「JAZUG女子部 第9回勉強会 ~さっぱりわからないヒト向け、Azure Machine Learning」
event

「JAZUG女子部 第9回勉強会 ~さっぱりわからないヒト向け、
Azure Machine Learning」

2016.05.26

技術者界隈には「男社会」とか「気難しい理系」とかのイメージがつきまといがちですが、最近この業界にもどんどん女子が進出してがんばっています。今回は、そんな女子エンジニアの活動を探ろう!ということで、Japan Azure User Group(JAZUG)女子部主催の第9回勉強会に参加してきました。お題は「さっぱりわからないヒト向け、Azure Machine Learning」ということで、近頃よく耳にする「機械学習」がテーマです。勉強会の前半は機械学習の概要に関する講演、後半は実際にAzure Machine Learningに触れてみるハンズオン、という構成でした。

(鶴田 展之)

■機械学習とは?

講師は得上竜一氏。JAWS-UG(Japan AWS User Group)代表としてご活躍されていたことで有名ですが、Azure Machine Learning (ML)にも精通、Microsoft MVP Award 2016 Data Platformの受賞者でもあります。

さて、そもそも「機械学習とはなんぞや」とか、「なぜ機械学習が必要なのか」といったことについて、エンジニアといえど即答できる人は多くないのではないでしょうか。機械学習は、かつては「データマイニング」「BI(ビジネスインテリジェンス)」、最近では「ビッグデータ」「コグニティブ・コンピューティング」などのキーワードで語られている分野の技術で、端的に言えば「人間が自然に行っている学習能力と同様のことをコンピュータで実現しよう」という技術・手法を指します。よく「人工知能」と混同されますが、人工知能は様々な技術の総体として構成されるもので、「機械学習」もその基礎技術のひとつと考えた方が正確なようです。

基礎技術を専門に研究しているわけではないアプリケーション・エンジニアにとっては、「なんか数年ごとに流行のキーワードが変わるけど、結局膨大なデータを解析して知見を得るって話しでしょ?」ぐらいの認識が普通かもしれません。「大手ITベンダがビジネスのためにキーワードをとっかえひっかえして流行らしてるんだよね」と。しかし、基礎技術の進歩と市場での様々な試行錯誤によって、数年ごとに適切な「キーワード」としての表現が変わる、という見方もできます。実際「ビッグデータ」といっても、現状ほとんどの企業ではデータを「整理する」「可視化する」ことに留まっていて、本来の「キーワード」が表現し、目指していたような活用のされ方はなされていません。もちろん整理・可視化することも大事ですが、それだけではデータから新しい知見を得るとか、未来を予測するといった、10年以上前から目標とされていた「価値」を生むことはできないでしょう。さすがにそろそろ、ビジネスの現場でも本当の意味で「データから価値を生む」ソリューションが必要ですし、今後IoTが具体的に普及してくると、ますます収集されるデータ量が膨大になり、人力で整理したり解析したりといったことも難しくなっていきます。そういった背景からも、近年「機械学習」への期待は高まっている、ということですね。となると、次はその期待に対して技術がどこまで応えられるか、普及するに値するソリューションとして手の届く実装まで落とし込めるか、が大きなトピックになります。勉強会後半は、そのあたりを実際に体験できる、とても興味深いハンズオンでした。

■ハンズオン!Azure MLで手書き文字認識

ハンズオンのお題は、「手書き文字認識」をAzure MLを使って実際に行ってみるというもの。具体的には、7万枚ほどの手書き数字をデジタル化した「MNIST データセット」を使って、人間が手書きした数字を判別するための学習を機械にさせる、という内容でした。そもそもが基礎技術の世界、難しいだろうと覚悟していましたが、Azureの「ML Studio」のUIが素晴らしく、Webブラウザ上でドラッグ&ドロップするだけで機械学習のモデルを作り上げ、なんと1時間程度で手書き文字を認識するWeb APIを作成するところまで体験できました。

正直、ハンズオンの最中は得上氏の説明を追いかけるので精一杯で、それぞれの手順やドラッグ&ドロップするパーツが何を意味しているのかまで深く理解する余裕がありませんでしたが、「機械学習をアプリケーションとして実装する」のが思うほど難しくないことは、実感として理解できたと思います。ML Studioにはたくさんのサンプルもありますし、とりあえず無料で試用できるサブスクリプションも用意されているので、自分の手を動かしながら機械学習を学んでみたい人は一度覗いてみることをおすすめします。ただ、私は当日MacBook Proを持ち込んでいたのですが、ML StudioにはMac版のSafariやChromeでは動かない操作がけっこうありました。いずれは改善されると思いますが、今のところはあらかじめWindows PCを用意し、WebブラウザはIEかEdgeで試したほうが良さそうです。

原稿:鶴田 展之
qnote代表取締役。オープンソースソフトウェアを用いたシステムインテグレーション及びコンサルティングの傍ら、技術書を中心に多数の著述活動を行う。
なお、オフィスには7匹の猫がいる。

この記事はどうでしたか?

おすすめの記事

キャリアを考える

BACK TO TOP ∧

FOLLOW