01.10

 
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最近、目覚ましい進歩を見せる人工知能。一部ではすでに実用化され、私たちの周りに存在しています。クリスマスムードに包まれる六本木ヒルズ内のGoogle本社オフィスで、“人工知能”と“出会い(婚活)”、2つのホットなキーワードが盛りこまれたアイデアソンに参加しました。

Misa

このイベントは“データサイエンティストが
モヤっとする本”から生まれた!

このイベントの発端となった書籍「ビッグデータの残酷な現実」について、株式会社ダイヤモンド社副編集長の木山政行氏に紹介していただきました。

書籍「ビッグデータの残酷な現実」とは?

「ビッグデータの残酷な現実」はデータサイエンティストからの反響が大きいそうです。クリスチャン・ラダーがこの本で紹介しているのは、“現実”はすべてビッグデータが示すものである、という刺激的でユニークな内容です。著者と同じデータサイエンティストである読者には、達成感や爽快感が想像できるので、モヤっとするのではないでしょうか。

社会の注目を集めるほどの野心的な分析への評価や敬意、憧れ、羨望を抱く一方、クリスチャン・ラダーが創業者ゆえに自社のデータを自分の裁量で利用できた大人の事情など、複雑な思いがデータサイエンティストの方々をモヤっとさせるようです。

どんなテーマを狙っていくかという点で、最後に非認知的能力を視覚化することでマッチングに活用できたら、データサイエンティストならではの貢献ではないか、というのが木山さん自身の見解でした。

非認知能力は、IQや学力のような数値化できる認知能力に対して、数値化されない認知されづらい能力です。「意欲」「協調性」「粘り強さ」「忍耐力」「計画性」など、個人の特性と考えられてきたものが、社会的成功の鍵となる能力として注目を集めています。

対談で導き出される「運命の人」を
データ化するポイント

続いて「運命の人をデータ化する」というテーマの対談です。マーケティング分野で著名なTSUNAGU・パートナーズ株式会社代表取締役の相澤利彦氏、婚活サイト「ブライダルネット」を運営する株式会社IBJ監査役の八木香氏の顔合わせに、モデレータの株式会社リクルートエグゼクティブエージェントの祐川京子氏の進行で行われました。

最強チーム!左:八木さん、中央:祐川さん、右:相澤さん

「誰にも縛られない」というコンセプトで仕事をされている相澤さんの自己紹介を兼ねて、楽天などのネットビジネスがバラマキ型からマッチング型へと変わっているという話がありました。このビジネスモデルに「運命の相手選び」のヒントがあるのではないかというお話でした。

続いて、日本を代表する結婚支援サービス会社、株式会社IBJの監査役である八木さんは自己紹介と共に、IBJのマッチングについて説明されました。
結婚や交際を断られる理由がこういったプロファイル情報以外の部分であることが指摘され、生理的なファクターが重要であるという指摘から、トークが盛り上がりました。
9年来のご友人というお二人の夫婦漫才のような歯に衣着せぬやりとりが楽しく、パブリックなデータやご自身の経験談を交えた対談はわかりやすく、テンポよく進みます。盛り上がりすぎた時に、スパっと軌道修正する祐川さんの仕切りも鮮やかでした。
この対談を通して、アイデアソンに向けて「運命の人をデータ化するためのポイント」がサジェッションされました。

・選択肢が増えると人は決断できない(都心ほど未婚率が高い。最低は渋谷区在住者)
・多すぎる選択肢や情報は人を幸福にしない(むしろ不幸になるかも?)
・データでは測れない、匂いなどのノックアウト・ファクター(NG要因)の存在
・配偶者に求める条件は年代と共に変化する
・結婚相手選びで重要なのは公平性と納得性
・結婚と死亡リスクの相関関係(長生きする単身男性は少ない)

データ分析の方法は?
Googleがめざす、誰もが使える機械学習

Google Cloud Platform(以下GCP)のエヴァンジェリスタ、Google株式会社Developer Advocate 佐藤一憲氏は、GCPにおける人工知能、機械学習(データの分析手法)について紹介されました。コンピュータが人間の直観的な判断に近い処理をするためには、認識の要となる情報を自分で探し出す機械学習(ディープラーニング)が必要です。

GCPでは、機械学習を済ませたAPIとオープンソースのTensorFlowが提供されており、自分が作りたいシステムをGCPの高速ネットワークと分散学習により、短時間でニューラルネットワーク(学習できる関数)によって作成できます。実際にこれらは、Google検索、Googleフォトなどの機能に実装されています。近未来的な印象が強かった人工知能が急に身近になりました!
実際にニューラルネットワークを開発に利用したことがある人が何人もいらっしゃいました。流石、データサイエンティストの皆さんは人工知能への興味や意欲が高いです。

男女のマッチングのアイディア事例となるLTの発表です。3 LT(ライトニングトーク)大会
本ともアイデアソンの参考になる内容でした。

結婚と恋愛の数理学(佐野氏)
Web上の画像からつきあっていそうな人を予測する(小川氏)
Google App Engineを活用して結婚相手と巡り合った結果(小林夫妻)

【アイデアソン】人工知能で
運命の人と出会うサービスを考える

そして、いよいよアイデアソン!ドキドキの初体験です。アイデアソンは、アイデア(Idea)とマラソン(Marathon)を掛け合わせたその名の通り、多様性のあるメンバーが特定のテーマに沿って話し合い、アイディアを生み出し、アクションプラン、ビジネスモデルの構築などを行うものです。初対面のメンバー同士ですが、ひとつのテーマに沿って話し合うのはとても楽しく、あっという間に30分が過ぎました。

①男女混成の10チームに分かれる
②データを分析して男女のマッチングをするサービスを考える
・相性の良いカップルの定義
・データの種類、とり方
・分析手法
・サービス
・マーケティング

③発表
シニアを対象とした婚活、食嗜好に着目したマッチング、位置情報、SNS情報などから相性の良い相手との運命の出会いを演出するアプリ、人事制度の360度評価を取り入れた婚活、最悪のペルソナを設定して、嫌な相手との出会いを避ける婚活サイトなど、ユニークな発表が続きました。

④審査~結果発表(懇親会)

最後に、ゲストとして参加された、著名なデータサイエンティストお二方からのご挨拶とアイデアソンの感想をいただきました。

SOMPOホールディグス株式会社
チーフデータサイエンティスト 中林紀彦氏

事業戦略に基づいたデータ戦略を作るデータサイエンティスト組織の立ち上げをやっており、メンバー募集中。ディープラーニングにも積極的に取り組む予定で、人事制度の整備もしています。

感想としては、データをとるインセンティブの設計(無理なく集める方法)は必要で、現状だけでなく先読みして自然な行動を促すことや、好みに従うより意外性を出す方が付き合う可能性が高いのではないかと思いました。またデータ遷移したPCが勝手にバーチャルデートをして本人が観察するというのも面白いと思いました。

株式会社グラフ 代表取締役 原田博植氏
2016年9月に起業、データサイエンスの受託開発と近日サービスも立ち上げる予定。大きな案件、面白いことができるので一緒に皆さんと仕事ができたらと思っています。皆さんスペシャリティがあり、データサイエンスやデータベースを扱う技術も高いと思いますが、そこから踏み込み施策の企画や戦略フェーズに入っていくことで希少性を上げることが出来、さらに自分の市場価値もあがって仕事も面白くなっていくでしょう。今日のイベントのような切り出しをやる頭の使い方をするのは、すごく良いことと思います。

お二方とも人材募集にふれており、データサイエンティストが求められている人材だということがわかりました。

楽しい懇親会!1位はどのチーム?

懇親会の会場は、Googleロゴが輝くアメリカンダイナー風のオシャレなスペース。参加者もゲストも主催者も一緒になって楽しむ、素敵な空間でした。

そして、審査結果の発表です。審査員賞1~3位、データサイエンティスト協会女子部賞、Google賞、ダイヤモンド賞が発表されました。どの賞も素敵な賞品付き!

1位に輝いたのは「シニア世代の出会いをマッチング!」でした。非婚のデメリットから今後拡大する市場として、ウェアラブル端末の情報で行動パターンの近い人とのマッチング、健康情報を活用するというものでした。

まとめ:このイベント自体が素敵な出会い!

参加前は人工知能の知識は用語レベルで、データサイエンティストにも近寄りがたいイメージを抱いていたのですが、笑顔がキュートなデータサイエンティスト女子たちが迎えてくれました。データサイエンスや人工知能について楽しみながら理解でき、大きな可能性を感じました。このイベント自体が素敵な出会いだったと満足しています。データサイエンティスト協会女子部では、「女性データサイエンティストのキャリアパス」(12/3、渋谷)というセミナーを予定していると伺い、参加してみようかなと思いました。

イベント紹介FB投稿
https://www.facebook.com/datascientistforwomen/posts/333644360343254
イベント開催情報ページ
https://eventdots.jp/event/607304

原稿: Misa
ITベンチャーで企画、人材開発、広報などを経て独立。現在はコンサルタント、ときどきライター。
ライターとしては、IT系以外、アニメ・マンガ、車から美容・健康まで何でもチャレンジ中。

【アイデアソン】人工知能で運命の人と出会えるか?―データが教える本当の恋―

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