量子コンピュータってなに? これは近未来に訪れるであろう現実です!
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量子コンピュータってなに?
これは近未来に訪れるであろう現実です!

2014.04.10

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2011年、世界初の商用量子コンピュータがカナダのメーカーD-waveから実用化に成功と発表され、さっそくアメリカの航空宇宙開発企業に販売されました。また、GoogleもD-wave社の量子コンピュータを使い、研究・開発をはじめると表明。時代は恐るべき勢いで量子コンピュータ時代へと突き進んでいます。
本格的な量子コンピュータの時代到来を見据えて勉強をしながら、未来のエンジニアの仕事について考えてみましょう!(タカイチアラタ

■ まずはここから!「量子コンピュータ」ってなに?

現在のコンピュータは、1ビットを基本単位として「0」「1」の2つの信号を切り替えることで計算します。一方、量子コンピュータは、同じ1ビットでも、「00」「01」「10」「11」の4つを切り替えることなく「同時に」計算することになります。ですから、わずか10ビット(10キュービット)で、1024通りの計算が「同時並行」して行われることになるのです。計算能力が現行システムのものに比べると、格段に速い。
つまり、量子コンピュータとは、量子力学で動作原理が支配されるコンピュータだと考えてください。

なぜそんなことができるのかというと、量子力学の世界は、私たちが暮らしている世界を貫く物理現象が通用しない世界だからです。例えば、「原子は異なる運動が重なりあった状態にある」とか、「電子は観測するまで波の状態にあり、観測した瞬間、粒として存在が発見される」とか、常識を覆される現象ばかりです。
量子コンピュータの原理は、この「異なる運動が重なりあった状態」を利用するものです。

■ 量子コンピュータは「多世界解釈(パラレルワールド)」を証明する?

量子コンピュータは、原子の「異なる運動が重なり合った状態」を利用して「同時並行」に計算するものです。いくら量子力学の動作原理とはいえ、どうしてそうなるのか、これまで多くの物理学者たちが頭を悩ませてきました。

この現象を説明する仮説として生まれたのが、「多世界解釈論」と呼ばれる説です。わかりやすい言葉で言えば、「パラレルワールド」。SFの世界の話になってきました。

ところがこの仮説、案外、本当かもしれないのです。「多世界解釈論」を使うと、量子力学どころか、宇宙論の常識である「インフレーション理論からのビッグバン発生」が説明できてしまうことが、さまざまな実験と観測でわかってきました。
量子コンピュータの概念を作ったイギリスの天才物理学者デイヴィッド・ドイッチュは、この仮説を支持し、「量子コンピュータは同時並行に存在する複数の世界で、同時並行に計算するものである」と主張しています。

■ 量子コンピュータ時代のエンジニアはどうなる?

現在とはまったく別のテクノロジーで動くコンピュータなので、当然、エンジニアの役割も変わっていくはずです。

例えば、あまりにも量子コンピュータが高機能なため、クライアントからの要望が複雑になってしまうかもしれません。そのため、クライアントとの「交渉能力」が、いま以上に必要となる可能性も?
あるいは、逆に設計図がシンプルなものになって「あとは量子コンピュータにおまかせ!」みたいになったり……という可能性はあまり高くありませんが、いずれにせよ量子コンピュータによってエンジニア・ライフがどんなものになるか、楽しみですね。

参考:
D-Wave社の量子コンピュータは「本物」~米研究者グループが「量子効果を確認」とネイチャーに発表
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20130701_605845.html

原稿:タカイチアラタ
CMディレクター時代に学んだ「発想トレーニング」を基に、独自のイメージトレーニング法を実践。その体験から、イメトレと右脳開発トレーニングに関する著作を13冊執筆。企業・学校でのイメトレセミナー多数。その他、マーケティング関連著作2冊。現在は、ライター時々映像ディレクター。

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