「勉強会に行ってみた!」第33回「クロス開発ツールで業務システム開発の効率化を考えるセミナー」
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「勉強会に行ってみた!」
第33回「クロス開発ツールで業務システム開発の効率化を考えるセミナー」

2016.08.25

今回参加したのは、クロスプラットフォーム開発用IDE、「Xojo(ゾージョー)」を用いて、業務システム開発の効率化を考えるセミナーです。スピーカーにXojoのスペシャリストである村岡義高氏を迎え、具体的な事例を見ながら、Xojoを取り入れたシステム開発の方法を学びました。

(河村 真里)

会場は東京・両国駅にある、国際ファッションセンターの10階。

40席ほどの会場内は、ほぼ満席の状態でした。また、ドリンクとお菓子の嬉しいサービスも。気を張らずにリラックスして聴いてください、というとおり、アットホームで雰囲気の良いセミナーでした。

■あらゆる環境で簡単にアプリ開発ができる「Xojo」

まずはグレープシティ株式会社営業部の内海和哉氏による、「Xojo(ゾージョー)」の簡単な紹介から。米Xojoが開発し、グレープシティが日本語版を販売しているXojoは、Windows、Mac、Linuxなどのあらゆる環境で、簡単にアプリ開発ができる統合開発環境です。Visual Basicによく似た言語1種類を使用し、ビルド時に異なる環境を選択することができます。環境や実行デバイスによって使用する言語を変える必要がありません。

■Xojoで開発したシステムの実例紹介

Xojoの概要を理解した後は、Xojoスペシャリストであるエーサイド技研の村岡義高氏の講演です。具体的な事例を交えながら、Xojoを用いていかにシステム開発を効率化できるか、ということを説明してくださいました。

実際の事例として挙がったのが、日報管理や請求管理などを行う「事故処理管理システム」の開発です。入力項目が非常に多く、画面設計だけで、かなり時間がかかりそうなシステムでした。そこで役に立つのが、Xojoの直感的なUI操作。ドラッグ&ドロップとコピー&ペーストで、簡単に画面項目を作成・追加することが可能です。また明細の表示位置や数の仕様に変更が入っても、簡単に対応できます。Xojoを使用すれば、工数が従来の1/6~1/7ほどになるとのことです。

また、実行環境の変更にも柔軟に対応できるのがXojoの魅力だと思いました。この事例ではLinuxを使用する予定が、Windows Serverに変更になったそうですが、Xojoを使用していたので、簡単に対応できたそうです。開発の効率が格段に上がるだけでなく、仕様変更にも柔軟に対応できるのは、実際の開発現場でかなり役に立つと感じました。

■XamarinとXojoでiOSマスタアプリを作ってみた

iOSマスタアプリを例に、「Xojo」と「Xamarin(ザマリン)」を比較してみるというコーナーです。Xamarinは画面遷移図のような形で視覚的にiOSマスタアプリを作成できる開発ツールです。まずXamarinでアプリを作成したのですが、非常に簡単にアプリを作成することができました。ですが、修正を加えようと思いコードの中を見てみると、専門でないプログラマーには、少し分かりにくくなっています。

一方、Xojoは、Xamarinのような視覚的にイメージが掴める図はありませんが、コードは非常に分かりやすい作りになっていました。XojoはVisual Basicによく似た分かりやすい言語で、可読性に優れているという点も特徴のようです。つまり、視覚的に作成ができるXamarinの方が簡単に思えるけれど、機能追加や修正までを考えると、コードが見やすいXojoの方が使い勝手がよさそう、ということですね。

■DBアプリケーションの作成

Xojoの特徴や事例紹介だけでなく、具体的なアプリケーション作成方法も紹介していただきました。

Xojoでのアプリ開発に使用するのは、「コントロール」と呼ばれる部品です。このコントロールに、任意の好きなメソッドやプロパティを追加し、カスタムコントロールとします。これは何度でも再利用が可能です。

また、このカスタムコントロールをいくつか組み合わせ、大きなコントロールを作ることも可能で、これをコンテナコントロールと呼びます。このコンテナコントロールにも、メソッドやプロパティを自由に追加できます。カスタムコントロールの作成と、その組み合わせ方によって、自由に機能を作成していくことができるのです。

例えば、DBアプリケーションの登録処理を例に挙げると、WebページのコントロールにそれぞれIDやパスワードなどを入力し、このデータとフィールド名をインターフェイスを通して取得、その後Dictionaryというエリアに格納します。そしてこのDictionaryの中からデータを取り出し、SQLで登録処理を行います。

反対に、呼び出し処理の場合は、まずコントロールから各フィールド名を取得し、Dictionaryに格納。これを元に作成したSQLで、Dictionary内にあるデータを取り出し、Webページ上に出力させればOKです。これらの処理を必要な項目分ループさせるだけで、XojoのDBアプリケーションは完成です。

Xojoの魅力は、直感的な操作と可読性に優れたコード、そして1つの言語でさまざまな環境に対応できるという点だと思います。言語はVisual Basicに似ているので、Xojo自体は初めてという人でも比較的スムーズに作成できそうですよね。あらゆる環境で簡単にアプリ開発ができるXojo、かなりの業務効率化が期待できそうで、大変興味をそそられました。

原稿:河村真里
SEとして勤務後、ライターに転身。何でも手を出したくなる雑食系。
IT関連情報のほか、旅行、グルメ、インテリアなど幅広いジャンルを執筆しています。

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